映画食い倒れ。

~映画は人生のデザートです~

個人的覚え書きのため、たまにネタばれありです。

「ハッカビーズ」

2007年09月20日 | 映画~は~
なぜ、私はこの映画を借りたのでしょう…我ながら謎です。

主役級俳優陣がこぞって参加しているアメリカ映画。元世界で一番セクシーな俳優ジュード・ロウはなんか嫌な企業戦士みたいな役だし、ナオミ・ワッツはほとんどビキニだし。そんなに昔の映画ではないと思うのだけど、とにかくナオミ・ワッツが常にビキニ。初めはこんなに脱ぎっぷりがいいので、「ナオミそっくりの新人女優か?」と本気で思ったほど。なぜこの仕事を引き受けた?この映画の出演者は、今作品に納得しているのか?
ダスティン・ホフマンって主役級が集まる映画にけっこう出ているけど、そういうときの彼の役柄ってヘナチョコっぽいのが多い気がする。どうでもいいけど。

これコメディーだったけど、私には拷問のような2時間でした。だって面白くないもん。シュールすぎるのか、ただツボが違うのかわからないけど。それにジュード・ロウ、濃すぎる。 これがアメリカ人のシュールレアリズムなのだとしたら、私にはその面白さが一生わかりません。



お薦め度:☆… 観なくても可。

「大いなる休暇」

2007年09月20日 | 映画~あ~
英語かとおもったら、フランス語だった。カナダのケベック州にある小さな島の物語です。正直内容はどうでもよくて(乱暴すぎるけど)、特に面白いとは思わなかったのだけど、離島の荒涼とした風景とそこに建つ木造の家々やそれをつなぐ木の歩道が素敵でした。

でももしテレビでこの映画を放送していたら、また観ると思う。

悪くはなかった。でも面白くなかった。

映画を観たり、本(小説)を読むたびに思いますが、そのときの精神状態や季節やそれを鑑賞する環境によって、作品への感想はものすごく変わります。あと年齢や経験値も。知識もそうかもしれない。「この映画、名作やな」というものに出会う時って、映画そのもののレベルの高さはもちろんですが、自分がその作品に出会ったタイミングも大きなウェイトを締めるような気がします。


なんとなく、この映画を観た時はタイミングがずれていたような気がしないでもない。



お薦め度:★★

「父親たちの星条旗」

2007年09月20日 | 映画~た~
しばらくは最近1年間に見た映画の感想をアップしていきます。
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『父親たちの星条旗』を見てきました。クリント・イーストウッドが監督をしているもので、2部作の第一弾。『ちちおやたちの…』なのだけど、どうしても私は『おやじたちの…』と読んでしまう。なんか響き的にそのほうがしっくりきてしまって(個人的に)。

C・イーストウッドの監督作品って『許されざるもの』、最近では『ミリオンダラー・ベイビー』と、派手ではなく心にズシリとくる感じがします。今回のは題材が戦争だから、それは容易に想像がつくのだけど、面白いのは2部作ということ。同じ戦争での戦い(この場合は硫黄島)をアメリカ側と日本側から撮るという。映画の終わりに『硫黄島からの…』のトレーラーが流れたんだけど、アメリカ側で描かれているけれど画面に出てこなかった側面やロジックが次回の日本側で明かされる模様。

かなり面白そうだけど、うちの旦那(外人です)には難しいだろうから彼はDVDを待つそう。当時の言葉遣いだから、理解するのが難しいんだよね。



今回はキャストがよかったなぁ、と二人でうなづきました。

主役のライアン・フィリップ。名前も顔も一致するのにどの映画に出ていたのか全然思い出せない。今ネットで調べてみたら、彼の映画、一本も見たことないらしい。でも何で知ってるんだ?・・・と思ったら、リース・ウィザースプーン(『キューティー・ブロンド』のひと)のダンナでした。いや、元ダンナ。

もう1人、ジェシー・ブラッドフォードはキルステン・ダンスト主演の『チアーズ』で彼氏役でした。あの時かわいいと思ったんだけどなぁ…。当たり前だけど、年取ってました。でも童顔。

