それでも生きるために

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いじめ被害経験者の「生きづらさ」について(その1)

2021-10-13 | いじめ
 被害を受けた子どもの自死という報道によって注目が集まる「いじめ」問題。子どもたちの間での「いじめ」の実態は深刻なものがあります。
 いじめの加害者たちは巧妙で残酷な手法を用いて被害者を絶望的な状況へと追いつめてゆきます。被害者は被害を訴えることもできない心理状態におかれます。被害者は加害者だけでなく、面白がって見ている子どもたち、見て見ぬふりをしている子どもたちにも取り囲まれて、徹底的に孤立化させられます。
 多くの被害者が強い心理的ダメージを受け、その後、成人してからも「いじめ被害後遺症」とでも名づけうる困難を生きています。あまり知られていない現実かと思います。
 継続していじめられていると、「自分には何か問題があるのでいじめられるのだろうか」という思いがわいてきます。自己信頼感が低下して、自己受容がむずかしくなります。人間不信や対人恐怖などの状態が続いている方も多いようです。人とかかわる場面において、「またいじめの被害を受けるかもしれない」という不安が生じて、人間関係をつくることが困難になります。就労に不安を感じたり、職場にうまく適応できないで仕事が長続きしない方も多いかもしれません。


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