昨日ちょっとだけいやなことがあった。
私は客商売をやっている。
来る客は拒めない。
2~3ヶ月に1回ほど来るある競馬好き?の客が来た。
以前彼と競馬のことでいやな思いをしたことがあったので、それ以降あまりかかわらないようにしている。
私から話しかけるようなことはしない。
彼はディープインパクトが3冠達成したとき涙が出たと公言する男である。
単勝100円馬券を買ってでも応援する価値があるとまで言い切る男である。
私は彼と合わないと感じていたので一定の距離を置いていた。
昨日も彼のほうから話しかけてきた。
彼はアドマイヤムーンが相当強いと言ってきた。
それはそれで否定するつもりもなく、彼の気分を損ねないように私はただ相槌を打つだけである。
何と言っても客商売である。
それから彼はフサイチリシャールのことを切り出してきた。
私は6日の記事に書いたようなこと、つまり朝日杯がクラシックにつながらないことを話した。
今思えばそんなことを言わないほうがよかったが。
すると何が彼の気に障ったのかわからないが、突然「馬のことを好きになれないのなら、競馬をやめろ」と言い出した。
「お前に言われる筋合いはない」と言う言葉をぐっとしまいこんで私は黙っていた。
哀しいけれど客商売である。
競馬はお金がかかっている以上、別の世界が存在する。
きれいな言い方をすればブラッドスポーツ。
だが汚く言えば、現実的にとらえれば、ギャンブルである。
単に生き物が好きだと言うのなら、動物園にでも行けばいい。
馬が好きだと言うのなら、乗馬クラブにでも行けばいい。
競馬はきれいごとでは済まされない。
彼と同じスタンスで競馬を語れない。
彼と言っても彼の住所も知らない。
職業も知らない。
年齢も知らない。
もちろん名前も知らない。