つれズレ愚抄

つれ：「新代表は小沢さんに取り入った海江田さんで決まりかと思いきや、決選投票で一転野田さんにひっくり返るたぁびっくりだよねぇ」

ズレ：「それだけ党内の小沢アレルギーが根強いってことのようだわな」

つれ：「大臣を辞めるの辞めないので感極まって落涙するようじゃ、首相としては情けないてぇ見方もあるかもよ」

ズレ：「どなたがなってもそれで好転するような状況じゃないとはいえ、多少なりとも官僚に近い方が手堅かろうと保険を掛けた面もありそうだぜ」

つれ：「脱官僚のスローガンはどこへやら、民主党政権に残された期間は自民党時代以上の官僚言いなり政治になるのかねぇ」

ズレ：「民主党さんの力量・体質からすると、任期満了までにはさらに首相の交代がないとも限らないんじゃねぇか」

つれ：「いよいよ復権の目がないとなりゃ、それより先に業を煮やした小沢さんが突然党を割るてな展開もありそうだねぇ・・」

つれ：「将軍様も太閤殿下よろしく、かへすがへすも正恩がことお頼み申し候とばかりにロシア詣でに出掛けたんだねぇ」

ズレ：「或いは先の中国で色よい感触が得られなくてロシアまで足を延ばしたのかもしれねぇぜ」

つれ：「ロシアさんは青年大将に指南役を送って北朝鮮さんに取り入る方向みたいだよ」

ズレ：「金は出せないけど人は出すってことで、中国さんを牽制する狙いもあるんじゃねぇか」

つれ：「関ヶ原で言いやぁさしずめ御曹司を担いだロシアさんが西軍、四千年来半島まで呑み込もうとする中国さんが東軍てぇ案配かぃ」

ズレ：「どのお国とも因縁浅からぬだけに、本邦も暢気に高見の見物と構えちゃいられねぇやな」

つれ：「金吾中納言よろしくどうにも転べるようよくよく風向きを注視してないといけないねぇ・・」

つれ：「不正利用の横行もあって、輸送車両の高速無料化は予定どおり８月末での打ち切りが決まったんだねぇ」

ズレ：「いかにも民主党さんらしいタダ乗りしてくださいと言わんばかりの詰めの甘い思い付き施策だけに、大盤振る舞いも最早ここまでってこった」

つれ：「不景気で経営が苦しい運送業者が水戸ＩＣでＵターンするのはむしろ当然で、渋滞しないよう東北道の料金所も実質フリーパスだったそうだからねぇ」

ズレ：「定額給付金の辺りから実施上の細部が欠落した見切り発車的給付の横行が社会の混乱を招いてる面もあるだけに、ごく単純に被災区間をフリーウェイにするだけでいいんじゃねぇか」

つれ：「民主党さんは高速道に拘りがあるのかしれないけど、そもそもその分で別の給付を考えた方がよさそうな話だしさ」

ズレ：「代表選の帰趨によってマニフェストが錦旗になるか反古になるかは定かならねど、とにかく次は行き当たりばったりでなく腰の据わった政策をお願いしたいもんよ」

つれ：「更に胡乱な政治が続くようじゃ、いよいよムシロ旗まで揚がりかねないからねぇ・・」

つれ：「紳助さんの突然の引退表明には何よりレギュラー番組のあるＴＶ局が慌てただろうねぇ」

ズレ：「ご本人は既に財を成して悠々自適だから潔く身も退けるけど、撮り溜めた番組の差し換えやらの関係者にはとんだ災難だわな」

つれ：「またぞろその程度のことで引退することはあるまいにとか言い出す気かぃ」

ズレ：「馘首でなく引退だから身を以て範を垂れようてぇご本人の意思にケチをつける気はないものの、興行界と暴力界が密接なのは周知の事実である以上、形式的な接触から目くじら立てだすとかえって本質的な癒着を覆い隠す結果にもなりかねないってことよ」

つれ：「才覚一つで巨万の富を築けるほど銭が飛び交う世界なら、暴力団に限らず有象無象がタカってくるのは必然だからねぇ」

ズレ：「メディアの発達に伴ってより巨額の金が流れ込むほどに脇の甘さも大きくなるってもんで、時節柄災害復興資金に充てる芸能メディア税でも作っておカミがテラ銭を巻き上げれば自ずと綱紀粛正に繋がるんじゃねぇか」

つれ：「それよりは時節柄円高是正に協力するからギャラのドル建てで勘弁してくれとかわされそうだょ・・」

つれ：「甲子園を湧かせた東北勢に飲酒騒ぎたぁ、酒だけにどうにも後口が悪いよねぇ」

ズレ：「成人までには酒の一杯や二杯は口にする機会もあるだろうし、古いブログに目くじらたてて折角の準優勝の酔いを覚ますこたぁないのによ」

つれ：「そういうことでなく、計ったようなタイミングで昔のブログが暴露されるのがうそ寒いってもんだょ」

ズレ：「ブログに書き込んだ本人は至って無邪気なんだろうけど、前から知っていながらそれを今持ち出す大人の魂胆には邪気を感じるわな」

つれ：「東北復興を演出するため関係者が結託して隠蔽してたんじゃないかてな見方までされてるしねぇ」

ズレ：「それを言うなら些細な不始末でも即連帯責任的処分を下す旧軍古参兵的な高野連さんの体質もうそ寒いってもんで、幾ら団体競技ったってこういうことは個人主義的な対応でもよさそうなもんでぇ」

