バブルを知らない子供達

2012-06-24 23:18:43 | 近況報告
■ バブルのインパクト 我が家の場合、無駄遣い

最近、ふと思うこと…バブルのインパクト。
バブル経済があった1980年代後半は私は10代でまだ子供でした。
ただ…最近、バブルが日本人にもたらした狂気は、私が思う以上だったんだな、と実感します。

盗掘の問題や、百名山ブームなどもそうですし、原発なども始まりはあの頃でしょう。減反政策なども
そうですし。

私は3人兄弟の長女なので10歳にして既に大人でした。14歳頃には社会人の若者からナンパされるくらい
大人びており(当時20歳くらいに見られていました)そんな、こまっしゃくれた小生意気な大人子供だった
私の目には、母には目に余る奇行がありました。

それはドーンとやってしまうお買い物。例えば私の中学入学の学生かばんはなんと5万円もする高級かばんでした。子供心に「バカバカし~」と思っていましたが母曰く「6年使うからいい」と。うーん、学生かばんなんかで差別化しなくてもいいのに・・・どうせカバンは自転車の籠の中。

あるいは昔流行ったレーザーディスクというのを突然買ってきたり。あるいはワープロオアシス。まぁこれは役立ちました、学級新聞作るのに。タイピングをマスターしていたのは大学生になってから役立ちましたし。というかうちでは私以外の誰も使い方をマスターできなかっただけですが。

ただローンで150万円もする和服買ったりとかとか20万円もする冬のコートとか、蛇革のバッグとか…うちってホントに母子家庭? って感じで、ハイソなお買い物は、千円で4人分の家の1日の食費をなんとかしようとするような超現実的感性で生活をまわしていた長女の私には単に意味不明&理解不能でした。

あの異様な消費行動は何だったのでしょう?

アレは今思えばバブル狂騒曲だったのです。どっかの営業のオバちゃんトークにほだされたに違いありません(笑)

■ ノーフリーランチ世代 

私は苦学して大学に7年もいたので(内2年は休学して海外にいた)卒業した頃にはすっかり氷河期でしたから一切バブルの恩恵も知らなければ、狂騒曲も知りません…。

ただ、入学した頃に若手の経済学の教授が「もうすぐ恐慌が来る」と言っていました。あの先生はすごい人ですね、今思えば。ただ恐慌が来るって言うセリフは、恐慌の前の好景気を示唆するわけですが、そんなことはつゆ知らず、世間が浮かれている間はビンボー学生やっていました。学術的に学ぶ、1930年代の世界恐慌とかブラックマンデーなどと同じ感覚でした、つまり他人の絵空事…(^^;)何しろ、大学で学んでいた国際政治学の主流は、「冷戦後のパワーバランス」とかですし…今思えば、陳腐化もいいところ。

ともあれ、無事に大人になって世界を見渡してみたときには、そこはすでに氷河期。

以降大人として社会生活を築いて20年…サバイバルしか知らない。

となると、相対的に他の世代よりも「とっても地に足がついている」のかもしれません。

”戦争を知らない子供達”ではなくて、”バブルを知らない子供達”なんだな…。

年配の方とお話しするとなんだかベースにしている土台部分に差がありそうで何事も大変に新鮮です(^^)。

例えば、お友達なのに「安くしときますから、ホホホ」とか言われると、安いから買いに行くのだと
おもわれているようで少々違和感。

そろそろ買ってね、とばかりに頼んでいない注文を入れられると困るし。友情とマネーは別です…

とか アドバイスを求めたのに、「30年の経験では役に立たないかも」と謙遜?されると、30年の経験が役に立たないなら一体どれだけの年数の経験が役に立つのだろう…と怪訝に感じたり。

ちょっとした部分で、前提としているところが違うのかもしれないと感じる。

昨日は閑村で畑をやっている人とお話し、感性が似ていてなんだかほっとしました。おとといは福島から疎開してきた友人と畑を見ていて同じ気持ちを共有できて嬉しかった…。前提が一緒っぽい。

考えてみたら世代的に…たぶん共有している時代の背景知識が一緒なんですね。それはたぶん…

"There is no free lunch". 最初からフリーランチなんて期待していないのです。

どうせフリーランチなんてないのだから、自分の道を行くのが一番得策なのです。人と比べても仕方ない。自分は自分の幸せを作る。そうしないと人のことも助けられないから。

ともかくバブルを知らない子供達とバブルを知っている世代では、あらゆることの感覚に大きな隔たりがあるのではないか?そんな気がする今日この頃です。


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