ヨメ「でも仮想通貨を買うって投資なんじゃないの?」
私「うんにゃ。今のブームの仮想通貨は投資じゃあないね。あれは投機だね。」
「投資と投機って何が違うの?」
本来の投資=世の中に『良いね』を生み出す仕組み。
「うむ。投資とはまず時間をお金で買う。そしてその買った時間で、世の中に『良いね』というものを創り出すことなんだ。」
「?」
「たとえば、世の中に役に立つアイデアがあったとしよう。しかしこれを事業化して世の中の人に役立てようとするとお金がかかる。少しずつお金を貯めてその事業化を一歩一歩実現していく。しかしそれだと時間がかかり過ぎる。
そこで考え出されたのが投資というシステムなんだ。オランダやイギリスのユダヤ資本家が作った東インド会社が世界初の株式会社。世界史で習ったろ。懐かしいね。これがまさに投資という発明。
つまり投資家が、最初に事業にお金を出す。そしてその事業が成功したら、投資してくれた人にお金を還元する。事業が成功するとは、社会に『良いね』と言われるものを創り出すことです。だから投資というのは世の中を良くすることができるポテンシャルがある。
そして資本主義とはこのように、投資によって、社会に生み出される『良いね』を加速する制度であります。本来は。」
「でも資本主義って問題も多くない?みんなお金で解決するみたいな。」
「うむ。でもそれは資本主義そのものというより、人類の心の成長の問題だね。心が未熟な人間たちには、どんな制度であっても、自我を増長するように社会を舵取りしてしまう。
たとえば資本主義の対極が共産主義。だけど共産主義国家が今どうなってるかわかるよね。資本主義より貧富の差が激しい。資本主義より拝金主義の人が多い。つまりそれはそういうことなんだよ。どんな制度でも最終的にはそれを運用する人達の心のレベルで舵取り方向が決まる。」
「ふうん。投資って何となくわかったわ。じゃあ投機は?」
「うむ。投機とは負けた人からお金を巻き上げるギャンブルのことだよ。」
「?」
投機=餓鬼の人達どうしでお互いのお金を奪い合うゲーム。
「たとえばビットコインで儲けるってどういうこと?
それは安いうちに買って、高いうちに売り抜ける。そういうことだよね。」
「うん。」
「ではビットコインで儲かった人のお金って、どこから来るの?」
「それは更に高いお金でビットコインを買った人でしょ?」
「そう。でもビットコインそのものの価値って社会ではゼロだよね。なぜならどこかの国家や企業が商品やサービスに交換するなんて誰も保証してない。基本は使い古しの牛乳瓶のフタと一緒。コレクターが欲しがるから値段がついてるだけ。幻想の価値。
だから高騰したビットコインの価値は、必ずどこかで暴落する。バブルは崩壊する。そうすると大損する人が出て来る。
儲かった人というのは、大損する人のお金を事前に手に入れる。そういう仕組なんだ。」
「必ず最終的に損をする人がいるということね。」
「そう。投資の場合は、社会に『良いね』が生み出される。それを多くの人が買うから企業が儲かり、そして投資家に『配当』として還元される。これが投資。
しかし投機とは、何も『良いね』は生み出さない。投機儲けの本質はお互い人のお金を掠め取ろうというゲームなのさ。
投機に惹かれる人は、餓鬼みたいなものだよ。自分だけは儲かると思う。本当は損する人の方が多いのに。そして投機とは餓鬼どうしが、お互いのお金を奪い合う。そういう世界だよ。」
「怖いわね。」
「本来仮想通貨って、中央集権ではない貨幣制度をオープンに作るという実験だった。そして参加する人達は、儲けのためというより、その実験そのものが面白かったから参加していた。
しかし今や仮想通貨に引き寄せられるほとんどは餓鬼みたいな人達ばかり。私の偏見ですけれど。でもなぜ私が彼らを餓鬼と呼ぶかというと、彼らは自分なら安い時に買って高い時に売り抜けられる。そう信じて、お互い参加者のお金を奪い取る世界だからさ。」
「なんかビットコインって胡散臭い感じがしてたのはそういうことなのね。」
「まあ、この社会にはたくさんの餓鬼さんたちがいるということだね。そういう人達が仮想通貨に引き寄せられた。」
投機は最終的には参加者の大部分が負けるという証明。
「でも投機で大儲けをした人もいるんでしょ。そういう人は幸せのはずよね。」
「うんにゃ。投機に身をやつした人は、結局無一文になるまで投機にとらわれる。一時は儲かっても、結局ほとんどの人が無一文になる。」
「どうして?」
「それは一つに因子的に。そしてもう一つは心理的に。そして三つめは数学的に証明できる。」
「?」
餓鬼が執着していたお金とともに受け取るもの。