つれ：「興が冷めるより先に悪酔いしちまうからねぇ・・」

つれ：「雑誌離れはいよいよ３９年の歴史を誇るぴあさんまで休刊に追い込んだんだねぇ」

ズレ：「それを持ち歩くのが一つのファッションだった青春の思い出が蘇るご同輩も多いんじゃねぇか」

つれ：「広報媒体の機能はネットでむしろ強化されるとはいえ、表紙から雰囲気を醸し出す出版物じゃなくなるのは寂しいよねぇ」

ズレ：「活字自体がなくなることはなくても、印刷物から拾って育った世代と画面を追って育つ世代とじゃ物の考え方も違ってきそうだわな」

つれ：「画面もプリントすりゃ印刷物にはなるものの、体裁にさりげなくプロの技が光る出版物とは別物だからねぇ」

ズレ：「画面の活字では落ちつかず、印刷物だと安心するってのがきょう日の年寄りのリトマス試験紙かもなぁ」

つれ：「今に出版物はそっくり古文扱いになるのかねぇ・・」

つれ：「軽自動車の保有状況が初めて２世帯に１台の大台に乗ったんだってさ」

ズレ：「今や性能もよくなってるし、日本で使う分には軽自動車で何の不足もないってことよ」

つれ：「都会の混雑や田舎の畔道じゃむしろ小回りの利く軽の方が安心なくらいだしねぇ」

ズレ：「ＶＷさんが食指を動かすほどスズキさんがインドでシェアを取ってるのに倣って、国策とすりゃ円高になってもまだ余裕のある軽自動車を輸出の花形に据えたらどうでぇ」

つれ：「とはいえ多分に優遇税制が軽普及のキモだろうから、そこを狙って増税されたら国内の需要からしぼんじまうんじゃないのかねぇ」

ズレ：「べらぼうめ、それなら余分なスペースをとる３ナンバーを増税すべきで、過疎地じゃ命綱ともなる軽から余分に税金巻き上げようなんざ、自由が付こうと付くまいとおよそ民主の名にもとる所行じゃねぇか」

つれ：「大ぶりな高級車に乗りつつ安易に大連立なんて宣う軽めの政治じゃ、行き着く先は自由棄民党かもねぇ・・」

つれ：「天竜川の転覆事故で早速に川舟もライフジャケット着用が義務づけになるんだねぇ」

ズレ：「用心に越したこたぁないものの、これまで救命具を座布団にしてても問題がなかった川下りで何故事故が起きたかを究明するのが本筋だろうよ」

つれ：「素人の小舟やラフティングとかのアトラクションは別として、全国各地で日々営々と運航してる中でおよそ転覆なんて聞いた記憶がないのはボケたせいじゃないかと不安になるくらいだょ」

ズレ：「どこぞの付け焼き刃の高速鉄道とは違って、長年の実績を積んでて気象に異常もなかった中での事故を操船ミスの一言で簡単に片づける訳にもいくめぇや」

つれ：「どれほど救命胴衣が立派になろうと、川の危険に通暁し日々の変化も知悉してる船頭さんの技量に勝る安全保障はないからねぇ」

ズレ：「熱中症が心配だからライフジャケットを強要しないてのにも道理はあり、法律さえ整備しとけば事足れりで事が起これば責任問題ばかりを取り沙汰する風潮の中で柔軟な人間力に由来する安全意識が硬直化しなきゃいいけどよ」

つれ：「原発事故も法律を作るほどに安全神話が硬直化して、素朴な道理を忘れてた所以かもしれないねぇ・・」

つれ：「まだそれどこじゃないってことか、被災地の地方選挙の再延長が決まったんだねぇ」

ズレ：「アメリカ大統領だって非常時には３期を認めた例もあるんだし、丸々一期分任期延長したっていいんじゃねぇか」

つれ：「律儀に選挙したからって復興が早まる訳でもないもんねぇ」

ズレ：「選挙に限らず、非常時だってのに平常時の段取りを墨守しようとすりゃどうしたって無理も出らぁな」

つれ：「いくら非常時とはいえ、何の拠り所もなく好き勝手する訳にもいかないだろうに」

ズレ：「こういう時は法治主義の矩を踰えて人治主義で臨機応変に対応すべしと言いたいとこなんだけどよ」

つれ：「誰ぞの悋気豹変な人治を嫌というほど見せつけられちゃ、おいそれと法治の矩は踰えられないよ・・」

つれ：「今までの癌・脳卒中・心臓病・糖尿病に精神疾患を加えて５大疾患てことになるんだってさ」

ズレ：「三銃士に加わったダルタニアンよろしく、０８年の調査だと糖尿病２３７万人がん１５２万人に対して精神疾患３２３万てぇ勢いじゃ列さぬ訳にゃいくめぇや」

つれ：「４大疾患は成人病のイメージだけど精神病となると年齢不問て感じだしねぇ」

ズレ：「一口に精神疾患と言っても原因・症状が様々で、成人病ほどには予防策がはっきりしないのが厄介だわな」

つれ：「ストレスがいけないったって、今のご時世にストレスなしに生活しろってのが土台無理な注文だよねぇ」

ズレ：「ここは最後の大仕事で、凡そストレスとは無縁そうな菅さんに処方箋をお示しいただくようじゃねぇか」

つれ：「平安の菅丞相ならお縋りできる知恵もあろうものを、平成の菅丞相の及びもつかない鈍感力は見習いようもないだろうに・・」