まるぞう備忘録

無題のドキュメント

仮想通貨について考えてみた。その6。

2018-02-13 10:20:49 | まるぞう経営学

 仮想通貨の考察の続きであります。その本質は牛乳瓶のフタと同じ。という考察であります。



ヨメ「どうして仮想通貨が牛乳瓶のフタと同じなの?」

私「それはその価値を誰も保証していないということ。コレクターが欲しがれば価値は上がるけれど、ブームが下がると誰も欲しがらない。仮想通貨の本質はこれ。」

「仮想通貨は電子マネーと違うって言ってたけど。何か同じに思えるけど。」

「うんにゃ。電子マネーは必ず交換できる価値が保証されている。これはビットコインなどの仮想通貨とは全く違うと言える。
 たとえば関東のJRではSuicaというポイントが導入されてるだろ?あれが電子マネー。Suicaにチャージしたポイントは、その分、鉄道の切符と交換できる。それはJRが保証しているわけだ。

 それからスーパーのイオングループのポイントカードや、ツタヤグループのポイントカード。ビックカメラやヨドバシカメラのポイントカード。これらのポイントも発行会社が価値を保証している。チャージしたり買い物でポイントをゲットするとそのポイントに応じた買い物が保証される。提携しているグループ企業の製品をそのポイントで購入できる。
 電子マネーとはこのようにそれを発行した企業がその価値を保証している。」

「でもビットコインだって換金できるでしょ。電子マネーのポイントと似たようなものだと思うけど。」

「うんにゃ。ビットコインはその価値を保証している団体や組織は存在しない。ただコレクターがその価値を上げ下げしているだけ。

 たとえばSuicaの1000ポイントは1000円分の切符と交換できる。このレートは来週になろうが来年になろうが変わらない。だからSuicaポイントにはコレクターは存在しない。

 しかしもしSuicaの1000ポイントが、来週には一万円分の切符と交換できるかもしれない。しかし再来週には100円の価値に下がるかもしれない。そういう変動が起きるとすると、一山当てたいというコレクターが一気に集まるだろうね。

 しかしSuicaはそういうことはない。将来Suicaポイントの価値が急騰することもなければ下落することもない。電子マネーとはそういうものです。
 電子マネーとは本質はその国の通貨と同じものだから。」

「じゃあビットコインは実際の価値は誰も保証してないのに、どうしてあんなに人気なの?」

「うむ。その投機性が一部の人を惹き付けるんだ。

 仮想通貨自体は、実社会では誰も価値を保証しない。Suicaポイントのように実社会での価値が固定されていない分、その価値が極端に変動しやすい。コレクターが集中すると、あっと言う間に100倍、1000倍、10000倍になる。」

「そうね。」

「ビットコイン自体は、中国人が一斉に購入したから一気に高騰したんだ。富裕層が資産を国外に持ち出すのに、ビットコインが抜け穴だった時期があったんだよ。
 今はもう中国国内ではビットコインの購入が禁止されたから、もうあんな高騰は起きないよ。」

「でも仮想通貨ブームはまだまだ続くという人もいる。」

「うむ。それはそういう金儲け手段なんだ。すでに600種類の仮想通貨が世の中にあると言われている。なぜだかわかる?」

「なんでかしら。」

「それはね、仮想通貨は広まる瞬間に、胴元が一気に稼げる。そういうビジネスモデルだからなんだよ。
 たとえば私が新しくマルゾウコインという仮想通貨を作るとします。マルゾウコインの価値はいくらかな?」

「そんなの誰も欲しがらないわよ。ゼロね。」

「そう。最初はゼロさ。最初は誰もマルゾウコインを知らないし、コンピューターで発掘する人もほとんどいない。
 私は初期に発掘したので、マルゾウコインを大量に手元に持っているのだけど、価値はゼロです。」

「そうね。」

「しかし私が自腹で取引所を作って、1ポイント100円でマルゾウコインを購入するとする。マルゾウコインの価値は100円相当だね。でね、翌週は200円で購入する。更に次の週は300円で購入する。

 マルゾウコインはどうもどんどん値が上がってるらしいぞ、というブームを仕掛ける。欲の皮が突っ張った人達に、儲け話のフェロモンの匂いを扇ぐ。そうするとみるみる彼らは寄ってくる。

 ブーム作りに成功すると、私が自腹で介入しなくても本当にマルゾウコインの値が上がりだす。ここで私は自分の持っている膨大なマルゾウコインを高値で彼らに売却するのさ。

 始めはたゼロ価値ったマルゾウコインが、もう一万円になっている。ゼロだった大量のマルゾウコインを莫大な資産に化けさせた。」

「まるで錬金術ね。」

「そう。この錬金術を成功させるには、『マルゾウコインはもっともっと値上がりするぞ』というブームをいかにして作るか。これだけなんだ。

 確かに最初にマルゾウコインのブームを作るにはある程度元手がいる。取引所を作らせたり、最初は円で買い支えたりするからね。
 しかし一旦ブームを作ってしまえば、何百倍もの価値でリターンが得られる。仮想通貨は胴元が一番儲かる。

 ビットコインのように、ごく初期の仮想通貨は別としてもあとで生まれた600近くの多くの仮想通貨はそういうマルチ商法なんじゃないかと思う。価値ゼロのものを一瞬にして膨大な資産に化けさせて、胴元が逃げ切る。そういうモデル。」

「じゃあ仮想通貨が儲かるというのは?」

「確かに最初の胴元は儲かる。そしてごく初期の参加メンバーも次に儲かる。フェロモンに引き寄せられ、ブームに踊らされる人達。儲かる人もいるし、大損する人もいる。

 しかし仮想通貨は実際の社会の価値とは関係はない。だから儲かった人がいれば、その金額だけ損する人が現れる。自分だけ儲けて、後から参加する人達にババを引かせよう。そういうゲームです。」

「ええ?じゃあ仮想通貨は儲かるってウソなの?」

「うん。正確には仮想通貨で儲けたい人が、『仮想通貨は儲かるよ。一ヶ月で一億円儲かったよ』という噂を社会に流している。自分が儲けるためにね。というのが正しい。」


つづく



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