映画食い倒れ。

~映画は人生のデザートです~

個人的覚え書きのため、たまにネタばれありです。

「最高の人生の見つけ方~The Bucket List~」

2008年03月30日 | 映画~さ~
モーガン・フリーマン、ジャック・ニコルソンというものすごい2人の共演作、しかもコメディーです。

対照的な二人が出会ったのは病院の相部屋。彼らの唯一の共通点、それは2人とも余命半年であること。これをきっかけに2人の間に奇妙な友情が芽生える。カーター(モーガン・フリーマン)がこっそりと箇条書きしていた死ぬまでにしたいことリスト(日本では「棺おけリスト」と表記される模様)を見つけたエドワード(ジャック・ニコルソン)は、「よし!全部やっちゃおう!!!」と旅に出ることに。


この映画は、2人の映画での経歴、ハリウッドでのイメージがあってこそのコメディーです。この2人以外に考えられない見事なキャスティング。ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが2人でスカイダイビングやってるっていうだけですでに面白い。入院中のエドワード(ニコルソン)の、太りすぎで髪の毛モサモサで薄くて、目は虚ろな様子をみていると、「同じ名優でもアル・パチーノではちょっと雰囲気違うな」と思ってしまう。お直ししすぎて妙にしわが伸びていたり、顔の原型がよくわからなくなっていては、この映画は無理です。ジャック・ニコルソンの怪演ぶりはこの映画でも健在。それがあるからこそ、コメディーが生きてきます。時折演技なのかそれとも実生活をそのまま描写しているのかわからなくなるくらい抜群の配役です。

カーターの、ものすごくお金持ちではないけれど、幸せな家庭と家族、そしてインテリジェンスを持った人物像はモーガン・フリーマンにぴったりでした。映画のちょっとしたシーンで、彼の持つ独特の大物オーラや隠しきれないかっこよさが垣間見れて素敵です。演技を超越した彼自身の味が、にじみ出ています。「ダンディズム」とはこういう人のための言葉なんじゃないか、と思ってしまうほど。

エドワードの秘書が、年寄り2人の演技合戦に時折別の風を吹かせてくれます。ショーン・ヘイズという俳優で、私はよく知らないのですが…「ウィル&グレイス」などのテレビドラマで人気があり、そうそうたる受賞暦の持ち主らしい。そらそうよね。怪優2人の間に割って入らなくてはいけない役なんだもの。普通の若造では無理よね。

カーターの妻役には、『クラッシュ』にも出演していたビバリー・トッド。この人の存在感も映画の質を高め、ただのコメディーで終わらせない配役です。

笑わせるだけではなく、きちんと心に残る上質の映画です。
日本では5月のゴールデンウィーク明けからの公開のよう。おすすめです。



おすすめ度:☆☆☆☆★



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