私もよく使いますが、難解な問題を解く際の 『鍵(Key)』 というコトバです。
『この問題を解くカギは・・・』 とか、『キーポイントは・・・』 とかゆー使い方をしますね。
ですが今回は、本当のリアルな ”鍵カギ” にまつわる話です。
それは以前、東京で警備員をやっている時に教官から聞いた話です。
私が勤めていた警備会社で、とあるベテランの警備員が、とある東京の300世帯以上ある大きなマンションの建設現場の主任警備をやっていたようなのです。 で、特に大きなトラブルもなく、ほとんど完成してあとはもう管理会社に引き渡すだけになったそうなのです。
で、その警備員の人は20年以上やっていたベテランだったので仕事上は何も問題なく、あとは現場の片付けだけになったある日、いつもどおり巡回して現場事務所に戻ったら、ナント総ての部屋を開ける事ができるマスターキーを紛失してしまったことに気がついたようなのです。
そのカギは300世帯以上ある大型マンション全部の部屋の鍵を全部開けることができる鍵です。 それを無くしたということは、そのキーを拾った人は可能性として全ての部屋に侵入できることになります。
さーそこから大変でした。
その事に気が付いた主任警備員さんは真っ青になって、警備上歩いたところをく隈無く探して、探しまくって、探したようなのですが、結局見つからず・・・
どうなったかと申しますと、当然セキュリティー上、全ての部屋の鍵を取っ替えることになり、そのかかった費用はナント・・・
800万円Over!!
で、当然の如くその警備員はそっこう懲戒解雇され、警備会社は管理会社に保障をしなくてはなりませんでした。 ついでに今まで築いたその会社との信用も丸潰れでした。
聞いた話では、その警備員は20年以上のベテランで、今までの警備員人生でもとくにコレといったミスもなくここまで来ていたらしく、すっかり馴れがあり、その現場でたまたまマスターキーをつなぐ紐のフックをズボンのベルト通しの部分に付けずポケットに入れていたようなのです。
まー普通に考えたらタマタマ運も悪かったといえるのでしょうが、しかし、この事件から学べる、読み取れる、誰にでも共通する事は、『馴れによる心の油断とスキ、奢りなど』 でしょうか。
「人のふり見て我がふり直せ」
ではありませんが、私はこの話はナゼかかなり印象に残っていて、警備員をやっている時は常に気をつけるようにしていました。
個としての人間の真の進化は、歴史に名を残すような偉大な業績よりも寧ろ、日々の退屈な、怠惰なルーティンワーク的日常から何かしら学んで、内省して、それを少しづつでも現実生活に適用(Application)することにあるような気がします。
大切な鍵(キー・key)となるモノの取り扱い。
最近私が掲げたモットー 『丁寧に忍耐強く』 が、現在の私の大切なKey Wordです。。
コレを常に念頭に、現在取り組んでいる難解な問題を、残りの人生をかけて可能な限り極めようと思います。 終わり(完成)はないけど、完成を目指して一歩一歩忍耐強く歩み続ける。
それでは、オヤスミなさい。