主役3人のうちのもう1人は、アダム・ビーチ。初めて見る俳優さんで、役と同じくネイティブ・アメリカンの血を引いているそう。


第二次世界大戦で、日系2世は「自分たちはアメリカ人だ」という証明のために自ら志願して最前線に送られた。当時アメリカでは日系人のみが強制収容所での生活を余儀なくされた。同じく敵国の血を引くドイツ系、イタリア系にはそんな処置はとられなかったのに。

私の大学での専攻が北米の日系人の歴史だったので、それについてだけは本で読んだりしたことがあったのだけど、この映画を見て、『人種』という問題の深さをあらためて認識させられました。そして戦争が彼らの立場向上に一躍かったという皮肉。ちょっと考えてみれば、それは当たり前に存在することがわかるのに、私はこの映画を見るまでその方向からのアプローチをしたことがなかったなぁ、と。

また、ベトナム戦争以降、戦争体験による「トラウマ」とか「PTSD」の研究が進められたけど、この当時はそういう社会的認識も全くなかったということ。


随所に戦争そのもののみでなく、それらと同時進行している問題群のヒントがちりばめられていて、いろいろな角度から考える機会を与えてくれた映画でした。


2部作のもう一方『硫黄島からの手紙』の感想は2007年1月にアップした感想を参照。『硫黄島…』のほうが映画的な評判はいいようで、『父親…』のほうは「ありきたりすぎる」「がっかり」という言葉もよく耳にしました。確かに新鮮味はないけど、『父親…』のほうがわかりやすかったし、映画としての面白みを感じました。



お薦め度:★★★★

「デイジー」

2007年09月20日 | 映画~た~
今まで旦那(ホラー好き)に韓国ホラー映画を無理やり見せられたことのある私。でもホラー以外の作品は、何度が挑戦してみたけどことごとく私の口に合わず見ず終いに終わっていた。でもなんとなく気になっていた作品『Daisy』を見てみる。

意外に、いい。かなりいい。主演俳優チョン・ウソン(たぶんそんな感じの名前)が男前でおののく(写真中)。韓国男子をかっこいいと思ったのは初めて。映画を見ながら、来世はこの人と結婚しようと誓う。どうも、私の好み(アジア系の部)は「昔の男前」な風貌らしいことが判明。

主演の女優さん(名前忘れた)は、韓国のオリジナル『イルマ-レ』にも出演。何なんでしょう、あの透明感は。華のある煌びやかな美人とは違うけど、この人が街にいたら誰もがきっと振り返る。そんな秘めた美しさのある女優さんでした。

ストーリも面白いけど、なにより映像がきれいだった。舞台がアムスなんだけど、映像の角度?カメラワークが素敵だった。カメラワークにも国によって違いがあります。

どこまでも純粋。どこまでも純愛。でも、意外な大どんでん返しが最後に待ち受けている、というのが韓国映画の魅力なのでしょうか。ただかわいいだけでは終わらない展開に、韓国映画を見直しました。

「なんなんや、このベタさはっ!」と家族で見てたらちょっと顔が赤くなりそうな話の展開やシーン満載ですが、女友達と一緒に見るにはいい映画です。2人して乙女に戻れます。



お薦め度:★★★★


「ナイトミュージアム」

2007年09月20日 | 映画~な~
しばらくの間、最近1年で観た映画の感想をアップしていきます。
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ベン・スティラーの『ナイトミュージアム』を見てきました。アメリカ自然史博物館の展示品が、夜中になると動き出すというかわいい話です。中身はありませんが、素直に楽しめます。コドモに受けそう。ベンの作品にしてはやや大味ですが、細かい笑いがたまーーーに入ってます。

私、ベン・スティラー大好きですの。オーウェン・ウィルソンも好きですの。伝説の映画(私の中で)『Zoolander』に出会ってからというもの、彼の映画は見逃しません。見ていない人は見るように。なんならDVD貸し出しますから。


そういえば、オーウェン・ウィルソンはどうしているのでしょう?自殺未遂報道があって、驚きました。元気に銀幕復活してほしいです。あの人にしか出せない味がある俳優さんですから。


