「万引」を止めて「窃盗犯」と呼ぼう！

ここ最近，万引に関する報道が増えてます。
主なところでは，次のとおりです。
１　茅ヶ崎市役所の課長がチョコレートを万引
２　鹿児島市議が弁当を万引
３　群馬県女性教員が粉ミルク等を万引
４　自衛隊員が万引

みんな，金持ってるだろう！

まず，注意したいのは，「万引き」は「窃盗罪」という立派な犯罪で，１０年以下の懲役となります。しかも，罰金刑はありません。したがって，起訴された場合，「実刑」か「執行猶予」か「無罪」しかありません。まして，略式起訴（交通違反の赤切符のイメージです）なんてありません。
つまり，問答無用で前科者となります。絶対に万引きは止めましょう。

次に，窃盗をする場合，「生活に困って仕方なく」という人がいます。もちろん，それでも窃盗はやってはいけないのですが，まだ同情の余地がちょっとだけあります。
しかし，冒頭の事例の場合，みんな公務員でお金持っているわけですから，「生活に困って」ではなく，「お金出すのが面倒」という事例ばかりです。つまり，同情する余地がありません。
さらに，今，中高生の万引きに対する意識が著しく低下しています。ある調査では，実に４分の１もの学生が，「万引きを犯罪とは思わない」という認識を持っているようです。つまり，万引き＝ゲームになってしまっているのです。

おそらく，ほとんどの人は「人のものを盗んではいけない」ということは知っています。また，「泥棒」と呼ばれると腹も立ちますし，逆に恥ずかしい感情も持つでしょう。
しかし，「万引き」という言葉に対しては，結構「気楽なもの」とか「誰でもやっちゃうもの」というイメージが強いのではないでしょうか。

そこで，提案ですが，お店の人や警察，さらには学校関係者みんなそろって「万引き」という言葉を使うことを止め，一律「窃盗」としてしまったらどうでしょうか。例えば，お店に張ってある「万引きは犯罪です」というポスターは，「窃盗は刑務所に行きます」などと具体的に標記するなどしておくのです。
とにかく，気軽であろうとそうでなかろうと「人のものを盗んでは絶対にいけない」ということを，今一度徹底するべきだと思います。
もちろん，冒頭の大人達も同様に自覚するべきであることは言うまでもありません。大人がいい加減なことをする限り，子供達だって同じことをしますよ。

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（７月１日追記）
刑法が改正されまして，窃盗罪にも罰金刑が導入されるようになりました。
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