ひばかり日和

縫月堂さとやまの生物観察や創作などなど

ヘビに睨まれても怯まなかったカエル(シマヘビとタゴガエル)

2014-11-13 | 自然(爬虫類・両生類)
初夏の頃、湿原近くの林道を歩いていると、カサカサと落ち葉の擦れる音が聞こえてきたので、その方向を見ると
シマヘビが一匹結構な勢いでこちらへ向かって来る姿が確認出来ました。

鎌首持ち上げ口も半開きの状態で、もうなにか真剣そのものです。

「なにやってんだろ?」と見ていると、その先に必死に逃げるカエルが一匹。
跳ねて跳ねて、そして左足元に回り込んで停止したカエルはタゴガエル。

動かない人間が大きな障害物に見えたのだろうか、陰に隠れたつもりでじっとしています。


逃げてくる方向が良かったね!なタゴガエルさん。

そしてハンターのシマヘビの方は、右足元で急停止。
動かない人間を「物」と認識して隠れたカエルを見失っているのだろうか、臭いや気配でなにか
大きな生きものがいると関知したのだろうか、そのまま動かなくなってしまいました。


追い込む方向が悪かったね!のシマヘビさん。

足下を見ると左にタゴガエル、右にシマヘビともう最高の状態なのですが、ここは我慢して結果を見守る事とする。
そしてしばらく間、2匹とも小揺るぎもせずにお互いの出方を見ているというか睨み合いというかが続いていましたが、
後続のハイカーの登場でこのハンティングの結果はタゴガエルの逃げ切りとなりました。

タゴガエルからすると、もの凄く運の良い出来事。
シマヘビからすれば最悪の出来事。
更にシマヘビは写真撮影に付き合わされるというおまけ付き……。


随分怒ってレンズに咬みついて来たけど、撮影付き合ってくれてありがとうございました。
次の狩りは邪魔が入らないと良いね、シマヘビさん。

食べる食べられる追う追われると、日々繰り返し行われている自然の営みですが、なかなか目にする機会は少ないです。
シマヘビがそこそこの距離(目測で6~7m位)を獲物を追いかける姿を初めて目にしました。
アオダイショウがネズミを追う姿を以前見たことがありますが、シマヘビほどの距離は追いかけずに諦めていました。
シマヘビって結構しつこいのかな?

日々を生き抜くために、野生の生物たちは必死に活動しているんですね。