「すれ違いざまに、チッと言われた」という記事を見た

向かいから歩いてきた人と、すれ違おうとして、お互いに同じ方向によけてしまって、
ちょっとモタモタしたら、行き過ぎながら、その男性「チッ！」と舌打ちした、という。

なんという、はしたない人なんだろう。無礼にもほどがある。
そんなの、相手にする価値、ないですよ。
と、言ってあげたかったけど、まったく見知らぬブログなので、遠慮して戻ってきた。

そういえば。と、いろいろ、思い出す。
あたしも、自認するほどドジなので、おっとっと、と同じ方向によけてモタつくことは多い。
けど、一回も舌打ちされたこと、無いなぁ、そういえば。

いつも「ごめんなさい。」と、先に声を出す。
すると、相手の方は「大丈夫ですよ＾＾。」と、みなさま、どなたもにっこり、なさる。
きっと、あたしが、ものすっごく「申し訳なさそうな」「情けない顔」なのだろう。
「気にしないで。」と、みんなが言うんだから、「泣きそうな顔」なのかもしれない。
これは、地元でだけのことでなく、東京に居たときも、千葉に住んでいたときも、北海道で旅行中でも、そうだったから。
（何回ドジやってんだ、って話ですが）

あたしの場合は。
翌日、新聞に投稿されたこと、あります。

『最近の女の運転手はマナーが悪い。運転しながら、草もちを食べていた。不謹慎だ。なんたらかんたら。』

あたしだよ。「最近の女の運転手」で、「草もち食べながら運転してた」の。（－＿－；）

あの時。
叔母が、まだ６０才にもなってないのに、ガンで死にかけてて。
丸二日、病院に詰めていた。
三日目になって、少し落ち着いたから、いったん戻っていいよ、と言われて、帰りの運転中。

一緒に居た母が、売店で草もちを買ってきた。
『あんた、ずっと何も食べてないでしょ？なにか、と思ったけど、売店にはこれしかなかったの。
　身体を壊すから、食べて。』

甘いもの苦手なのよね、でも、せっかく母が買ってきたし。
早く、早くとせかすので、口にほおばったが、元々あんまり好きでないから、もたもた、口から半分出したまま運転してた。

あたしはね、二日や三日絶食したって、平気なくらい丈夫なのよ。
でも、親からすると、心配なんだろうな、と、内心、思ってた。

でもさ。
ずいぶんと、長いこと、くわえたまんまで運転してたよなぁ。草もち。
そういえば、信号で停まったとき、隣の運転手が睨んでた。
何個も何個も食べてる、って、思ったのかもなぁ。

なんてこと、思い出しました。
まさか、新聞に、反論の投稿をする、なんてぇ筋でもなく。
そのまんま、ほったらかし。
投稿なされた方は、きっと「世の乱れを正すぞ。」という意気込みで、ご自身の投稿が記事になったことを喜んでおられるのだろうな。

世の中、ってね。
目に見えること、がすべてでは無いんですよね。
などと。

その叔母も亡くなり、母も逝った。
あのときのガックリきた気持ちは、今では、懐かしい思い出になっている。
空腹なのに、嫌いな甘いものをほおばって、吐きそうだったな、とか。
いろんなこと、思い出してます。

新聞に投稿されなかったら、気にもとめていなかった些細な出来事が、今、いい思い出になりました。
あの時投稿してくださった方、どうもありがとう。＾＾