まるぞう備忘録

無題のドキュメント

仮想通貨について考えてみた。その2。

2018-02-06 10:19:04 | まるぞう経営学

ヨメ「仮想通貨って良くわからない。何かあやしげって感じ。」

私「うむ。確かに仮想通貨ってわかりにくいかもね。いろいろなニュースが混ざって報道されてるからね。だけどね。技術的には画期的なものではあるんだ。」

「どういうこと?」

「うむ。たとえば私達が日頃使っているお金あるよね。日本の紙幣だと日本銀行券って書いてある千円札とか一万円札。」

「うん。」

「しかしこれは冷静に見るとただの紙に印刷してあるだけだよね。でもみんなこの印刷してある紙を手に入れるために必死だ。」

「そうね。」

「なぜこの紙切れにみんな必死なのか。」

「それはこの紙でモノが買えるからよ。」

「うむ。太古の昔は物々交換だったわけだよね。でもそれが大変だから、貨幣というものが発明されて、その貨幣を仲介としてモノが交換できるようになった。」

「そうね。」

「でその貨幣制度だけど、それを成り立たせるために重要なことが二つある。それは何でしょう。」

「う〜ん。何かしら。」

「うむ。一つは社会の信用裏付けということ。つまりその貨幣を持っていれば、その社会の中では、必ず相応したものと交換できますよ。という保証と信頼だね。」

「そうね。」

「たとえば私がまるぞう紙幣を作って刷ったとしても、他のものに変えられる保証も信用もなければ、誰も私の紙幣なんて使いたがらないだろ。

であるから貨幣で一番大切なのは、それが他のものに交換できると、社会の中で全員が認めているということ。」

「そうね。」

「そしてもう一つは何か」

「何かしら」

「それは偽造されないということ。」

「そうね。」

「せっかく社会がその貨幣を認めても、誰でも簡単に偽造できてしまえば、やはりその貨幣の意味はなくなる。だから偽造されにくいこと。これが同じくらい重要になる。」

「そうね。」

「だから今の社会の貨幣は、各国家がその信用を保証している。もちろん偽造されていないこと(=偽造されないように国家が取り締まること)を保証している。それで成り立っている。」

「そうね。」

「でもインターネットが発達して国家間の敷居がどんどん低くなっていく。そういう社会だと従来の貨幣の制度じゃ不便だ。そういうことが増えていく。」

「ふうん。」

「情報は国境を超えてどんどんやり取りができるようになって来ているのに、送金はその国の法律やら金融機関に縛られている。」

「でもお金なんだからアタリマエじゃない?」

「うむ。そうなんだけどさ。でも頭のいい人たちが考えた。貨幣の本質とは
・社会がみんなでそれを価値があると認めた
・偽造されないことが照明されている
この2点だけだよね。

だったら国家や中央銀行なんて関係なくね?ってね。」

「そんなことできるのかしら?」

「うむ。でね、その頭のいい人たちは考えた。もし絶対偽造できなくて、でも流通性の良い仕組みを生み出したなら、それは多くの人に受け入れられて「社会がみんなでそれの価値を認める」ということができるはずだ。とね。」

「もしそんな仕組みができればね。」

「そう。それで考え出されたのがビットコインとよばれる仮想通貨(ブロックチェーン)という仕組みなんだ。」

「良く聞くわね。それ。」

「うむ。ビットコインは初期には採掘という過程があるのだけれど、その話をここでするとややこしくなるので、今日のところは、カッツ・アイ(割愛)。」

「?」

「初期の頃は、世界中のおたくハッカーたちがビットコインの発掘をやってたんだけど、もうほとんど発掘されてしまった。それで今世界中で流通しているビットコインはほぼ一定量となっている。だから安定して貨幣の役割ができるようになっているんだ。」

「?」

「まあ、詳しい話はおいておいて、ではどうやってビットコインを使うかを説明します。」

「はい。」

「ビットコインを使うには口座をつくり、その口座の暗証番号を管理する。それだけです。」

「今の銀行のネットバンクとあまり変わらないわね。」

「そうだね。ただし銀行と違うのは、ビットコインを管理する組織や国家は存在しないということ。

 だから誰でも簡単にいくつでも自由に口座を開設することができる。

 そして口座間のビットコインのやりとり(送金)も自由に行うことができる。そして重要なのは銀行のように送金を管理する組織は存在しない。」

「ちょっと待って、誰も管理する人がいなければ、どうやって送金を管理するの?