お薦め度:★★☆  子供連れには受けるはず。

「デジャヴ」

2007年09月20日 | 映画~た~
しばらくの間、最近1年間に見た映画の感想をアップしていきます。

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ずっとみたかったデンゼル様主演の『デジャヴ』を観て来ました。もっと人がいるかと思っていたのに、近所のシネコンではすでに大きな部屋は『ナイトミュージアム』に席巻され、『デジャヴ』は小さな部屋に移動させられてました。


これ、かなり面白かったです。でも映画館で見る映画です。DVDでは、たぶん耐えられない。SF風味もあるので、明らかに矛盾が生じているのだけど、大画面なら許せる!むしろ楽しめる。でもテレビ画面では「え゛~っ!?」ってなりそう。


話の構成も面白いし、スタントもあるし、映像もおもしろい。何より着眼点が新しい。・・・でも意外に日本でのウケがよくない。

…これ、映画の名前が悪いと思うんですけど。『デジャヴ』って言われても、日本人には「デジャヴ」とは…という基本的な概念がまず浮かばない。だから、そんな名前をつけられても、映画の内容に興味をそそられない。まったくわからない英単語をそのままカタカナ読みだったら、想像すらできないので、意外に入り易いと思うんだけど、言葉は知っているけどそれってなんだっけ?という言葉だと、ちょっと苦しいのでは?と思ってしまった。

この映画こそ、別の名前をつけるべきではなかったのかなぁ?ネーミングで観客導入数は絶対に変わってくるはず。

ややこしい話だけど、「マトリックス」が受けたんだから、『デジャヴ』はもっと受け入れられてもいいはず。


…なんか、この映画の売り上げを心配してしまった。いい映画やってん。デンゼル様が体操座りしてたりすると、ちょっと笑えるけど。

でも、同じ時間帯に観ていたほかの観客数人は、「あれはないわ」と言ってた。人それぞれなのはわかってるけどさ。本当に面白かったんだよ。ほんとだよ(涙)。


お薦め度:★★★☆

「ブラッド・ダイヤモンド」

2007年09月20日 | 映画~は~
しばらくの間、最近1年以内に観た映画の感想をアップしていきます。

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『ディパーティット』を見て以来、ディカプリオを見る目が変わり、楽しみにしていた『ブラッド・ダイヤモンド』観て来ました。『タイタニック』のイメージをなかなか払拭することができず、10年ほど苦しい時代が続いていたレオ様ですが、いい味出てきました。相変わらず童顔だけど、歳相応の落ち着きや皺が渋さに変わって、いい方向に来てます。彼にほれ込んでずっと使い続けてきたマーティン・スコセッシやデニーロは、彼の才能を誰よりも信頼し、見抜いていたのか…。

友人のミクシーの日記に「彼はいつかオスカーを獲る」とあったけど、本当にそう思うわ。いつかとって欲しいと思う、いい俳優になりました。
ジェニファー・コネリーの配役は、映画が始まった時は「他の女優でもいいんじゃない?」なんて思いましたが、話が進むにつれ彼女を起用したことが映画に大きな成功をもたらしていると確信します。『グラディエーター』で素晴らしい存在感を発揮していたジャイモン・フンスーの配役、抜群です。彼のこれからの活躍に期待!!!


内容はといいますと、アフリカで起こる内戦、それを引き起こす先進国の消費社会の構造、政治、ジャーナリズム、NGOやUNの限界…さまざまな世界的問題群がうまく描かれています。うろ覚えだけど、アフリカではこの映画の上映禁止を訴えた国もあったとのこと。「世界にアフリカに対しての誤解を与えかねない」と。映画を見て納得。

なんだか大学時代の卒論シーズンに逆戻りしたかのような気分を味わいました。この世から戦争や暴力はなくならないということ。仮に可能性があったとしても、限りなく0に近い。アフリカの貧困や難民問題は今に始まったわけじゃない。何年も、何十年も前から。その火種は何100年も前にすでに存在していたもので、今すぐに解決できるものなんて1つもない。すべてに原因はあり、そして世界中のすべてがそれに加担している。私たちの知識や意識がないだけ。でもそれらがなければ、私たちの今の生活は、実は何一つ可動しない。

