最近、冬山歩きはステップアップして、冬靴を買いなおしたのですが(痛い出費…><)、私たちが行く
厳冬期 北八つ~天狗岳、片方の山屋さんからはそこで買った3シーズン用登山靴でOKと言われ、
別の山屋さんからは必要となる10本歯以上のアイゼンにはソールがやわらかすぎる、と言われ、
ホント山の世界は謎だらけです。どっちやねーん!
今年は2月はどこを楽しもうかと、以前購入した『2010年のヤマケイJOYの特集 楽しいぞ雪山!』を読み返していたら、
その理由が、紙面の構成からそこはかとなく見えてきました(笑)
とりあえず下記にヤマケイによる雪山のABCをまとめると・・・(勝手に特集を命名しています ^^)
--------------------------------------------------------
その① 雪山散策編 雪山ってどんなとこ?
場所:冬の間、常に雪に覆われる山ではなく、街に降雪があった後の低山で雪を味わう
ねらい目:年明けから3月頃
西高東低の気圧配置が緩み、低気圧が本州南岸を進むとき
理由:登山道が分からなくなるほど雪が積もることがない
樹林帯のため風が強くない
目標:目標は雪そのものや、雪山独特の装備に慣れること
本を読んだり人に聞くよりも自分で出かけていくこと=”経験”が大切
装備:装備不足は問題外だが、いわゆる雪山装備が過剰で大げさになることがある 例:アイゼン
そこそこ剛性がある靴、 チェーンアイゼン、軽アイゼン
アンダーウエア、アクセサリーは日常の品を流用
その② 雪山登山編 白銀の世界へ
時期:雪山シーズン 11月~5月 (12月~2月=厳冬期)
ねらい目:西高東低の気圧配置が続く時期 北ア北部、日本海側では登山不適。
一方太平洋側では好天が続く=八ヶ岳あたり。
(八ヶ岳では、3月以降の残雪期はむしろ不安定で不適)。
3月以降、大陸からの移動性高気圧を受けて晴れて風がなければ日中暖かくなるため
そのようなときはロープウェイが開始されるような高山がねらい目。
目標:アイゼンワークやピッケルワークに習熟し何度も出かける
風が強い森林限界以上ではロープワークも必要
装備:バラクラバ、手袋、アイゼン、ピッケル、ゴーグル、ワカン、スノーシュー
その③ バックカントリー編
(省略)… 要するにビーコン、プローブ、ショベルを追加
その④ 海外登山編
(省略)…その④というより番外編?
--------------------------------------------------------
とまぁ、その①からだんだんと③へ深い雪の世界へステップアップすることを想定しているようです。
装備については、最初の山屋さんは、その① 雪山散策編 を薦めてくれ、別の山屋さんは
これから登りに行く山で判断したって訳ですね。 それが矛盾する理由のようです。
この雑誌では紹介されている装備は、
その① 雪山散策編ではできるだけ雪山の敷居を下げつつ、安全を確保するための最小限の装備、
その② 雪山登山編では雪山での快適さを追求した装備
です。
この一線は大きい一線なのです(^^)
ただ「雪山入門しよっかな~」ではなく、すでに「雪山が好きです」レベルにきた人には、
さっさとその②雪山登山編をおススメすべきですね~。
装備を買わない理由は別に高いからとかではなく、要はエベレストに行くようなオーバーな格好は
恥ずかしいだけならまだしもちょっとこっけいですし、何より不必要でしょう。
私たちはすでに、夏の装備を冬に転用するってのはもう必要ないんだなとこの特集を見ながら実感しました。
たいたい夏山はあんまり行かないし(笑) 何のために夏山に行くかと言うとあまり行かないでいると体力つかないから…なんて理由だったりします。
思えば、去年は雪山入門としては素晴らしい経験をしました。
昨シーズンの山 (2010秋~2011冬)
11月初旬 西穂山荘
この頃はまだ冬ジャケット持っていない。念のため持っていった軽アイゼンで雪を踏む。初下ろし。
12月 鷲ヶ峰&八島湿原
白銀のビーナスライン To鷲が峰ひゅって
一日遅れのホワイトクリスマス♪
これは初スタッドレスの旅でした。
1月 夜叉神峠
薬師岳へいく本格雪山仕様のご一行様に多少白い目で見られる。
2月 北横岳&高見石小屋
真冬の北八ヶ岳 雪の中の原生林トレッキング
多少の困難とー25℃を体験
3月 快晴の東天狗! 黒百合ヒュッテ泊の北八ヶ岳天狗岳
もう山が呼んでいるとしかいえない山日和 同年代のガイドさんに会う。アイゼンは前歯つきを買い損ねる
その間にホームグランドの山として三ツ頭へ登りました。なぜか夏には行ったことがないけど冬にはもう3回行っている。
去年の素晴らしい経験は、まぁ いわゆるビギナーズラックでしょうね。
振り返ってみると、
・1年目は冬山の寒さを体験することをテーマに登り、
・2年目の今年は冬山講習を受ける、
を目的にしているので、別にそう企画したわけでもありませんが、私たちは順調に自分たちの山を
登りつつある。
1年目は神様が雪山登山を後押ししてくれるかのように素晴らしい景色ばかりを見ましたが、雪山なめんなよ、
と2年目は年明けからスリップです(笑)。 ああ順調~。ここらで気を引き締めてねって神様のお告げに
違いありませんね!
