劇場版、ものすごい分厚い映画でした。本当、映画でした。
テレビ版、外伝までを見た人には一層深く観るべきものがある映画でした。そして京アニという、事件以後の中を立ち上がってきた一作の意味でも、分厚かったのです。
幸いライブビュー上映会を観れました。この中で、監督さんが声優さんの芝居如何で、場合によっては「絵の方を手直しするつもりがあった」と言ってた事からでも、作品世界を繊細に誠意一杯に立ち向かってる事が伺えました。
それゆえ、声優さん、作り手、歌い手が感極まって、泣けてきちゃってる気持ちが、映画館には満ちていました。
ヴァイオレット自身の物語、ヴァイオレットがいたから動き出した物語、彼女を生かすために頑張った製作陣、それを観にきた観客たち。その各々が一斉にうごめいてて、ふくらみを生んでて、すごい映画になっていました。
それだけに、ヴァイオレットの「後頭部」が何度も描写されますが、彼女の心情、機微は、ちゃんと「見えないが故」にかえって沁みるのです。この映画を、観客に渡そう、渡そうとする熱量が、たっぷり伝わってきました。
泣ける映画ですが、泣かないでみて欲しい。泣いてるうちに済んじゃってる演出が、たっぷりありました。ラスト1カット、観ないともったいないですよ。
これは、みんなのための映画でした。素敵な作品をありがとうございました。
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