 たとえば、私があなたに送金しました。って言っても、あなたがもらってないよ〜ん。って主張したら証明できないじゃない。
 メールとかなら「すみません再送します」で済むけど、お金ならそういうわけにはいかないでしょ。」

「うむ。そこが仮想通貨(ブロックチェーン)の肝なんだよね。管理者・管理組織がいないのに、どうやって送金を証明するのか。そしてどうやって偽造を防止するのか。」

「そんなことできるわけない。普通はそう考えるわ。だから銀行が必要なんでしょ。」

「うむ。でね。頭のいい人達は考えた。管理者がいないのなら、ユーザー全員のパソコンに全員の送金記録を全部を記録しておけばいい。ってね。これをブロックチェーンと呼ぶのさ。世界中のユーザーのパソコンに保存されているデータだから、全てを偽造することは不可能でしょ。ってね。だから仮想通貨の送金記録は絶対に偽装できない。そういう仕組なのです。
 でこのブロックチェーンに参加する人達。この人達がボランティアだけどきちんと報酬が支払われる。もちろん仮想通貨でだけどね。一回の送金に数十円くらいかな。送金する金額から差し引かれる。」

「でもそれはだってそれはすごい量でしょ。たとえば全員のメールのやりとりを全員のパソコンに保存しておきましょう。ということと同じじゃない。全世界の人のメールのやりとりを、全世界の人達のパソコンに保存するだなんて。」

「まあメールだと膨大なデータ量だけど、送金記録自体はそれほど大きくない。どの口座からどの口座にいついつ何ビット送金しました。というレベルだからね。

 とは言ってもまあそれでも初期の頃から全世界の人の送金記録のデータなので、パソコンの保存には1テラバイト(約1000ギガバイト)くらいは必要になると言われているね。」

「ええっと私のパソコンってどのくらいかしら。」

「あなたのパソコンは128ギガバイトだから、ビットコインやるには全然足りないね。外付けのストレージが必要ですね。そして常に世界中の送金データをカリカリ保存させている必要がある。」

「ええ、そんなの無理だわ。」

「まあ、あたまのいい人達は、ハードディスクの値段なんて年々下がるから、保存容量が膨らむのは大した障害ではない。そのように考えたんだね。

 それより管理者がなくても全世界の人がタダで自由に送金できる貨幣システム。偽造が不可能が貨幣してステム。これを世の中に出したかったんだろう。」

「でもこの間大きな事件があったわよね。ビットコインってセキュリティに問題あるんじゃないの?」

「うん。先日の580億円相当の仮想通貨が盗まれたってやつね。しかし多くの人が誤解しているけれど、ビットコインなどの仮想通貨のセキュリティ技術は破るのはほぼ不可能なんだよ。

 将来的に量子コンピューターが実用化されれば別と言われるけれど、量子コンピューターもまだまだ実用化するレベルじゃない。だって量子って観測したら結果が変わってしまから、観測しないでデータを取得する。そういう技術が必要なんだぜ。データを取得する時点で人が観測してるんじゃないの?ってツッコミが入るよね。」

「???」

「まあいいです。つまり頭のいい人達が考えたセキュリティシステムそのものは堅牢なままだし、今の現代文明ではそのブロックチェーンを正面から破るのはほぼ不可能です。」

「じゃあなんで盗まれたの?なんでみんなニュースで騒いで問題になってるの?」



つづく



ブログランキングに参加することにしました。
本ブログに共感される方はクリックのほどよろしくお願いいたします。

にほんブログ村 政治ブログ 日本の底力へにほんブログ村



 ありがとうございます。






下記は静止衛星軌道上で観測される太陽からの電子密度グラフです。急な変動がある場合は地震や事故に備えて防災意識を心掛けましょう。特に注意が必要な期間は、メールやTwitterで防災意識リマインダーを受け取ることができます。詳しくはこちら


本ブログは引用元をあきらかにしていただければ、ブログやSNSでの拡散は許可いたします。