チリで発生した大地震の影響で,日本にも太平洋側を中心に津波が押し寄せてきました。三陸沖では,17年ぶりに大津波警報が出るなど,各地で避難勧告を出したり,道路や鉄道を閉鎖するなど厳戒態勢に入りました。
結果,日本では人的被害は幸いにも報告されていませんが,牡蠣の養殖いかだが流されたり,河川の逆流などで道路が浸水するなど,各地で物的被害の報告が出始めています。
太平洋側に津波、岩手1・45m 50万人に避難指示(共同通信) - goo ニュース
厳戒態勢を取るにこしたことはない
今日は,テレビに一日中警報地図が出ていました。これを「うっとうしい」と思わないでください。沿岸部に住んでいる方の命綱ですから。まさに17年前の奥尻島での悲惨な経験から,テレビにおいて津波に関する情報を提供できるようにしたのです。なので,「エキシビジョンの邪魔だから消して」などとテレビ局に苦情の電話を入れないでください。お願いです。
さて,今回の津波ですが,今のところ,日本では人的被害の報告はないようで一安心です。でも,これはこれまでの津波災害の教訓の積み重ねによります。防波堤等インフラ整備や,災害マニュアルの整備による避難場所などの充実,避難訓練による危機管理対策,迅速な情報提供システムなどなどによりものだからです。したがって,「大げさな警報やなあ」などと言わないように。大げさくらいの方が人命を守るという観点からすればいいのです。
ただ,いつも津波の情報が出るたびに主張していますが,「何センチ」は誤解を招く表現なので,もっと別の国際基準を設けるべきです。
例えば,今回の津波については,「10センチから最大3メートル」と言われてしました。3メートルの津波が三陸沖に押し寄せるということで大津波警報になりましたが,本当に3メートルの津波が三陸沖に押し寄せたとしたら,沿岸周辺の町は壊滅的ダメージを受けかねない位大きな波がやってきます。おそらく,感覚的には10メートル規模の波が襲ってくることになるでしょう(幸い,1メートル台の津波で済んだようですが)。
ところが,「3メートルの波」だけを聞くと,サーファーが「おお,ビッグウェイブだ。ハワイのノースショアみたいだ」などと勘違いして海に出かねません。こんなことやったら,確実に死にます。
また,50センチの津波と言われると,膝ちゃっぽん程度にしか思わないのでしょうが,人間はもちろんのこと,船だって持って行かれかねないくらいの大きな力があります。なので,「わーい,波だー!」っていうものではないのです。
したがって,津波の怖さをもっと客観的に伝えるため,例えば,地震の震度のように「おかにゃんスケール」として「O」という単位を作り,1Oから7Oまでランクをつけてそれで伝えるというのがよいのではないでしょうか(詳しくはこちらの記事で書きました。)。そして,国際基準にすれば,他の国で発生した人的被害ももう少し防ぐことができたかもしれません。
もっというと,津波と地震の違いは,「第2波の方が強いことがある」という点です。地震の場合,大きな余震が続くことがあるものの,震度は第1波より小さいものです。しかし,津波の場合,残った津波の滞留や地形の影響などで,第2波以降の方が大きくなることがあります。したがって,津波が1回来たからはい終わり,ってことにはならないのです。この辺りもきちんと情報提供をする必要がありますし,避難解除のポイントを見極める上でも重要なのです。
今回,第1波がたいしたこと無いということで独自に避難解除した方も多かったみたいですが,その後第2波以降が大きくなってやってきて物的被害が出たという感じになっています。この点,もう少し津波に対する認識を改めなければならないのではないでしょうか。
まあ,いずれにせよ,日本で人的被害が無いのが不幸中の幸いでした。しかし,船舶や漁業資源などに大きな被害を与えているようです。政府や自治体としては,こうした被害を受けた漁業従事者に対する迅速な経済的救済策を講じてもらいたいものです。それが「国民の生活が第一」のはずです。
そして,改めて「津波をなめるな」ということを感じ取ってもらいたいものです。
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TB先一覧
http://imprezza-inada-1973.seesaa.net/article/142405376.html
http://blog.goo.ne.jp/stardustkid0627/e/57a45d2f3fc89b42a8c5d2f7318a5062
