あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
ブログ界の「おか上彰」を目指し、サボりながらも頑張ります!

徹底した防衛か,それとも完全フリーか?

2005年10月08日 16時16分51秒 | ひじょーに危険です
バリ島でのテロルと思われる爆弾事件は,非常に衝撃的でした。また,アメリカでも地下鉄でテロ行為が発生するかもしれないという情報を入手した旨発表があり,まだまだテロの恐怖という状態が続いています。
一方,国内では,小中学校への不審者進入が年間3000件近くあるようで,ここ数年で急増しているようです。もちろん,単なる不審者侵入事案が大半ですが,それにしてもこの数字にはビックリです(単純に考えると,1年間に各市町村の小中学校のどこかで1,2回発生しているということになります。)。

さて,そうした中,大阪府高槻市では,辻本議員らが中心となって「無防備平和都市宣言」に向けての運動を行っているそうです(条例案等はこちら)。
これに対して,「今の時代,無防備都市宣言をすることは極めて危険」と憂慮する声も多いそうです。

別に,高槻市が軍備備えたり放棄したりする訳じゃあないんだけどなあ・・

日本国政府がこの宣言をしたのであれば,上記懸念も当然想定されるのですが,一地方自治体がこのような宣言をしたとしても,別にその都市だけが丸腰になるわけではないのですから,別に治安が悪化されるということはないのでは,と思います。
ちなみに,この宣言を見て,「宇宙戦艦ヤマトシャルバート星じゃないか」というマニアなつっこみを入れてしまいました。

ところで,話は若干飛びますが,先日とあるテレビ番組で,「小学校のセキュリティを強化して要塞化することと,逆にオープンスクールにすることで地域の人が自由に学校に出入りすることとどちらがよいか。」という討論をやっており,当然ながら,現場の教師も含めて意見が二分していました。
要塞化が望ましいという意見の趣旨は,やはり「子供の安全を守るため」というものです。
一方,オープン化がよいという意見の趣旨は,「父兄や地域の人が自由に出入りすることで,不審者を排除できる。また,地域コミュニティが醸成され,地域の一体感が生まれる。」というものでした。

この問題,どっちがいいのでしょうか?

私は,「どっちも正しい」といえるでしょう。もう少し正しくいうと,「ある程度地域コミュニティが醸成されている地域は,オープンスクールが,あまりないような地域では要塞化がよい。」という感じになるのでは,と思います。つまり,どっちがよい,悪いという問題ではなく,地域地域に応じて対応すればよいといえるでしょう。
もちろん,「子供の安全を第一に考える」ということはいうまでもありません。

以上2つの問題を取り上げましたが,何が言いたかったかというと,「これからの時代は,徹底的に守ることのみを考えるべきか,それとも防衛力よりも完全な自由化を図るべきか」という点です。
これは,何も軍事や治安維持,学校教育に限りません。企業の乗っ取り問題,規制緩和の問題,地方自治制度の問題など,実は多くの分野で同様の問題が発生します。
おそらく,すべての分野においても,どっちが是か非かという問題ではなく,ケースバイケースというバランス感覚の問題になるのではないのかと考えます。したがって,どの分野においても,「バランス感覚を持つ人材」が有能な人である,ということになるのでしょう。

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