はぎおの「ツボ」note

興味がかなり偏ったはぎおが「ツボ」にはまったことを、のんびりと、時に激しく?!思いつくまま綴ってます…

映画と舞台を見比べる。①1938年日活映画「鴛鴦歌合戦」

2023-10-11 08:07:00 | 記録:映画

宝塚での上演が決まってから、原作?の映画にとても興味を持っていたのですが、時代劇専門チャンネルでの放送が決まって、早速録画。

舞台配信を観劇した後に、映画を拝見しました。
順序が逆になりますが、まずは映画の感想から。

 

ストーリーはこちら↓(Wikipediaより)
浅井禮三郎(片岡千恵蔵)は堅苦しい宮勤めを嫌い、長屋で気楽な浪人暮らしをしている。
隣には志村狂斎(志村喬)と娘のお春(市川春代)が傘張りの内職をしながら暮らしている。志村は大の骨董好きで、骨董屋の六兵衛(尾上華丈)に勧められるままに偽物を買わされ続けている。米を買う金もなく、麦焦がしばかり食べる暮らしにお春は不満を募らせているがのんきな志村は気にしない。
お春は時には口喧嘩をしながらも浅井に想いを寄せている。また、裕福な商人である香川屋宗七(香川良介)の娘・おとみ(服部富子)も浅井にぞっこんで、たびたび口説きに来る。しかし浅井はどちらにも曖昧な態度を取り、ふたりはやきもきしている。
一方、武士の遠山満右衛門(遠山満)は、死んだ浅井の父との口約束を盾にして娘の藤尾(深水藤子)と浅井との縁談を強引に進めようとするが、浅井はそれを断り続けている。
若い殿様の峯澤丹波守(ディック・ミネ)も大の骨董好き。骨董屋の六兵衛の店で志村と知り合いになるが、志村の長屋を訪れた峯澤は娘のお春に一目惚れしてしまい、金の力でお春を妾にしようとした挙げ句、家来を引き連れて強引にお春を連れ去ろうとする。しかし、お春の叫び声を聞いてかけつけた浅井は峯澤の家来たちを次々に倒してお春を助け、お春に愛を告げる。

 

 
(エセ)時代劇マニアを自認してますが、戦前の作品はなかなか見ることは無い。そういう意味でも大変興味深かったです。女優さんはさすがに知らない方ばかりですが、主演の千恵蔵さん、志村喬さんなどなど、私が知ってる限り、すでにおじいさんだった方が若々しく(当たり前だけど)、ノリノリで歌って踊ってるので、もう新鮮で。
 
1938年といえば、戦前。まだ、軍国色のない時代。自由で暢気だったのかも。
そして、娯楽・エンタメが活気に溢れ、今より賑わってたのかな。
 
時代劇だけど、言葉も現代風で、衣装も(多分)カラフル。
ただ、江戸時代を知ってる人も多くいらしただろうから、セットと言えども、今より「本物感」があるんですよね。
 
そして、オペレッタと言うだけあって、みなさん歌うんですよ🤗アフレコとはいえ、恐らく皆さんご自身での歌声。
音楽が、JAZZっぽい感じ。それも、デキシーというのかな?とにかく軽快なリズム🎶
そうだなぁ、大正ロマンっぽい雰囲気。
今で言えば、ノリノリのロックに合わせてストーリーが展開していくミュージカル、という感じなのかな。
まぁ、きっと、当時としてはとにかくファンキーです。

時代劇と言えば、所作とか、時代背景とか、セリフの難しさとか、いろいろとやかく言われがちですが、戦前に、こんな「なんでもあり」の作品があったんですから、やっぱり娯楽って、NGなんてないんですよ!

興業的にはイマイチ、だったそうですが、時代を考えると「早すぎた」作品だったのかも。
そして、その後の激動の時代がやってくることを思うと、ちょっと切ない気もしましたが。
 
 
テレビから画像をパシャリ。
千恵蔵さん、若~い!そして粋だねぇ。
大らかで、裏表がないんだけど、決めるところは決める。
当時から、さすが御大!って感じ。
 

志村喬さんも若いけど、若い頃から志村喬さんだった(笑)
なんというか、おとぼけ感、フワフワした感じ、何を考えてるかわからないくせ者感・・・この当時からその雰囲気を持ち合わせてらっしゃったのね、という。
歌も、ご自身でリズムをつけながらノリノリで楽しんでらして。


  
モノクロだけど、柄だけでも華やか。
カラーだったら、どんなに賑やかだったことか。
 
 

こちらはお殿様。ディックミネさんです。
わかります?
歌手の方ですよね。私が知ってるのは、サングラスにウイスキーと煙草・・・というイメージ(晩年だしね)

 
舞台版を先に見て、衣装が小道具がえらく派手だなぁと感じたのですが、実は、映画の方が豪奢だったのか!と。
映画全盛期のなせる業ですね、
 
ストーリーは若干薄かったり、つじつまが合う?と思うところもありますが、それもご愛敬。
(傘張りして、食費にも困るご浪人が、まぁまぁ豪華な住まいと衣服だったりね
 
 
後年、重鎮やスターとして活躍された方にも、若かりし頃があり、楽しそうに演じられてるのが微笑ましかった。
(戦後、「大岡越前」や「江戸を斬る」で共演される千恵蔵さんと志村さんが、こんな若い頃からのお付き合いだなんてね)
そして、時代の最先端を行っていた、マキノ省三監督の偉大さを感じました。
 
 
まさに「温故知新」。
いろいろと楽しませていただきました!

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