つれ:「正しくワンダーというくらいあの頃の熱気は凄まじく、当時の記憶がなければ各エピソードもこの作品のために仕込んだネタと思われそうだけど、今となってはドキュメンタリーでもそのまま笑いがとれるようなこともマジでやってた訳で、その渦中に育ったオールドタイマーとしてはソノシートからレコード・CDと変遷した半世紀近い時代の流れをしみじみと思い起こしちまったよ。
あの頃はテレビはせいぜい一家に一台・自家用車はあれば大したもの・娯楽といってもそれほどバリエーションはなし・それでいて社会全体にはまだ純朴な上昇志向のエネルギーが溢れてた感じだから、GSに限らず何か火種があれば一気に燃えさかるようなところがあったよねぇ。
その後はそれなりに豊かになりそれなりに思慮分別や憂愁を身に着けた大人の社会になった筈だけど、次第にトホホ状態になるバンドを指して劇中の台詞に出てくる”大人が真面目にやるほどああなってく”てなフレーズは存外今話題の定額給付金の混迷にも当てはまるかもねぇ」