■ 装備選び
やっぱり、考えてみると一番経験になるのは三ツ頭です。というのも、人にたくさん会うのです。
そして同じ山に登っているのに装備はみんな違う(笑)
ここは甲府から小1時間とアクセスが良いので色々な登り方の人が入ります。これが例えば、
茅ヶ岳だと低山雪山系の人にしか会わないし、逆に南アルプスだと本格雪山仕様の人にしか
会わない。ところが天女山~権現岳だとすべてのレベルの人に会えますから、もつべき装備の
観察にはもってこいです。
よく「山道具屋では、どこに登るか、登り先を店員さんに知らせて装備を選べ」といわれますが、
”どこに上るかではなく、どんな登り方をするか?”
ですね、重要なのは。観察する限り。
例えば、権現まで行こうとすると、コースタイム的に日帰りは無理なので、テント泊になります。
三ツ頭から上はもちろん森林限界を超えるし権現直下の岩場ではピッケル必携。まったく同じ道を
歩いていてもテント泊用のでっかい荷物とウエアを背負ってピッケル持つので靴もそれなりに重量と
寒さに耐えれるものになります。
しかし、三ツ頭で終わりならギリギリ日帰り。ただし森林限界は超えるのでバラクラバ&ゴーグルに
フード付きシェルが必携です。アイゼンもいりますね。でもまぁ日帰りなのでザックは軽く、
軽い靴のほうが軽快に行動できそうです。ラッセルがある可能性もあるのでワカンとかスノーシューを
持っている人も多い。靴もしっかり冬靴で。
でも前三ツまでなら…稜線はほんのちょっと。景色をチラ見するくらいです…風が吹くって言っても
風が強ければ撤退で降りればいいだけなので、まぁあったかい格好さえしていればOKって感じです。
よく歩かれている道なのでラッセルがいることはまずないし。当然フツーの登山と同じ程度の装備は
備えた上でですが、冬は行動食なのでストーブなども要らないためザック軽い。靴もほとんどが
樹林帯の中の雪道なので、それくらいならば軽登山靴に軽アイゼンで歩ける。前歯はあってもなくても
サラサラパウダーの急登には関係なかったりしますが、パウダーでもまったく歯が立たないほどの
距離があるわけではないのでむりくり登れちゃうし、変化のある道を体験できます。
さらに下の天の河原までであれば、雪山ハイキングです。もう犬のお散歩コースです(笑)。
勾配もそれほどなくのんびり冬の日向の森のお散歩。雪山でランチとしゃれこんでいる熟年ご夫婦も見かけ
なんともいい感じ。
私たちも将来そういう風になりたいです。こちらはランチを楽しむのが目的のようなので、しっかり
ストーブも持って何かを煮ていたりします。
そんな訳で、この登山道では超本格派の人から、年配のご夫婦で楽しんでいる冬山ランチまで垣間見れます(笑)
人の装備を見る。それがとっても参考になるんですよね。
それぞれ違う装備だけど、歩くのはほとんど同じ道。道が装備を決めるのではなく、登山スタイルが装備を決めるのだ!!