「まず因子的に。これはさっき話したように、投機で儲けるお金というのは、本質的に他の餓鬼が失ったお金です。お金とは金額の数字しか見ない人が多いけれど、本当は、どういう思いでそのお金が自分に渡って来たか。これが一番大事なんだ。
餓鬼が『俺のお金〜。」と執着して奪われた感情を、巨額の金額と共に溜め込むことになる。そんなお金は溜め込めば溜め込むほど、病気になったり不幸になるだろう。というのは私の仮説です。」
「あなたが良く言う話ね。」
「そうです。まあ妄想仮説です。次に心理的な話で証明してみよう。。」
「はい。」
欲の皮が突っ張った人は損切ができない。
「株で利益をあげるときの鉄則がある。それは売却する金額を最初から決めておくんだ。たとえば一株100円で買った株があるとする。そうすると92円に下がったら売却する。あるいは108円まで上がったら売却する。最初からそう決めておくんだ。」
「なんで92円とか108円とか端数なの?」
「それは他の投機家も同じように考えるからね。だから他の投機家が売買する一歩手前で、自分が売る必要があるから、キリのいい数字の一歩手前をターゲットとする。」
「ふうん。」
「でもね。普通の人はなかなかそう売れないんだよ。
100円が92円に下がった。今売ったら一株あたり8円の損。もう少し待ったらまだ上がるかもしれない。
そういうように欲が強いから、損切ができない。」
「そうね。損切って難しいわね。だってこのあと値段が戻るかもしれないしね。」
「そう。そしてあと儲かった時もさ。108円で売ると決める。でもそのあと200円まで上がるかもしれないだろ。だからもうちょっと様子見よう。もうちょっと様子見ようって、売り抜けるタイミングを失ってしまう。」
「そうね。いつ売ったらいいのかしら。」
「たとえば92円で損切する。しかしそのあと100円に戻るかもしれない。そうしたら普通の人は『売らなきゃ良かった』って後悔する。
一方、108円で売るとする。そのあと200円まで上がると、人はもっと持ってれば良かったって後悔する。8円儲かったじゃなくて、92円損したと思う。欲の皮が突っ張った人というのはこういう考え方をしてしまうのさ。最も投機に向いていない人達なんだけど。本来は。
しかしこれが餓鬼の考え方なんだよ。欲の皮が突っ張って、損切ができない。あるいは儲かってても、もっともっとと欲をかいて売るタイミングを逃してしまう。」
「厳しいわね。でも投機で儲けている人もいるでしょ。あなたの言うような餓鬼ばっかりじゃないんじゃないの?」
「うんにゃ。では最後に三つ目。数学的に証明します。投機は継続すればするほど最後には無一文になる理由」
つづく
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私「うんにゃ。今のブームの仮想通貨は投資じゃあないね。あれは投機だね。」
「投資と投機って何が違うの?」
本来の投資=世の中に『良いね』を生み出す仕組み。
「うむ。投資とはまず時間をお金で買う。そしてその買った時間で、世の中に『良いね』というものを創り出すことなんだ。」
「?」
「たとえば、世の中に役に立つアイデアがあったとしよう。しかしこれを事業化して世の中の人に役立てようとするとお金がかかる。少しずつお金を貯めてその事業化を一歩一歩実現していく。しかしそれだと時間がかかり過ぎる。
そこで考え出されたのが投資というシステムなんだ。オランダやイギリスのユダヤ資本家が作った東インド会社が世界初の株式会社。世界史で習ったろ。懐かしいね。これがまさに投資という発明。
つまり投資家が、最初に事業にお金を出す。そしてその事業が成功したら、投資してくれた人にお金を還元する。事業が成功するとは、社会に『良いね』と言われるものを創り出すことです。だから投資というのは世の中を良くすることができるポテンシャルがある。
そして資本主義とはこのように、投資によって、社会に生み出される『良いね』を加速する制度であります。本来は。」
「でも資本主義って問題も多くない?みんなお金で解決するみたいな。」
「うむ。でもそれは資本主義そのものというより、人類の心の成長の問題だね。心が未熟な人間たちには、どんな制度であっても、自我を増長するように社会を舵取りしてしまう。
たとえば資本主義の対極が共産主義。だけど共産主義国家が今どうなってるかわかるよね。資本主義より貧富の差が激しい。資本主義より拝金主義の人が多い。つまりそれはそういうことなんだよ。どんな制度でも最終的にはそれを運用する人達の心のレベルで舵取り方向が決まる。」
「ふうん。投資って何となくわかったわ。じゃあ投機は?」
「うむ。投機とは負けた人からお金を巻き上げるギャンブルのことだよ。」
「?」
投機=餓鬼の人達どうしでお互いのお金を奪い合うゲーム。
「たとえばビットコインで儲けるってどういうこと?
