*** Plaisir de voyager ***

非日常的な旅で遭遇する色々な体験のお話です。Various enconters in unusual travels.

サンチャゴ巡礼2010 (第3日目) Pilgrimage to Santiago 2010 (3rd day)

2011-09-03 | スペイン巡礼 Pilgrimage in Spain
水面に対岸の景色を映すカスティージャ運河
 Water surface of Castilla Canal reflecting landscape at opposite side

巡礼第3日目(2010年4月29日) 3rd day (Apr 29th, 2010)
ボアディージャ・デル・カミーノ → カリオーン・デ・ロス・コンデス 25.5km (天気:曇時々晴)
Boadilla del Camono → Carrion de los Condes 25.5km (Weather: Mostly cloudy, sometimes sunny)

  朝、7時半にボアディージャの宿を出発。この村を出て20-30分も歩くと、巡礼道の右手にカスティージャ運河が現れました。水辺の景色を見ながら歩くと、心が和みます。

  この運河は穀物の輸送路として18-19世紀にかけて造られたもので、カステイージャ地方の広大なメセタを貫いて、大西洋につながっているようです。その長さはほぼ200kmに及ぶとの事。

  手元のガイドブックを見ると、フローミスタまで3-4kmに渡り、巡礼道がこの運河に沿って続いています。運河を眺めながら歩いて行くと、ゆっくりと1人で歩いている少女の巡礼者に追いつきました。

運河沿いの道を歩く少女 Girl walking on the way along canal

  「オーラー!」と声をかけて、少々会話を交わしました。彼女曰く:「私はエストニアから来た高校生です。今は巡礼道を歩いていますが、レオンまで歩いた後、バルセローナに行く予定です。目的は大学受験で、バルセローナの大学に留学を希望しています。受験が終わったら又レオンに戻り、サンチャゴまで巡礼を続ける積りです。私がゆっくりと歩いているのは、足を痛めたい様に気をつけているからです。足早に歩くことが原因で靴摺れに悩む巡礼者をこれまでに何人か見てきました。・・・などなど」。若い割りには、中々しっかりした若者でした。

  さて、私の歩調はこの少女よりハイ・ペースなので、暫らく一緒に歩いた後別れを告げ、再び単独で先を歩くことにしました。運河沿いの道を歩き終え、フローミスタの村に着いたとき、バールに入ってジュースを飲み、一休みしました。

  再び巡礼道に戻り、15分くらいのところに今日の目的地、カリオーン・デ・ロス・コンデスに至る経路を示す標識がありました。

カリオーンへの経路を示す標識 Signboad indicating route to Carrion

  経路を確かめた上でその先を歩いていると、間もなくポブラシオン・デ・カンボスと言う村に入りました。この村からは、“国道沿いの道”と“田園地帯の道”との二通りの道に分かれています。どちらの道を歩こうかと考えているとき、ここで、オンターナスのアルベルゲで同宿だったオランダ人の青年と再会しました。

  その青年と相談の上、我々は“田園地帯の道”を選びました。この道は小川に沿った野趣のある道で、カエルが鳴き、ウグイスがさえずっていました。この道を20-30分ほど歩いてから、国道沿いのレベンガ・デ・コンポスの村に入りました。この村には、巡礼のオブジェが立っていましたので、私はその隣に並んで記念写真を撮りました。

レベンガの巡礼像と並んで撮影した私のスナップ Snapshot of myself with statue of pilgrim at Revenga de Compos

  その後、国道沿いの長い一本道が続いていました。歩くことに専念していると、私のピッチが早いようで、後ろを振り向くと、いつの間にかオランダ人の姿は見えなくなっていました。

ビジャルカーサル・デ・シルガに向かう巡礼道
Pilgrim's road toward Villalcazar de Sirga

  13時頃にビジャルカーサル・デ・シルガに到着しました。中心街にアルベルゲのレストランを見つけたので、先ずビール。それからゆっくりと、昼食を取りました。このアルベルゲのすぐそばには、目を引く造形作品がありました。それは、道路のど真ん中のテーブルに、巡礼者どっしりと座ったオブジェでした。

ランチを食べたビジャルカーサル・デ・シルガのアルベルゲ
Albergue at Villalcazar de Sirga where I took lunch


ビジャルカーサル・デ・シルガで休息している巡礼者のオブジェ
Statue of pilgrim sitting at table in Villalcazar de Sirga

  さて、この村を出ると、再びメセタの巡礼道です。


  単調な一本道を約1時間ほど歩くと、小さな丘の上にカリオーン・デ・ロス・コンデスの村がありました。その市街地で、今夜泊るアルベルゲを探してうろうろしていた所、やはりアルベルゲを探しているドイツ人の女性と出会いました。結局、探し当てたアルベルゲは、教会が経営する施設でした。スペインで教会が運営する巡礼宿に泊るのは、初体験でした。

教会経営のアルベルゲ Albergue run by church

   受付の手続きをしてくれたのは、尼さんでした。私の巡礼者ご朱印帳(credential)にはスタンプの空欄がなくなっていたので、新たなご朱印帳を発行してくれる交付先をその尼さんに訊ねました。そうすると、川を渡って街外れにあるサン・ソイロ修道院に行くと、その中に観光案内所があるので、そこに行きなさいと教えてくれました。そして、丁寧に道順を示したスケッチを書いてくれました。

修道院に向かう途中のカリオーン川 Carrion river on nthe way to San Zoilo Monastry

  その修道院は、9世紀に創設されたベネディクト派の由緒ある修道院でした。現在は、ホテルも併設していました。観光案内所の午後の受付は、16時半からと言うので、ホテルのカフェでビールを飲みながら待つことにしました。

  帰路、この村の名所見物をしました。教会が多いのが特徴でした。その中で最も特筆すべきなのは、街の中心部にあるサンタ・マリア教会です。12世紀建造ですが、他にも同じ頃に造られた教会がありますので、中世の香りが今でも色濃く残っています。


  新しいご朱印帳を手に入れてアルベルゲに戻ると、見慣れた顔を見つけました。
今日途中で巡礼を共にしたオランダ人でした。我々は今晩は自炊することとし、近くのスーパーで食材を買い込み、アルベルゲのキッチンで調理をしました。しかし、事実上調理は、殆どオランダ人がやってくれました。

  
  サン・ソイロ修道院のスナップ集
1.   2.   3.

4. 5.  

1. 修道院全景 Overall view of Monastry
2. 中庭 Courtyard of Monastry
3. 長いアーケードの廊下 Corridor of long arcade
4. 修道院が経営するホテルへの入口 Entrance to hotel run by Monastry
5. 庭園から見たホテル側の修道院 Monastry at hotel side viewed from backside garden 


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