やっぱり同じ山に何回も通うのは勉強になります☆
厳冬期 北八つ~天狗岳、片方の山屋さんからはそこで買った3シーズン用登山靴でOKと言われ、
別の山屋さんからは必要となる10本歯以上のアイゼンにはソールがやわらかすぎる、と言われ、
ホント山の世界は謎だらけです。どっちやねーん!
今年は2月はどこを楽しもうかと、以前購入した『2010年のヤマケイJOYの特集 楽しいぞ雪山!』を読み返していたら、
その理由が、紙面の構成からそこはかとなく見えてきました(笑)
とりあえず下記にヤマケイによる雪山のABCをまとめると・・・(勝手に特集を命名しています ^^)
--------------------------------------------------------
その① 雪山散策編 雪山ってどんなとこ?
場所:冬の間、常に雪に覆われる山ではなく、街に降雪があった後の低山で雪を味わう
ねらい目:年明けから3月頃
西高東低の気圧配置が緩み、低気圧が本州南岸を進むとき
理由:登山道が分からなくなるほど雪が積もることがない
樹林帯のため風が強くない
目標:目標は雪そのものや、雪山独特の装備に慣れること
本を読んだり人に聞くよりも自分で出かけていくこと=”経験”が大切
装備:装備不足は問題外だが、いわゆる雪山装備が過剰で大げさになることがある 例:アイゼン
そこそこ剛性がある靴、 チェーンアイゼン、軽アイゼン
アンダーウエア、アクセサリーは日常の品を流用
その② 雪山登山編 白銀の世界へ
時期:雪山シーズン 11月~5月 (12月~2月=厳冬期)
ねらい目:西高東低の気圧配置が続く時期 北ア北部、日本海側では登山不適。
一方太平洋側では好天が続く=八ヶ岳あたり。
(八ヶ岳では、3月以降の残雪期はむしろ不安定で不適)。
3月以降、大陸からの移動性高気圧を受けて晴れて風がなければ日中暖かくなるため
そのようなときはロープウェイが開始されるような高山がねらい目。
目標:アイゼンワークやピッケルワークに習熟し何度も出かける
風が強い森林限界以上ではロープワークも必要
装備:バラクラバ、手袋、アイゼン、ピッケル、ゴーグル、ワカン、スノーシュー
その③ バックカントリー編
(省略)… 要するにビーコン、プローブ、ショベルを追加
その④ 海外登山編
(省略)…その④というより番外編?
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とまぁ、その①からだんだんと③へ深い雪の世界へステップアップすることを想定しているようです。
装備については、最初の山屋さんは、その① 雪山散策編 を薦めてくれ、別の山屋さんは
これから登りに行く山で判断したって訳ですね。 それが矛盾する理由のようです。
この雑誌では紹介されている装備は、
その① 雪山散策編ではできるだけ雪山の敷居を下げつつ、安全を確保するための最小限の装備、
その② 雪山登山編では雪山での快適さを追求した装備
です。
この一線は大きい一線なのです(^^)
ただ「雪山入門しよっかな~」ではなく、すでに「雪山が好きです」レベルにきた人には、
さっさとその②雪山登山編をおススメすべきですね~。
装備を買わない理由は別に高いからとかではなく、要はエベレストに行くようなオーバーな格好は
恥ずかしいだけならまだしもちょっとこっけいですし、何より不必要でしょう。
私たちはすでに、夏の装備を冬に転用するってのはもう必要ないんだなとこの特集を見ながら実感しました。
たいたい夏山はあんまり行かないし(笑) 何のために夏山に行くかと言うとあまり行かないでいると体力つかないから…なんて理由だったりします。
思えば、去年は雪山入門としては素晴らしい経験をしました。
昨シーズンの山 (2010秋~2011冬)
11月初旬 西穂山荘
この頃はまだ冬ジャケット持っていない。念のため持っていった軽アイゼンで雪を踏む。初下ろし。
12月 鷲ヶ峰&八島湿原
白銀のビーナスライン To鷲が峰ひゅって
一日遅れのホワイトクリスマス♪
これは初スタッドレスの旅でした。
1月 夜叉神峠
薬師岳へいく本格雪山仕様のご一行様に多少白い目で見られる。
2月 北横岳&高見石小屋
真冬の北八ヶ岳 雪の中の原生林トレッキング
多少の困難とー25℃を体験
3月 快晴の東天狗! 黒百合ヒュッテ泊の北八ヶ岳天狗岳
もう山が呼んでいるとしかいえない山日和 同年代のガイドさんに会う。アイゼンは前歯つきを買い損ねる
その間にホームグランドの山として三ツ頭へ登りました。なぜか夏には行ったことがないけど冬にはもう3回行っている。
去年の素晴らしい経験は、まぁ いわゆるビギナーズラックでしょうね。
振り返ってみると、
・1年目は冬山の寒さを体験することをテーマに登り、
・2年目の今年は冬山講習を受ける、
を目的にしているので、別にそう企画したわけでもありませんが、私たちは順調に自分たちの山を
登りつつある。
1年目は神様が雪山登山を後押ししてくれるかのように素晴らしい景色ばかりを見ましたが、雪山なめんなよ、
と2年目は年明けからスリップです(笑)。 ああ順調~。ここらで気を引き締めてねって神様のお告げに
違いありませんね!