それは安いうちに買って、高いうちに売り抜ける。そういうことだよね。」
「うん。」
「ではビットコインで儲かった人のお金って、どこから来るの?」
「それは更に高いお金でビットコインを買った人でしょ?」
「そう。でもビットコインそのものの価値って社会ではゼロだよね。なぜならどこかの国家や企業が商品やサービスに交換するなんて誰も保証してない。基本は使い古しの牛乳瓶のフタと一緒。コレクターが欲しがるから値段がついてるだけ。幻想の価値。
だから高騰したビットコインの価値は、必ずどこかで暴落する。バブルは崩壊する。そうすると大損する人が出て来る。
儲かった人というのは、大損する人のお金を事前に手に入れる。そういう仕組なんだ。」
「必ず最終的に損をする人がいるということね。」
「そう。投資の場合は、社会に『良いね』が生み出される。それを多くの人が買うから企業が儲かり、そして投資家に『配当』として還元される。これが投資。
しかし投機とは、何も『良いね』は生み出さない。投機儲けの本質はお互い人のお金を掠め取ろうというゲームなのさ。
投機に惹かれる人は、餓鬼みたいなものだよ。自分だけは儲かると思う。本当は損する人の方が多いのに。そして投機とは餓鬼どうしが、お互いのお金を奪い合う。そういう世界だよ。」
「怖いわね。」
「本来仮想通貨って、中央集権ではない貨幣制度をオープンに作るという実験だった。そして参加する人達は、儲けのためというより、その実験そのものが面白かったから参加していた。
しかし今や仮想通貨に引き寄せられるほとんどは餓鬼みたいな人達ばかり。私の偏見ですけれど。でもなぜ私が彼らを餓鬼と呼ぶかというと、彼らは自分なら安い時に買って高い時に売り抜けられる。そう信じて、お互い参加者のお金を奪い取る世界だからさ。」
「なんかビットコインって胡散臭い感じがしてたのはそういうことなのね。」
「まあ、この社会にはたくさんの餓鬼さんたちがいるということだね。そういう人達が仮想通貨に引き寄せられた。」
投機は最終的には参加者の大部分が負けるという証明。
「でも投機で大儲けをした人もいるんでしょ。そういう人は幸せのはずよね。」
「うんにゃ。投機に身をやつした人は、結局無一文になるまで投機にとらわれる。一時は儲かっても、結局ほとんどの人が無一文になる。」
「どうして?」
「それは一つに因子的に。そしてもう一つは心理的に。そして三つめは数学的に証明できる。」
「?」
餓鬼が執着していたお金とともに受け取るもの。
「まず因子的に。これはさっき話したように、投機で儲けるお金というのは、本質的に他の餓鬼が失ったお金です。お金とは金額の数字しか見ない人が多いけれど、本当は、どういう思いでそのお金が自分に渡って来たか。これが一番大事なんだ。
餓鬼が『俺のお金〜。」と執着して奪われた感情を、巨額の金額と共に溜め込むことになる。そんなお金は溜め込めば溜め込むほど、病気になったり不幸になるだろう。というのは私の仮説です。」
「あなたが良く言う話ね。」
「そうです。まあ妄想仮説です。次に心理的な話で証明してみよう。。」
「はい。」
欲の皮が突っ張った人は損切ができない。
「株で利益をあげるときの鉄則がある。それは売却する金額を最初から決めておくんだ。たとえば一株100円で買った株があるとする。そうすると92円に下がったら売却する。あるいは108円まで上がったら売却する。最初からそう決めておくんだ。」
「なんで92円とか108円とか端数なの?」
「それは他の投機家も同じように考えるからね。だから他の投機家が売買する一歩手前で、自分が売る必要があるから、キリのいい数字の一歩手前をターゲットとする。」
「ふうん。」
「でもね。普通の人はなかなかそう売れないんだよ。
100円が92円に下がった。今売ったら一株あたり8円の損。もう少し待ったらまだ上がるかもしれない。
そういうように欲が強いから、損切ができない。」
「そうね。損切って難しいわね。だってこのあと値段が戻るかもしれないしね。」
「そう。そしてあと儲かった時もさ。108円で売ると決める。でもそのあと200円まで上がるかもしれないだろ。だからもうちょっと様子見よう。もうちょっと様子見ようって、売り抜けるタイミングを失ってしまう。」
「そうね。いつ売ったらいいのかしら。」
「たとえば92円で損切する。しかしそのあと100円に戻るかもしれない。そうしたら普通の人は『売らなきゃ良かった』って後悔する。
一方、108円で売るとする。そのあと200円まで上がると、人はもっと持ってれば良かったって後悔する。8円儲かったじゃなくて、92円損したと思う。欲の皮が突っ張った人というのはこういう考え方をしてしまうのさ。最も投機に向いていない人達なんだけど。本来は。
しかしこれが餓鬼の考え方なんだよ。欲の皮が突っ張って、損切ができない。あるいは儲かってても、もっともっとと欲をかいて売るタイミングを逃してしまう。」
「厳しいわね。でも投機で儲けている人もいるでしょ。あなたの言うような餓鬼ばっかりじゃないんじゃないの?」
「うんにゃ。では最後に三つ目。数学的に証明します。投機は継続すればするほど最後には無一文になる理由」
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