晩酌しようよ

【晩酌】って『大人の愉しみ』みたいな、ちょっとワクワクするような響きがあると思いませんか。今晩あたり、一杯どうです?

トンネル崩落事故に思う

2012-12-15 | 随想
笹子トンネルの天井崩落事故から数日...

まさか日本でこのような事故が起こるとは
思いもしなかった人が多かったのではないでしょうか。
汚職やピンハネが当たり前のかの国やあの国ならともかく、
日本式公共事業の極みといえるトンネル工事でこのような、
技術的に情けない事故が起ころうとは。


しかし、これはある意味日本だから起こりえたのかなぁと思ったりして。
というのは、私個人的には、この事故は日本式公共事業の
厳しい”品質管理”が原因の一つなのかな、と思ったりするからだ。


これから先は私の勝手な思い込みも多分にあるので読み流してもらいたい
部分も多いのであるが
まず高速道工事が求める厳しい安全基準が原因の一つ。
高速道路や鉄道などは、厳しい安全基準を求めるあまり
ある種、現実的じゃない安全性能を要求している場合がある。
それこそ、もう、普通ののコストじゃ絶対できないような、ね。
であるから、過剰な安全マージンをクリアしているかのように
仕様書は作成されているはずなのだが、肝心の精査する方に
それを読み解くだけの能力があるのか...と。
結局のところ、入札でそれなりの仕様書を出してきた大手建設会社の
太鼓判を盲目的に信頼していたのではないか。

もちろん、施工を下請けに回したり、点検工事を天下り先に丸投げしている
建設会社や公団に問題があるのは言うまでもないが。

高速道路でよく点検のため車線規制をしているが、
いったいどんな点検をしているのかと思えば、とりあえず斜線は規制してるが
点検作業者がとんとみあたらない、ということを目にした方も多いはず。


つまり、理想はものすごく高いし、日本の技術力なら不可能ではない仕様書が
出されながら、施工やその後の点検に同じ技術力を求めていないことが
問題の根幹なのかな、と。


東京湾や津軽海峡を横断するトンネルを作る技術がありながら
たったこれだけのトンネルが崩落する、これは設計思想と
施工の思想に大きなギャップがあったゆえんである、と私は考えるのである。

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