■ 装備選び
やっぱり、考えてみると一番経験になるのは三ツ頭です。というのも、人にたくさん会うのです。
そして同じ山に登っているのに装備はみんな違う(笑)
ここは甲府から小1時間とアクセスが良いので色々な登り方の人が入ります。これが例えば、
茅ヶ岳だと低山雪山系の人にしか会わないし、逆に南アルプスだと本格雪山仕様の人にしか
会わない。ところが天女山~権現岳だとすべてのレベルの人に会えますから、もつべき装備の
観察にはもってこいです。
よく「山道具屋では、どこに登るか、登り先を店員さんに知らせて装備を選べ」といわれますが、
”どこに上るかではなく、どんな登り方をするか?”
ですね、重要なのは。観察する限り。
例えば、権現まで行こうとすると、コースタイム的に日帰りは無理なので、テント泊になります。
三ツ頭から上はもちろん森林限界を超えるし権現直下の岩場ではピッケル必携。まったく同じ道を
歩いていてもテント泊用のでっかい荷物とウエアを背負ってピッケル持つので靴もそれなりに重量と
寒さに耐えれるものになります。
しかし、三ツ頭で終わりならギリギリ日帰り。ただし森林限界は超えるのでバラクラバ&ゴーグルに
フード付きシェルが必携です。アイゼンもいりますね。でもまぁ日帰りなのでザックは軽く、
軽い靴のほうが軽快に行動できそうです。ラッセルがある可能性もあるのでワカンとかスノーシューを
持っている人も多い。靴もしっかり冬靴で。
でも前三ツまでなら…稜線はほんのちょっと。景色をチラ見するくらいです…風が吹くって言っても
風が強ければ撤退で降りればいいだけなので、まぁあったかい格好さえしていればOKって感じです。
よく歩かれている道なのでラッセルがいることはまずないし。当然フツーの登山と同じ程度の装備は
備えた上でですが、冬は行動食なのでストーブなども要らないためザック軽い。靴もほとんどが
樹林帯の中の雪道なので、それくらいならば軽登山靴に軽アイゼンで歩ける。前歯はあってもなくても
サラサラパウダーの急登には関係なかったりしますが、パウダーでもまったく歯が立たないほどの
距離があるわけではないのでむりくり登れちゃうし、変化のある道を体験できます。
さらに下の天の河原までであれば、雪山ハイキングです。もう犬のお散歩コースです(笑)。
勾配もそれほどなくのんびり冬の日向の森のお散歩。雪山でランチとしゃれこんでいる熟年ご夫婦も見かけ
なんともいい感じ。
私たちも将来そういう風になりたいです。こちらはランチを楽しむのが目的のようなので、しっかり
ストーブも持って何かを煮ていたりします。
そんな訳で、この登山道では超本格派の人から、年配のご夫婦で楽しんでいる冬山ランチまで垣間見れます(笑)
人の装備を見る。それがとっても参考になるんですよね。
それぞれ違う装備だけど、歩くのはほとんど同じ道。道が装備を決めるのではなく、登山スタイルが装備を決めるのだ!!
やっぱり同じ山に何回も通うのは勉強になります☆