彦根市稲里町の「延寿寺」が、鐘楼のよしぶき屋根をふき替えるための費用をクラウドファンディング(CF)で募っている。
↑写真:中日新聞より
檀家の高齢化などで改修費を捻出できなくなっているためで、住職の横井元昌さんは「慌ただしい日々の中で心を癒やせるこの風景をいつまでも残したい」と話している。
「延寿寺」は、彦根市内の荒神山の南側斜面にある。(彦根市稲里町2523)
横井さんによると、奈良時代に行基が建立し、織田信長による焼き討ちで消失した後、江戸時代の1657年に再建。鐘楼も江戸時代に建てられ、季節に応じてしだれ桜や新緑、紅葉に囲まれるよしぶきの鐘楼は、写真スポットとして親しまれてきた。
現在のよしぶき屋根は20年ほど前にふき替えられたもので、今はこけむし、穴が空いている部分もあるなど損傷が激しい。かつては檀家の協力を得てふき替えをしたが、高齢化が進んだ現在は難しく、CFで資金を募ることに決めた。
檀家との話し合いでは、瓦屋根やトタン屋根に変える案も浮上したが、「伝統文化を守るため」などとしてよしぶき屋根を残すこととなった。
横井さんは「(よしぶき屋根の)雰囲気が好きで写真を撮る人も多い。子どもも大人も集まれる風情ある場所として、いつまでも残していきたい」と話している。
寄付は、CFサイト「キャンプファイヤー」で8月末まで受け付けている。
「キャンプファイヤー」サイト: 滋賀県・延寿寺の葦屋根の鐘楼風景を未来の子どもたちに残したい!
https://camp-fire.jp/projects/view/671120
約400万円を見込む改修費の半分の200万円を目標に設定した。3000円から寄付でき、金額に応じて御朱印や絵はがきなどの返礼品を受け取ることができる。
<中日新聞より>