あれは,あれで良いのかなPART2

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テポドンがドーンと来たらお手上げ

2006年07月08日 13時10分09秒 | ひじょーに危険です
北朝鮮のミサイル問題,国内外で相当な波紋を呼んでいますが,額賀防衛庁長官が何発飛んできたのかコメントしていました。

livedoor ニュース


これがもし全部日本上空だったら?

この問題,すでに多くの人が論じていますので,改めて同じようなことは言いません。
例によって,ちょっと違った視点から。
日本独自のミサイル迎撃システム,現在開発中ですが,完成までは早くてもあと5年程度はかかるそうです。そして,その間は,日米安全保障条約に基づいて,アメリカ任せになる見込みです。
ところで,もしも北朝鮮から,テポドンまたはノドンが東京に向けて発射された場合,東京に着弾するまでは約8分とのこと。とすると,迎撃するには,迎撃後の破片被弾を考えると,実質5分程度で処理しなければなりません。これは,相当な技術力と情報収集力が必要となります。
現状,日本単独でこの情報を入手するのはほぼ不可能です。かろうじてイージス艦があるものの,イージス艦が感知できるのは,一番いい場所に停泊していたとしても発射して1,2分後です。仮にイージス艦がキャッチしても,その後の対応はできません。

次に,米軍の能力ですが,韓国にある米軍基地のレーダーによって,ミサイル発射して3秒以内でミサイル発射情報が入電されるようになっています。そして,その情報は,韓国の基地から在日米軍主要基地に連絡されます,その間,約1分。そして,安保条約によって,その情報は日本の自衛隊に連絡されます。その間,約3分。
おお,連絡が徹底していて,迎撃システムが構築されていれば「これで日本も安心だ」と植木等先生並みの能天気状態になるでしょう。

と思ったら,大間違い。問題はここから。
実は,迎撃のため,つまり「攻撃許可」は内閣総理大臣が出します。つまり,総理がOKしなければ迎撃できないのです。ただし,去年の自衛隊法改正によって,迎撃ミサイルについては,現場の指揮官の判断で迎撃可能となっています。
ところが,これは「自衛隊法」,すなわち日本に迎撃ミサイルが配備されたときの話です。しかし,現実には実践的な迎撃ミサイルが配備されるのはあと5年程度先の話です。とすると,その間は,「助けて,米軍」というしかありません。
すると,原則に戻り,「助けて,米軍」と江木俊夫少年のように笛を吹いて米軍派遣を依頼するのは内閣総理大臣の権限です。米軍も自分の基地に対する攻撃でない限りは勝手に動くことは主権侵害にあたることから,さすがに条約の範囲外となってしまうために許されません。まして,現場の自衛隊の1司令官が米軍にヘルプを出すことはできません。

とすると,いくら自衛隊に3分間で情報が届いたとしても,残り2分でその情報を内閣総理大臣に報告し,内閣から米軍に迎撃依頼をして,それを迎撃する,ということは物理的にも不可能,っていうことになってしまいます。

つまり,いくら米軍と連絡を密にとって情報収集を行っていたとしても,その後の手続でボトルネックになってしまったら,元も子もありません。

ミサイル攻撃に対する技術的な防衛を講じることは当然必要ですが,このような法整備についてももっと進めておくべきでしょう
北朝鮮当たりは,このような日本の官僚制度や法制度を把握した上で,「これなら日本から何も言われない,いひひひ」なんて思って次々とミサイル実験をしているのかもしれません。そうされないためにも,法制度の整備は急務といえます。

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