あれは,あれで良いのかなPART2

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福知山線の事故から教育と人材育成を考える

2005年04月28日 17時46分06秒 | 教育問題
福知山線脱線事故では,いろいろな情報が報じられています。
そのなかで,やはりJR西日本の安全管理面の問題が指摘されつつあります。
その中で,運転士の再教育について不十分ではなかったのかとの指摘もあるようです。一方で,前回指摘した以上に,運転士に対してかなり厳しいノルマを課していたような報道もあります。

厳しくするだけでは何も生まれない。それよりも,まず目的を持たせることが大事である。

別に有名人の格言ではありません。私の考えです。もちろん,厳しい指導を否定する気はありません。人の命を預かる以上,常に緊張感を持って仕事をしてもらう必要があり,厳しさを欠くことはすなわち安全面を軽視することにもつながりうるからです。
しかし,厳しいだけでは人はもちません。必ず逃げ道を作りたくなります。オーバーラーンの虚偽報告についても,その心境は十分理解できるものです。
とはいえで,規制をゆるめたとしても,特段不利な報告を進んでするようになるとも思えません。
では,この矛盾した問題については,どうすればよいのでしょうか。
これは,社員全員が「仕事に対するプライドと目的」を持つことにつきるでしょう。もちろん,これは一朝一夕に身に付かないものでしょうから,ここで社員教育が重要になってくるわけです。
社員教育では,基本業務,安全対策やコンプライアンスなどという基本的な話はもちろんのこと,「そもそも誰の何のために仕事をするのか?」「それでユーザーが満足すると思うか?」等を徹底的にたたき込みます。このような教育を繰り返し行うことで,仕事に対するプライドと目的を持たせることが可能となります。
また,プライドと目的を持つことにより,変な罰則やノルマ制度を作らなくても,自ずと確実に職務を全うするようになります。変な罰則やノルマは,むしろその会社では社員教育ができてないことを世間の証明するものにすぎません。
もちろん,時間も費用もかかりますが,人材育成には即効薬はありません。しかし,このような漢方薬的な処方は,必ずあとで会社に利益となって返ってきます。
では,仕事の目的とは何でしょうか。それは,私が以前書いた下記のブログを参考にしてもらえればと思います。

ところで,この話,社員教育に限りません。従来から話題にしている,子供の教育に対しても全く同じことが言えます。
学校で基礎学力について教えることは当然として,何のために勉強をするのか,勉強してそれをどのように社会に役立てるのか,このような目的意識を持たせることで,勉強に対する意欲と将来に対する希望を持つことができるのです。
このような教育が実は重要なのですが,なかなか実践されません。文部科学省の目的意識が今完全にぶれているからです。

会社も学校も,今回の事故を教訓にして,もう一度「教育とは何か」という点から見直してみたらいかがでしょうか。決して他人事の話ではないはずです。

よろしければ1クリックお願いしますm(__)m人気blogランキングへ 以前書いたブログです。参考にご覧いただければ幸いです。

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