飲酒運転厳罰化

道路交通法が改正になって、飲酒運転関連の罰則が強化された。
一例を挙げれば、
酒酔運転　３年以下の懲役または５０万円以下　→　５年・１００万円
酒気帯び　１年以下・３０万円　→　３年以下・５０万円
また提供者(飲食店も含む)も同様の刑事罰。

飲酒運転が引起す悲惨な事故は絶対に許されるものではないし、
撲滅しなければならない。
それを重々承知であえて言うが

　『こんなに重くしちゃっていいの？』

飲酒による事故やひき逃げについて(危険運転致死傷など)は
どんどん重罰にしていってもいいだろう。
しかし、その前段にある酒気帯びについてまで
これほどの重罰にするのは、あまりにヒステリックではないか。
あまりに他の違反とバランスが取れていない。


交通事故の原因の今年もおそらくトップになるであろう、
”スピードの出しすぎ”については、
３０km/h未満であれば、刑事罰ではなく道交法違反で
２万円ぐらいの反則金のはず。
歩行者がたくさんいる狭い生活道路、３０km/h制限のところを
６０km/hですり抜けても、である。
(しかも、そんな細い道では取締りがほとんど実施されていない)
それ以上のスピード違反は刑事罰となるが、
ほとんどが５０万円以下では収まるはずだ。

やったら確実に事故につながるであろう、
信号無視は１万円ぐらいだ。
ド田舎の真夜中の県道ならともかく、
通行量の多い国道の交差点に突っ込んで、
周りの車に映画さながらの急ブレーキをかけさせても、である。

最近、事故原因として多くなってきている
走行中のケータイ操作もその程度の罰金だ。


だからといって飲酒運転を正当化するわけでも、
飲酒運転事故の加害者を擁護するわけでもない。
ただ単純に、バランス悪いんじゃないの？という問題提起。

飲食店も含めて提供者も同等の罰則となることも疑問。
ラーメン屋で酒飲んだ客が逮捕されれば同罪。
じゃあ、スピードの出しすぎで事故を起こした人に
車を提供した人の罪は？
キップ何回切られた人でも、いや、免許なんかもって無くても
車は買える。売った人の責任は。
もっといえば、日本道路の最高速度は100km/h。
180km/hまで軽々出る車を販売しているメーカの罪は？


飲酒運転の悲惨な事故を受けて、
『血の通った司法』を行うのは大変結構なことだが、
世論に流されるままバランス感覚を失ってしまうことは
もっと危険なことであるように感じる。





あー、なんかまとまらないなぁ。
どうしても言葉や文章にするとニュアンスがずれる。
なお、私はこー見えても飲酒運転は絶対にしません。
家族も社会的な地位も惜しいですから...