つれズレ愚抄

つれ：「ふんだんにパリの歴史や文化を活かした新機軸尽しの五輪開会式は末永く記憶に残るんじゃないかぃ」

ズレ：「さすが芸術の都、折悪しく雨に祟られたのも演出のうちに見えてくるぜ」

つれ：「フランス関係者に限らず広く世界のスーパースターを登場させたのは、かつての世界帝国の矜持ってもんかねぇ」

ズレ：「韓国選手団を北朝鮮と紹介したり五輪旗を逆さまに掲揚したりてなご愛嬌もあったけどなぁ」

つれ：「華やかな祭典の背後には、鉄道が破壊工作を受けたりセーヌ川が水質問題を抱えてたりと愛嬌じゃ済まない事態も起きてるらしいよ」

ズレ：「五輪期間中こそ競技に目を奪われるものの、肥大化や商業化が進むほどに治安問題や環境問題が付いて回る公害みたいな面も目に付くわな」

つれ：「二度目の東京五輪はお祭り騒ぎが終わるや否や疑獄騒ぎになっちまったしねぇ・・」

つれ：「ネタニヤフさんの米国議会入りは、ゼレンスキーさんとは異なる空気で迎えられたみたいだねぇ」

ズレ：「どちらも兵器のおねだりながら、ウクライナさんは防御用でイスラエルさんは攻撃用って違いがあるからなぁ」

つれ：「戦争犯罪のプーチンさんが乗り込んできたみたいに受け止める方もいらっしゃるかもねぇ」

ズレ：「図らずもか図ってかバイデンさんの撤退表明と同じタイミングってのも曰くありげだしよ」

つれ：「基本イスラエル支持ながら慎重姿勢も見せてたバイデンさんに業を煮やしたのがそもそもの訪米動機だったのかねぇ」

ズレ：「ほぼ確トラとなったからには、密かにトランプさんと誼を通じるべく目的を転換したんじゃねぇか」

つれ：「紛争を終わらせるてぇトランプさんの豪語がハッタリかどうかは、ネタニヤフさんならずとも世界の関心が集まるとこだからねぇ・・」

つれ：「印刷離れが進む時勢にあっちゃ、タウンページ絶滅も当然の帰結ってもんかぃ」

ズレ：「電話帳てぇ物体を厚さの指標として意識してた世代にとっちゃ、一抹の寂しさは禁じ得ねぇやな」

つれ：「そう言う当方も検索は専らネット頼みで、電話帳を本来の電話帳としては使わなくなって久しいからねぇ」

ズレ：「それにしたって電気がなけりゃ始まらない代物ばかりになると、ソフトこけたら皆こけた世界的システム障害と同根でイザって時にはいささか心細いぜ」

つれ：「ライフラインが断たれるほどのイザって時に電話帳を繰って番号を調べる余裕もあるまいけれど、何事につけアナログ育ちの身には手元に現物があるってなぁ安心だよねぇ」