映画は圧倒的で、私はディカプリオの演技がどうこう言う前に、その内容にとにかく言葉を失ってしまった。映画は映画。だけど、実際は映画以上に最悪で救いようのない現実がある。現実はどんなによくできた映画や小説よりも汚くて酷い。
だからこそ、この映画は見る価値がある。


お薦め度:★★★★★

「パイレーツオブカリビアン ワールドエンド」

2007年09月19日 | 映画~は~
パイレーツシリーズの最終章『パイレーツオブカリビアン ワールドエンド』。近所のシネコン(中川コロナ)で見たんだけど、あの映画館であんなに人が居るのを初めて見ました。話題作っちゅうのは、人を集めるね。

実は見ていて、途中わからないところが出てきて、「私、頭悪いんか?」と悩んでしまった。前半がちょっとテンポも悪くてダラダラしてるような気がする。後半はいつもの元気が出てきた感じです。

キーラ・ナイトレイがすごく素敵です。パイレーツ1のときと全然違う。こうやって大女優になっていくのかしら。オーリーは見事な王子様顔です。ぴったり。

そして何より、キース・リチャーズがかっこよかった。何なんだ、あの人!Deppよりもかっこいい。二人が並ぶと、Deppがほんの子供に見えるほど、説明のつかない存在感とオーラ。あの人、間違いなく親父の遺骨吸ってるわ。親父の遺骨吸い顔だったもん。まちがいねえ。さすが怪物バンド。


映画の途中旦那に、「キースが出てる!!!」と興奮気味に伝えた私に、「え、誰?」と聞き返してきた。あんた、本当にイギリス人か?「キース・リチャーズってどのバンドだっけ?」の質問に、この人の素性を疑いました。



お薦め度:★★★

「スモーキン・エース 暗殺者がいっぱい」

2007年09月19日 | 映画~さ~
『スモーキン・エース暗殺者がいっぱい』…時間的にこれしかやってなくて。それにしてもこの邦題もねぇ。いつもと違う映画館(名古屋市内のジャスコのところ。名前忘れた)で見たら、すごく音響が大きくて、構造上かなり反響音がすごくて、音に酔いました。うるさいの。脳みその細胞が揺れる感じで、気持ち悪くて仕方なかったです。

映画の内容は…内容はよかったんだけど、映像が私好みではなかった。キャストも悪くないんだけど…なんだかなぁ、と。一番辛かったのは、ドイツ出身(?)のネオナチ暗殺3兄弟のくだりかな。あの派手さだから、すでに暗殺ではなくなっているような気もするんだけど。一緒に行った友達と旦那は、それなりに満足してたみたいだけど。微妙。おススメしない。あえてよかったところを挙げるとすると、アリシア・キースの演技が意外にうまかったことくらい。ベンアフも久々に見たけど、すぐ死んじゃう。この人、『グッド ウィル・ハンティング』が一番輝いてたわ。


お薦め度:★☆

「プレステージ」

2007年09月19日 | 映画~は~
6月初めに見ました。

『プレステージ』を観に、映画館へ。旦那のTOHOカードのポイントが溜まっていたので、実家方面の映画館へわざわざお出かけ。

あまり期待していなかったんだけど、意外な面白さです。しかもキャストがいい。大好きなマイケル・ケイン(←われながら渋い)、ヒュー・ジャックマンにクリスチャン・ベイル、スカーレット・ヨハンソン。それから『コヨーテ・アグリー』主演の女の子も出てた。デヴィッド・ボウイも。ああいう胡散臭い役似合うわ~。

スカーレットの、どうしても隠し切れない「セクシー」オーラはここでも健在。クリスチャン・べイルは陰のある人物を上手く演じてます。

マジシャンの話だから、もっと華々しくて明るい話かと思ったら、かなり人間ドラマ。悲しくて、人間の滑稽さや惨めさがうまく表現されています。ちょっとファンタジーな感じもあるけど、ダークです。映画好きにはおススメ。

どういうわけか、イギリスが舞台になっている映画を、偶然ながらも見る機会が多いこの頃です。


お薦め度:★★★★