http://blog.goo.ne.jp/tenjin95/e/8d6ec49d2df5e5a0f7c0a741cf2eb619
http://shadow9.seesaa.net/article/142352786.html
http://ameblo.jp/silvertree/entry-10470473380.html
http://tetorayade.exblog.jp/12919422/
http://blog.goo.ne.jp/hiroharikun/e/63f3976b6d044ace07f27005801c7f02
http://ameblo.jp/hi4848/entry-10470201066.html
結果,日本では人的被害は幸いにも報告されていませんが,牡蠣の養殖いかだが流されたり,河川の逆流などで道路が浸水するなど,各地で物的被害の報告が出始めています。
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厳戒態勢を取るにこしたことはない
今日は,テレビに一日中警報地図が出ていました。これを「うっとうしい」と思わないでください。沿岸部に住んでいる方の命綱ですから。まさに17年前の奥尻島での悲惨な経験から,テレビにおいて津波に関する情報を提供できるようにしたのです。なので,「エキシビジョンの邪魔だから消して」などとテレビ局に苦情の電話を入れないでください。お願いです。
さて,今回の津波ですが,今のところ,日本では人的被害の報告はないようで一安心です。でも,これはこれまでの津波災害の教訓の積み重ねによります。防波堤等インフラ整備や,災害マニュアルの整備による避難場所などの充実,避難訓練による危機管理対策,迅速な情報提供システムなどなどによりものだからです。したがって,「大げさな警報やなあ」などと言わないように。大げさくらいの方が人命を守るという観点からすればいいのです。
ただ,いつも津波の情報が出るたびに主張していますが,「何センチ」は誤解を招く表現なので,もっと別の国際基準を設けるべきです。
例えば,今回の津波については,「10センチから最大3メートル」と言われてしました。3メートルの津波が三陸沖に押し寄せるということで大津波警報になりましたが,本当に3メートルの津波が三陸沖に押し寄せたとしたら,沿岸周辺の町は壊滅的ダメージを受けかねない位大きな波がやってきます。おそらく,感覚的には10メートル規模の波が襲ってくることになるでしょう(幸い,1メートル台の津波で済んだようですが)。
ところが,「3メートルの波」だけを聞くと,サーファーが「おお,ビッグウェイブだ。ハワイのノースショアみたいだ」などと勘違いして海に出かねません。こんなことやったら,確実に死にます。
また,50センチの津波と言われると,膝ちゃっぽん程度にしか思わないのでしょうが,人間はもちろんのこと,船だって持って行かれかねないくらいの大きな力があります。なので,「わーい,波だー!」っていうものではないのです。
したがって,津波の怖さをもっと客観的に伝えるため,例えば,地震の震度のように「おかにゃんスケール」として「O」という単位を作り,1Oから7Oまでランクをつけてそれで伝えるというのがよいのではないでしょうか(詳しくはこちらの記事で書きました。)。そして,国際基準にすれば,他の国で発生した人的被害ももう少し防ぐことができたかもしれません。
もっというと,津波と地震の違いは,「第2波の方が強いことがある」という点です。地震の場合,大きな余震が続くことがあるものの,震度は第1波より小さいものです。しかし,津波の場合,残った津波の滞留や地形の影響などで,第2波以降の方が大きくなることがあります。したがって,津波が1回来たからはい終わり,ってことにはならないのです。この辺りもきちんと情報提供をする必要がありますし,避難解除のポイントを見極める上でも重要なのです。
今回,第1波がたいしたこと無いということで独自に避難解除した方も多かったみたいですが,その後第2波以降が大きくなってやってきて物的被害が出たという感じになっています。この点,もう少し津波に対する認識を改めなければならないのではないでしょうか。
まあ,いずれにせよ,日本で人的被害が無いのが不幸中の幸いでした。しかし,船舶や漁業資源などに大きな被害を与えているようです。政府や自治体としては,こうした被害を受けた漁業従事者に対する迅速な経済的救済策を講じてもらいたいものです。それが「国民の生活が第一」のはずです。
そして,改めて「津波をなめるな」ということを感じ取ってもらいたいものです。