ズレ：「自ずと弁えられてはいるとしても、効率やコストに関わらず物として残すべきものの線引きは遺漏なくお願いしたいもんでぇ」

つれ：「際限なく効率やコストを追求してったら、絶滅すべきアナクロ世代は早く自決しろって話に行き着きそうだしねぇ・・」

つれ：「目が覚めたら虫になってたほどじゃないけれど、バイデンさん大統領選撤退てぇ朝一のニュースにはビックリしたよ」

ズレ：「討論での失地を挽回すべく奮戦してたものの、コロナにもやられて刀折れ矢尽きたんじゃねぇか」

つれ：「トランプさんの猛口撃に抗いつつ、日に日に高まる民主党内や支持層からの撤退圧力はまさに四面楚歌の心境だったかもねぇ」

ズレ：「最後まで争って現役玉砕となるよりは、今降りた方が名誉ある撤退として名を惜しめるだろうしよ」

つれ：「勝ち目はなかろうと見えたけど、いざ撤退となると高齢者希望の星としてもう一花咲かせて貰いたかった気もするようじゃないかぃ」

ズレ：「アメリカ大統領の重責を思えば仕方ないとはいえ、世の中から老兵が排斥されてく宿命をしみじみ噛み締めるばかりだわな」

つれ：「バイデンさんの盾が無くなりゃ高齢批判の矢面となるトランプさんも、明日は我が身と気を引き締めてるかねぇ・・」

つれ：「五輪開幕を目前に控えてメダルの期待も掛かる体操選手が飲酒喫煙で出場辞退に至ったのには、各層各位からの賛否両論が渦巻いたねぇ」

ズレ：「人それぞれの人生観や哲学に裏打ちされてるからどれもごもっともで、分かり易い正解ってのはないんじゃねぇか」

つれ：「僅か1歳違ってりゃそもそもこんな騒動にもなるまいにってとこがどうにもお気の毒だょ」

ズレ：「成人年齢は18になったのに飲酒喫煙の御法度は20のままってのを改めて思い出した衆が少なくないかもなぁ」

つれ：「昭和世代的には酒を煽ろうが煙草を吞もうが補導されないのが成人の証明みたいな感覚だしねぇ」

ズレ：「二十歳を過ぎたらいきなり無害になるもんでもなし、この際オトナの自覚と責任に基づく行為として飲酒喫煙解禁も18にしたって良さそうだぜ」

つれ：「税収が増えるおカミとしちゃ、そういう声が上がるのを密かに期待してるかもよ・・」

つれ：「自衛隊さんが不祥事で大挙218名処分に及んだのは、戦時態勢に備えた綱紀粛正かねぇ」

ズレ：「NATO首脳会議や防衛白書公表にタイミングを合わせたなら、戦える組織てのをアピールするデモンストレーションなのかもしれねぇぜ」

つれ：「特定秘密漏洩はいかにもながら、潜水手当水増し・無銭飲食にパワハラまでたぁ一罰百戒ならぬ百罰一戒みたいだよねぇ」

ズレ：「処分となると一律に悪事を働いた印象になるものの、これだけ大勢が抵触するってこたぁ規制の方に不適正がないかを点検する必要もあるんじゃねぇか」

つれ：「現況に照らして特定秘密の対象や取扱方法が現実離れしてるてな無理があるってのかぃ」

ズレ：「潜水手当の背後には達成困難なノルマが隠れてるかもしれないし、お国の為に命を賭すモチベーションの一助として給食くらいサービスしたってバチは当たらないだろうによ」

つれ：「戦場こそハラスメントの極致とはいえ、その訓練として自衛隊の基準は世間一般とは異なるって訳にはいくまいけどさ・・」

つれ：「遅めに梅雨入りした関東方面は、平年より1日早く梅雨明けしちまったねぇ」

ズレ：「それなりに雨は降ったものの、梅雨寒どころか合間は梅雨明け十日の暑さだったからあんまり梅雨って実感がなかったわな」

つれ：「これから暫くは平年を上回る熱暑本番と思うと今からもう青息吐息だょ」

ズレ：「梅雨のうちに予行演習で体を慣らした分、少しは凌ぎ易いかもと希望的に観測するばかりでぇ」

つれ：「ウクライナやガザの苦難に比べりゃ、暑さで泣き言を言ってられるのはよほど幸いだけどさ」

ズレ：「遠く異朝を覗わずとも、能登の被災地は暑さを避けるにも未だライフラインにご苦労なさってるんじゃねぇか」

つれ：「関東大震災はまだ暑いうちだったから、冷房や水分のない猛暑を想像するだに背筋が寒くなっちなうよ・・」

つれ：「名こそ松山とはいえ、市街地に土石流が溢れ出る画像は衝撃的だよねぇ」

ズレ：「あちらの地形天候は全く存じ上げないけれど、創建以来400年を持ち堪えた城山を崩すほどの大雨が続いたみたいだなぁ」

つれ：「修羅場には馴染んでる戦国武将も、難攻不落の名城が雨で落ちるとは夢想だにしなかったんじゃないかぃ」

ズレ：「城には人為的な急傾斜が付き物だけに、近年の集中豪雨で各地の城跡が削られてるらしいやな」

つれ：「泰平の世に寄せ手はいないのに、容赦ない水攻めに曝されてるようなもんかもねぇ」

ズレ：「人里離れた山城なら遺構が失われるばかりながら、線状降水帯攻勢が厳しくなる一方じゃ人命も失われる街中に残った城の守りが心配だぜ」

つれ：「今さら内堀外堀を巡らせた惣構えで豪雨を迎え撃つ訳にもいかないからねぇ・・」

つれ：「長らくALSで臥せってらしたから、訃報に触れて徳田WHOとなる方は多いかもしれないねぇ」

ズレ：「多少なりとも医療に関心を持った昭和世代にとっちゃ、当時の医療界に巨石を投じた徳洲会ショックの記憶は未だ鮮烈だぜ」

つれ：「多少なりとも政治に関心を持った昭和世代なら、奄美群島で繰り広げられた熾烈な保徳戦争の記憶も未だ鮮明だろうねぇ」

ズレ：「圧倒的なバイタリティ故に毀誉褒貶は付いて回るものの、徳田虎雄先生が稀代の風雲児だったのには誰も異論を差し挟むめぇよ」

つれ：「島嶼部の暮らしを良くするって原点から医療サービスを革新すべく政治力まで掌中に収めるのは、まさしく立志伝中の人だよねぇ」

ズレ：「志半ばにして側索硬化症で動けなく辺りは、本懐を果たさぬうちに本能寺で潰えた織田信長公のようでもあるわな」

つれ：「信長公の後には太閤から東照神君と続いたけど、医療界や政界にはそれほどの傑物は現れてないみたいだょ・・」

つれ：「トランプさんの右耳貫通たぁ文字通りの危機一髪で、ケネディ大統領狙撃のような映像が残る難を逃れて良かったよねぇ」

ズレ：「大統領候補の暗殺となれば、悲劇の兄弟ロバートさんの殉難を思い起こすようでぃ」

つれ：「老若男女を問わず、日本人ならまず安倍さん銃撃事件の記憶が新たになるとこだょ」

ズレ：「明日は我が身の連帯感からか今度はゼレンスキーさんやハリスさんをトランプさんと呼び間違えるボケもなく、バイデンさんは衷心から政敵の無事を安堵してるみたいだぜ」

つれ：「外野からはこれで大統領選は直後にタフガイポーズを決めたトランプさんの圧勝てぇ不謹慎な声が聞こえてるねぇ」

ズレ：「犯人はその場で射殺されて死人に口無しとなれば、自作自演のトランプ陣営陰謀説も根強く残るんじゃねぇか」

つれ：「凄腕スナイパーのゴルゴ13が実在するならいざ知らず、数百メートル先から放った数発のうち一発だけ耳の先をかすめて容貌を損なわないなんて神業を企図できる訳があるまいに・・」