今月14日ホーハング博士が亡くなりました。74歳だったそうです。20歳くらいの時に筋萎縮性側索硬化症
と診断され、あと2~3年の命と宣告されますが、50年以上生き延びたことになります。先日ナショジオで
特集番組が放送されました。博士が出演した番組の再放送ですが、大部分は宇宙やタイムマシン、人類に関
する疑問を実験を通してわかりやすく解説したものですが、私の関心を引いたのは、天文学者のニール・ド
グラース・タイソン氏が司会を務める「スタートーク」という番組での対談です。
その中で、尊敬する人物はという問いにマンデラ氏と答えていました。そして、決してトランプではないと、
ジョークを言うことも忘れてはいませんでした。人類は100年単位のレベルで滅びると言っていたらしく、それ
は恐竜を滅ぼした隕石などではなく、核戦争や地球温暖化などの人為的結果のほうが差し迫った問題であるとも
言っていました。私は昨年「はかなさと日本人」という本を読みましたが、その中に小学生高学年と中学生への
アンケート「あなたが生きている間に人類は滅びると思うか」という問いに半分以上がイエスと答えたという、
ショッキングな話が出ていました。もちろんホーキングは科学的知識が豊富なので、ずっと真実味があるわけで
すが、核時計が進められたというニュースも最近のことで、危機感を持つ知識人は多いのです。
最後に、視聴者に対してアドバイスを求められたとき「決して最後まで諦めるな」と言っていました。マンデラ
氏がそうだったわけですが、ホーキング自身も難病にも関わらず宇宙の解明に関わってきたことが念頭にあった
のでしょう。人類滅亡論は悲観論ではありますが、ホーキングは「諦めるな」と言う以上、悲観論ではないので
す。そこには徹底した科学実証主義があり、真実を求めようという精神があります。彼の死にアーメンや合掌と
いう言葉は不要でしょう。人類が生存する限り、彼の精神は受け継がれてゆくでしょうから。
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