事実上の普天間飛行場移設受け入れの是非を巡る選挙となった沖縄県名護市長選挙が24日行われ,即日開票の結果,基地反対派の稲嶺氏が基地容認派の現職島袋氏を破り当選しました。
投票率は,76.96%で前回より約2%伸びました。
名護市長選 稲嶺氏初当選 移設反対派が勝利 鳩山政権、代替案急務に(産経新聞) - goo ニュース
鳩山総理は既に決断済みかも?
本来市長選に国政を絡めるのは本末転倒ではあるのですが,基地移設を受け入れるか否かは,名護市の経済発展自体を握る大きなカギにもなっていますので,致し方なかったのかもしれません。また,投票結果をみると,反対派の稲嶺氏は僅差で当選したにすぎなかったため,住民の意見もほぼ互角に分かれているものと思われます。
とはいえ,選挙結果が一応民意を反映しているものであるといえるため,今後,鳩山総理はこの選挙結果を尊重しなければならないでしょう。
そうすると,「基地移設は白紙」って言うのが一番簡単ではあります。しかし,そうなると,今度は普天間飛行場周辺住民から,「聞いてないよー」って文句が出るでしょうし,容認派の名護市民からも,「経済政策打ち切られると町の発展がなくなるので困る」などという意見がたくさん寄せられるでしょう。なによりも,「アメリカが納得するか?」っていう問題が出てきます。
ただ,鳩山総理,本音としては,この選挙の結果に関係なく「移設白紙」っていう腹づもりは持っていると思います。ただ,アメリカに対する建前として,「住民に反対された」っていう大義名分を作るためにこの選挙結果を使うだけであろうと思われます。
一方,アメリカ側はどうでしょうか。実は,「仕方がない」っていう腹づもりはあると思います。その代わり,「国外に基地置くから金くれ」っていうことにするのではないでしょうか。
正直,アメリカにとっては,現在進行中の太平洋基地再編構想からすれば,お金もらって自分たちのプランを実現できた方が得策なのです。しかも,ロシアの脅威がなく,また中国もビジネスパートナーになってしまった今となっては,北太平洋はもはや脅威が少ない状態にあります(中国押さえれば,必然的に北朝鮮も抑えられる。)。であれば,日本に基地をたくさんおくメリットは少ないのです。ならば,「金で解決」が理に適っているのです。
とはいえ,本来ならこれを5月までに決断するのは無理でしょう。特に,基地移設撤回となると,前述の「経済支援」が大きなネックになってきます。極論,「基地は移設しないが,これまでどおり支援してくれ」っていうことにもなりかねません。いわば,今問題になっている八ツ場ダム問題と同じような呪縛に会うかもしれません。「無駄遣い」vs「効果」vs「環境問題」vs「今後の経費」vs「地域経済」vs「住民感情」という複雑な方程式の話です。ここに「外交」というカードも加わりますから,いうなれば,八ツ場ダム以上に難しい話になるはずなのです。それを5月までって言うのは無理な相談としか言いようがありません。
とすると,やはり「やーめた」っていう腹づもりがあると言わざるを得ません。しかし,さしたる対案は持っておらず,最後は「金で解決」の選択肢を選ぶことになるのではないでしょうか。
住民の民意を外交問題に反映することは非常に大切です。しかし,一方で,国益もしっかり考える必要があります。もちろん,沖縄を犠牲にしろなんていう乱暴な議論をするつもりは全くありません。むしろ,日米関係のあり方も含めて,これを機に本気で考える時期に来ているのではないでしょうか。政権交代した今だからこそ,はれ物に触るようなこの問題に真っ向勝負で取り組むべきなのです。八ツ場ダム問題のようになあなあでどうにかしようっていう態度では世界からそっぽ向かれかねません。
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http://blog.goo.ne.jp/hiroharikun/e/f556e0189459952b4826cd7a98d0f1c6
http://hon-5.blog.ocn.ne.jp/honshitsu/2010/01/post_f09b.html
http://plaza.rakuten.co.jp/ryujisato/diary/201001240002/
http://blog.goo.ne.jp/hhh1010/e/89a1528549f8d82124d41a90fcb33347
http://blog.goo.ne.jp/danna_stable/e/650f1493d60c5a3e6d30c2dfebcd1b34
http://shadow9.seesaa.net/article/139245394.html
http://blog.livedoor.jp/ktu2003/archives/51718131.html
投票率は,76.96%で前回より約2%伸びました。
名護市長選 稲嶺氏初当選 移設反対派が勝利 鳩山政権、代替案急務に(産経新聞) - goo ニュース
鳩山総理は既に決断済みかも?
