表千家一期一会


炉や風炉に入れる灰は
昔は竈の灰などから作ったそうですが
現在ではほとんどの人が
茶道具屋さんで買ってくるのではないでしょうか

とは言え
季節毎に篩にかけて手入れをしたり
特に炉に使う濡れ灰や
風炉に使う蒔き灰などは
自分で手を加えて作らなければなりません


そんな
お茶とは切っても切れない縁のある「灰」について
あらためて少し考えてみました


そもそも
「灰」とは何でしょう?


安直で恐縮ですが
ネット上の日本大百科全書(ニッポニカ)から
引用します


物質を燃焼させた時あとに残る粉末


木灰の組成は

炭素分(C)約30%
ケイ酸分(SiO2)約30%
アルミナ分(Al2O3)約5%
カリ分(K2O)約2%
カルシウム分(CaO)約5%
リン酸分(P2O5)約3%

その他に

マグネシウム・鉄・ナトリウム・マンガン
を含む

これらの組成は木の種類によって変動する



また
ウィキペディアには次のように説明されていました



生物は
骨などを除けば主に有機物から構成されている

ほとんどの有機物は
元素として
炭素・水素・酸素・窒素(および硫黄・リン)から構成されている

これらの元素は
高温でかつ十分に酸素を供給して焼却すると
完全燃焼して
二酸化炭素や水蒸気などの気体となって散逸する

一方
体内に微量に含まれている無機質
特に金属元素
(カリウム・カルシウム・マグネシウムなどの化合物類)は
燃焼しても気体にはならず
固体として後に残る

これが灰である



要するに

炉や風炉で使う
木が燃えて出来た灰とは

その木に含まれていた
金属元素の酸化物や炭酸塩


ということらしいです



こんなことを知ったからと言って
別にどうというわけではないのですが・・・


まあ何となく
灰に対して親しみが湧いてきたというか。。。


かつてクヌギとして枝葉を伸ばし
太陽のもとで生きていた時に

光合成をして作りだした炭素と
その生命を維持していた金属元素などが

長い時を経て縁あって
私の炉風炉の中におさまり
茶の湯の灰となる


そんな物語を感じながら
灰を見ていると
なんだか愛おしい気持ちになって参ります



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