あれは,あれで良いのかなPART2

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衆院補欠選挙,本当に負けたのは誰だ

2006年10月23日 01時29分08秒 | 政治・選挙
衆議院議員補欠選挙が神奈川と大阪で行われ,案の定というか前評判どおり,いずれの選挙区でも自民党公認候補者が当選しました。
ちなみに,投票率が神奈川16区で47.16%(前回64.77%),大阪9区で52.15%(前回67.56%)といずれも大幅ダウンでした。

衆院補選、自民が2勝 神奈川16、大阪9区(共同通信) - goo ニュース

本当の敗者は有権者自身ですね

まず,この選挙の短評を少し。
神奈川16区では,オヤジの死去に伴い息子が出馬するという完全な「銀行レース」でした。しかも,民主党は若手(37歳)の官僚(ブログで人気が出ていたが)であった後藤氏を対抗馬にしたものの,亀井氏の方がもっと若い(35歳)だったため,民主党の定番である「若さでアタック」的な手法が通用しませんでした。
この「2世地盤譲渡+弔い選挙+若手有利+投票率低下」の4本柱がそろった以上,自民党以外の候補者が勝つのは至難の業であったと思われます。
少なくとも,この選挙区で言えることは,「政策云々は二の次」であったということでしょう。投票率が低かった理由も,結局「これは政策選挙じゃない」と有権者がそっぽを向いた結果であると思われます。

次に大阪9区ですが,ここは前回は自民党議席だったものの,それ以前は民主党の大谷氏が議席を抑えていました。したがって,民主党としては議席奪取の可能性があった選挙区でした。そのため,民主党も自民党もこの選挙区には特に大物を送り込み,「総力戦」を展開しました。
結果,やはり2世議員である原田氏が当選したのですが,この当選の理由は,やはり「投票率低下」です。つまり,やはり組織票(公明票)が強かった,という点によるでしょう。

ところで,自民党としては,今回の選挙の不安材料として,「格差社会」と前日に暴露された「中川幹事長らと談合社長とのゴルフ問題」がありました。しかし,前者はそもそも「いわゆる負け組ほど選挙に行かない」というデータが物語るとおり,実はさほど投票争点にならないと自民党は踏んでいたこと,後者については,「犬騒動」で中川幹事長スキャンダルをかき消すという荒技(個人的には犬よりも遙かに重たい問題だと思いますが。)により,さほど影響を受けなかったというオチになりました(ついでにいうと,「アパホテル問題」も,真偽はともかく地上波や新聞で報じなかったため,無影響でした。)。
むしろ,北朝鮮問題が,自民党サイドにはかなりの追い風になりました。
ただ,少なくともここでも言えることは,「やはり政策選挙ではなかった」という点です。

さて,自民党は2勝しましたので,今後の政局に弾みがつきます。一説では,先週19日に密かに衆議院を通過した「テロ対策特別措置法」の改正案(1年間延長)が,参議院を通過し,可決する見込みです。
また,一部では,共謀罪も一気に可決させるのでは」という未確認情報も飛び交っており,反対派もここへ来て動きが活発になってきています。
一方で,民主党が提案している「障害者自立支援法」の改正案等については,そもそも真偽の土俵に乗せられないのではないかなどささやかれているなど,国会運営においてもますます自民,公明主導で進められるものと思われます。
また,民主党では,例によって「小沢党首責任論」が出始めてきました。これがお家騒動にならなければいいのですが,これでいつものお家騒動が始まってしまうと,「やはり民主党には政権能力がない」と国民に思われてしまうでしょう。
そして,なによりも,民主党が本当に政権を取りたいのであれば,今回の選挙からあることを学ぶ必要があります。それは,「投票率が上がらない限り,政権交代はあり得ない」ということです。その上で,「では,なぜ投票率が低下の一途をたどるのか」について,選挙管理委員会以上に真剣に検証するべきでしょう。この作業なくして,民主党への政権交代はあり得ません。
もちろん,自民党としても,投票率向上は必須です。組織率が低下し,かつての「士農工商」が崩壊している中,公明党の票だけを頼るわけにはいきません。やはり,頼みの綱は「浮動票」なのです。この点は,同日実施されて全国の市長選挙において,自民党推薦の現職市長が意外と落選している,という点からも明らかと言えるでしょう。もはや,地方でも自民党組織は盤石とは言い切れないのです。投票率低下の遠因として,「組織の崩壊」があることは否めません。

そして,投票率が上がることで,初めて「政策選挙」が可能となるでしょう。

あとは,私たち自身の問題です。毎回同じことをいいますが,「選挙に行かなければ何も変わらない」ということを,私たちは自覚しなければなりません。すべてが自分に不利になってから騒いでも手遅れです。逆に,今が良いというのであれば,「良い」とアピールしなければ,選挙結果如何ではひっくり返される可能性もあります。
良いにしろ悪いにしろ,とにかく「投票」しなけれならないでしょう。

以上,今回の補欠選挙の感想でした。

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