まるぞう備忘録

無題のドキュメント

仮想通貨について考えてみた。その1。

2018-02-05 11:23:59 | まるぞう経営学
 仮想通貨についてリクエストを頂きましたので、考察メモを書き留めてみます。


子供たちが熱中した牛乳瓶蓋集め。



 私が小学生低学年の頃です。その当時は給食の牛乳は瓶でした。そして学校では牛乳の瓶の蓋を集めるのが大ブームでした。
 当初それはメンコのように相手をヒックリ返すともらえるというゲームでした。その時はただ単純に蓋の枚数が多ければ良いというゲームでした。

 しかしそのうち親戚など他所の土地の牛乳の蓋を持ってくる子供があらわれます。子供たちは見たこともない他所の土地の牛乳メーカーの蓋を欲しがり、通常の蓋何枚と、その珍しい蓋何枚で交換というレートができるようになりました。

 牛乳蓋ブームは更に熱気を帯びます。親が牛乳メーカーにコネクションがあったのでしょう。その子は、まだ瓶にハマる前の新品の蓋を学校に持ってくるようになりました。

 折れ目の全くない新札のような牛乳の蓋。もうクラス中が羨望の眼差しでその蓋を見つめるのでありました。



 さてそんな熱い熱い牛乳瓶蓋ブームですが、それはいつの間にか下火になっていきました。
 一つには子供たちも学年が上がり、単純な牛乳の蓋を集めたいという遊びに飽きてきたこともあります。そもそも給食の牛乳は瓶ではなくテトラパックに変更になったということもあります。



 このようにして牛乳瓶蓋ブームは終焉を迎えました。私の部屋には大きな菓子箱一杯の牛乳瓶の蓋が保管されていましたが、それもいつの間にか処分され廃棄されました。

 仮想通貨とはこのような牛乳瓶の蓋に思えます。



最新ネットワーク技術「ブロックチェーン」。

 ビットコインの技術は非常に興味深いです。それまでその貨幣の信頼性とはその国の中央銀行が保証するものでした。しかしビットコインとはネットのユーザー全員で保証する。という仕組みです。

 たとえばそれはメールマガジンの記事のようなものです。作者が記事をメールで配信すると一斉に数千の読者の方々のスマホやパソコンに配信されます。
 もし作者が後日メルマガの内容を改ざんしたいとしても、一度配信されたメールマガジンの内容を全部こっそり改ざんすることは不可能です。

 このようにビットコインではその通貨のやりとりの記録全てが、ユーザ全員に配信される。非常に大雑把に言うとそういう仕組です。
 従って誰がどれだけ誰からビットコインを入手したか、あるいは譲渡したかは、改ざんすることが事実上不可能。という仕組みです。(理論上はユーザーの過半数が同じ改ざんをすれば可能ですが、現実的には起こり得ないとされています。)
これはブロックチェーンと呼ばれる技術で、これにより中央銀行のような組織やシステムがなくても、通貨流通の信頼性が保たれるということです。



 技術的には非常に興味深いものではありますが、社会の通貨としては致命的な問題点が二つあります。



ビットコインは何に交換できるか。誰も保証していない。

 一つはその仮想通貨の価値が、牛乳瓶の蓋と同じで、実際のものの価値とは結びついていないということです。
 牛乳瓶の蓋集めに熱中した昭和の小学生と同じ。集団催眠のような熱気で動かされているのです。

 仮想通貨とはWebサービスのポインカードと似ていると言われます。しかしポイントカードは溜まったポイントでそのお店の商品を購入できるという保証があります。つまりそのポイントは、実際の社会の価値(モノやサービス)と交換できるのが前提です。ポイントカード発行会社がその価値を保証しているわけです。

 しかしビットコインなどの仮想通貨は、実社会での価値の交換は何も保証されていません。その点で牛乳瓶の蓋と同じです。子供たちが熱気から冷めると、蓋とは単なる丸い厚紙にすぎないように、ビットコインも単なる数字の羅列でしか過ぎません。



つづく



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