本来市長選に国政を絡めるのは本末転倒ではあるのですが,基地移設を受け入れるか否かは,名護市の経済発展自体を握る大きなカギにもなっていますので,致し方なかったのかもしれません。また,投票結果をみると,反対派の稲嶺氏は僅差で当選したにすぎなかったため,住民の意見もほぼ互角に分かれているものと思われます。
とはいえ,選挙結果が一応民意を反映しているものであるといえるため,今後,鳩山総理はこの選挙結果を尊重しなければならないでしょう。
そうすると,「基地移設は白紙」って言うのが一番簡単ではあります。しかし,そうなると,今度は普天間飛行場周辺住民から,「聞いてないよー」って文句が出るでしょうし,容認派の名護市民からも,「経済政策打ち切られると町の発展がなくなるので困る」などという意見がたくさん寄せられるでしょう。なによりも,「アメリカが納得するか?」っていう問題が出てきます。
ただ,鳩山総理,本音としては,この選挙の結果に関係なく「移設白紙」っていう腹づもりは持っていると思います。ただ,アメリカに対する建前として,「住民に反対された」っていう大義名分を作るためにこの選挙結果を使うだけであろうと思われます。
一方,アメリカ側はどうでしょうか。実は,「仕方がない」っていう腹づもりはあると思います。その代わり,「国外に基地置くから金くれ」っていうことにするのではないでしょうか。
正直,アメリカにとっては,現在進行中の太平洋基地再編構想からすれば,お金もらって自分たちのプランを実現できた方が得策なのです。しかも,ロシアの脅威がなく,また中国もビジネスパートナーになってしまった今となっては,北太平洋はもはや脅威が少ない状態にあります(中国押さえれば,必然的に北朝鮮も抑えられる。)。であれば,日本に基地をたくさんおくメリットは少ないのです。ならば,「金で解決」が理に適っているのです。
とはいえ,本来ならこれを5月までに決断するのは無理でしょう。特に,基地移設撤回となると,前述の「経済支援」が大きなネックになってきます。極論,「基地は移設しないが,これまでどおり支援してくれ」っていうことにもなりかねません。いわば,今問題になっている八ツ場ダム問題と同じような呪縛に会うかもしれません。「無駄遣い」vs「効果」vs「環境問題」vs「今後の経費」vs「地域経済」vs「住民感情」という複雑な方程式の話です。ここに「外交」というカードも加わりますから,いうなれば,八ツ場ダム以上に難しい話になるはずなのです。それを5月までって言うのは無理な相談としか言いようがありません。
とすると,やはり「やーめた」っていう腹づもりがあると言わざるを得ません。しかし,さしたる対案は持っておらず,最後は「金で解決」の選択肢を選ぶことになるのではないでしょうか。
住民の民意を外交問題に反映することは非常に大切です。しかし,一方で,国益もしっかり考える必要があります。もちろん,沖縄を犠牲にしろなんていう乱暴な議論をするつもりは全くありません。むしろ,日米関係のあり方も含めて,これを機に本気で考える時期に来ているのではないでしょうか。政権交代した今だからこそ,はれ物に触るようなこの問題に真っ向勝負で取り組むべきなのです。八ツ場ダム問題のようになあなあでどうにかしようっていう態度では世界からそっぽ向かれかねません。
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http://blog.livedoor.jp/ktu2003/archives/51718131.html
何だか、今回の結果で逆に「吹っ切れるかな?」とさえ邪推したくなります。
八ツ場ダム問題と同様に、誰もが納得するような状況といきませんが、だからこそ鳩山首相の判断が必要なこの時期、少なくとも何かの「きっかけ」となったのは間違いありませんね。
後は、米国だけでなく仲井間知事がどう動くかですかね。
この問題,万人が納得する解決策はないでしょうね,おそらく。どこかで誰かが何らかの形で痛みを分かちあわざるを得ないとおもいます。
だからこそ,鳩山総理の政治的手腕がものをいうはずなのですが,果たしてどこまでえいやーっていえるのか,そこが注目点だと思います。
あと,おっしゃるとおり,知事の立ち位置も結構微妙ですね。