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何か勘違いをしているのではないかと思ってしまいます。
そもそも、天気予報でもそうですが予報は外れることもあるわけでそれをどうのこうのいうのはお門違いもいいとこです。
もっとも、技術力が発展した今日ではその精度をあげることはできるわけだし、地震や津波といった国民生活に重大な影響を与えるものは相当の蓋然性というかそういうのは必要かとは思いますね。
また、予測津波が大きく実際の津波よりも高かったことについても気象庁が釈明し謝罪をしていましたが、これも案ずるより生むが易しで良いのではと思います。
そうなんです,その点は私もむしろ恐いくらいなんです。
確かに,気象庁として今後精度を上げるために更なる研究や検証を続けること,それは非常に大切だと思います。それは間違いありません。
でも,今回の予報が過大評価だったからおかしいって言い切ってよいでしょうか。
逆に,過小評価でものすごい被害が発生していたらどうだったでしょうか。
災害対策は「大は小を兼ねる」ことになります。もちろん,それに伴う損失もかなりありますが,人命と経済的損失を天秤にかければ自ずと結論が出るはずです。
今回の点において憤りを感じている方については,「もし逆に過小評価で自分が巻き込まれていたらどうだったか。それは仕方がないとあきらめて死ねますか。」っていう観点で見直してみたらどうでしょうかと言いたいものです。
それより,今回も津波警報だけど避難しない人がほとんどでした。むしろこっちの方が恐いですね。津波の本当の怖さをほとんど理解していないと思います。これも,もし被害があったときに自治体が悪いと言われるのもお門違いかな,って感じがします。
その時は長野の山中にいましたが。
帰り高速道路のPAで話しかけて来たおばちゃんが、「東名が通行止めで中央道で遠回りして帰ってきた」というのを聞いて、すごい影響だなって思いました。
道路は海に面していますし、津波はもろに来るでしょうし、やられるとえらいことですものね。
津波の何センチはピンと来ないですね。
満潮かどうかにもよりますし。
この場面でのコメントはふさわしくありませんが、
エキシビジョンに関しては、TVの放映のあり方ということで、
課題はあると思います。
上の字幕は重なっていてどっちも読めない状態でした
ここは、自己責任の上でTVの画面操作で消したり、録画では字幕が消えるようにできるような設定ができるようにして欲しいものです。
あと、ワガママかもしれませんが、再放送して欲しいですね。
東名高速も一時閉鎖になりました。それぐらい,慎重な対応をしていたので,気象庁が謝罪会見するという不思議な状態になったのだと思います。
ただ,今回何事もなかったのは結果論に過ぎません。本当に,警戒に越したことはないといえるでしょう。
テレビ放送については,いろんな問題がありそうですね。確かに,地図と字幕が重なってどっちも見づらいという場面もありました。確実な情報提供っていう観点を考えると,もう少し分かりやすい,そしてうっとうしくない提示方法を検討してもらいたいなあ,っておもいます。
よくテレビで「この事故、災害を風化させてはいけません」などといってますが、では奥尻島の津波被害を覚えている人がどれだけいるんでしょうか。テレビやその他のメディアが、最近どれだけ取り上げたんでしょうか。
などと考えたりしてます。
「おかにゃんスケール」,思い出していただいてありがとうございます。なんとか偉い先生方にこのアイデアを使ってもらいたいものです(もちろん,タダでいいです。当然か!)。
今回の津波警報は,「過大評価でけしからん」みたいな空気が流れており,また避難率が極端に悪いことから自治体の対応も問題視されていましたが,おっしゃるとおり,奥尻島の大災害の映像などはほとんど使われず,50年前のチリ大地震の津波の映像っていう「なんか昔だねえ」みたいな感じのものしか出てきませんでした。
災害の恐怖は,日頃からしつこいぐらい伝えていくべきですよね。
津波到達予想の見せ方に問題があったのは確かだと思います。地図も番組も見えないという場面が多く,「アリバイ的な速報」とも思えたからです。
しかし,やはり津波は多くの人命を一瞬に奪いかねないものですから,この情報をNHKだけで報じるというのはどうでしょうか。仮にも「テレビは公共的なものだ」と買収されそうになった際に豪語した放送局の社長もいたくらいですから,やはり公共性として民放でも報じる必要性はあると思います。
ただ,報じ方の問題だと思います。