「カメラ」と言えば普通フィルムカメラのことだった世代ですが、お仕事で話してるうちに「それって銀塩ですよね」みたいな感じで、どこかデジカメがデフォルトで、フィルムカメラやプリント以外の現像に「銀塩」とつけるようになっています。
間違いのしにくい名前ですよね、銀塩。エマルジョン部分の存在する、化学反応の伴う現像。8mmフィルムでカメラに「クランク」をとりつける場所がちゃんとあって、なんとなれば電池なしでも撮影ができるという、リュミエール兄弟から連綿と続く太古なアナクロ感がとても好きだったのです。「電池」「電気」がなくちゃ動けない、撮れないよりもイッカスー!って今でも感じてます。
業界の古参の方と話すと、どなたもフィルム世代が故の困難さや気苦労を少し懐かしみながら話されるのが、いつも楽しいのです。
「ラッテン75Bがなくちゃタングステン(RT200)の色変わっちゃうじゃん!」ってな怒りの言葉も、今では死語に等しいのですが、あの「写るの?写らないの?どうなの?」っていう緊迫感つーか切迫感のようなものは、現代では希少なのだなって、懐かしがっちゃうのでした
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