インドネシア・バリで5月18~25日に開かれる「世界水フォーラム」に三日月大造知事が初めて参加し、「世界湖沼デー」制定を呼びかける。滋賀県のブースも設け、琵琶湖での環境保全の取り組みなどを発信する。
フォーラムは、世界各国の「水」の関係者が集まって、水と衛生に関わる問題への対応を議論する場で、1997年に始まった。10回目の今回は、約1万7千人が参加する見込み。三日月知事は5月19日に現地入りし、5月20日は視察、5月21日は各国代表や国連機関などの代表者による円卓会議で発表を行う。
「世界湖沼デー」は、昨年3月の国連水会議で必要性が示された。象徴的な日を制定することで湖沼への関心を集め、気候変動による水質や生態系の悪化に、全ての国や関係者が連携を深めて対応して行こうと呼びかける目的がある。滋賀県もこの趣旨に賛同し、昨年11月の世界湖沼会議では江島宏治副知事らが制定の必要性を呼びかけた。今後の国連総会での制定を目指し、機運を高めるために世界水フォーラムでも提起する。 三日月知事は「水の重要性を、歴史をひもときながら共有することは人類や地球にとっても重要なこと。制定の意義を力強く発信したい」と話した。
フォーラムでは、下水汚泥の有効活用やマザーレイクゴールズ(MLGs)といった県ならではの取り組みも発信する。日本パビリオン内の一角に滋賀県のブースを設け、ポスターやパンフレット、動画を通じて環境保全や観光情報などを伝える。国際湖沼環境委員会(ILEC、草津市)も事例発表を行う。
<中日新聞より>