テラディージョス・デ・テンプラーリオスで見かけたコウノトリ
Storks found in Terradillos de los Templarios
Storks found in Terradillos de los Templarios
巡礼第4日目(2010年4月30日) 4th day (Apr 30th, 2010)
カリオーン・デ・ロス・コンデス → サン・ニコラース 34km (天気:曇)
Carrion de los Condes → San Nicolas 34km (Weather: cloudy)
この日は、カリオーンの宿を朝7時に出発しました。
サン・ソイロ修道院を過ぎて暫らくすると、真っ直ぐで平坦な道が延びています。この道は、Via Aquitana(アキテーヌの道)と呼ばれ、ローマ時代にスペインのアストルガからフランスのボルドーまで金が運ばれた道だそうです。ローマの道はヨーロッパのあちこちにありますが、こんなメセタの不毛な大地にも、道路を築いていたとは全く驚きです。
尚この道は、別名Calzada de los Pelegrinos(巡礼者の道)とも言われています。国道沿いなどに造られた新しいセンダ(小道)と区別して、遥か中世の昔から使われていた巡礼古道と言う意味でしょうか?
カリオーン郊外から始まるアキテーヌの道 Via Aquitana to start from suburbs of Carrion de los Condes
この道に入って20-30分も経った頃、Fuente del Hospitalejoと言う名前の泉があり、巡礼者の休憩所になっていました。
泉の傍らにある休憩所 Rest area at the side of brook
10時半頃にカルサディージャ・デ・ラ・クエッサの村に到着しました。そこにはバールがあったので、ゆっくりと熱いコーヒーをすすりながら、くつろぎのひと時を過ごしました。
カルサディージャの村を出てレーディゴスに向かう巡礼道は、国道に沿ったセンダが続いています。でも、国道を走っている車は殆どありませんので、センダは静寂に包まれています。
カルサディージャからレーディゴスへの巡礼道 Pilgrim road from Calzadilla de la Cueza to Ledigos
この日の目的地はテラディージョス・デ・テンプラーリオスでしたが、早々と13:15に到着してしまいました。その時点で、まだ十分に歩く気力と体力が残っていました。したがって、聖地サンチャゴに少しでも近づくべく、さらに6km先のサン・ニコラースまで歩く事にしました。
当初の予定では、テラディージョス・デ・テンプラーリオスにてテンプル騎士団が経営するジャック・ド・モレー(Jacques de molay)と言う名のアルベルゲに泊る積りでした。でも泊る代わりに、そこのバールでチョリソーのサンドとビールでを注文し、昼食を取りながらこれから歩くルートを調べました。因みに、ジャック・ド・モレーと言う名前は、14世紀にフランス王により火刑に処せられた、テンプル騎士団最後の総長であった人物です。
テンプル騎士団経営のアルベルゲ Albergue managed by Knights Templar
昼食後、一路サン・ニコラースを目指して歩みを進めました。しかし、テラディージョスの村を出ると、前を見ても後ろを振り返っても、人影は全くなくなりました。
1人で黙々と歩きながら、午前中に出合ったオーストリア人女性のことを思い出しました。彼女の名前はシルビアと言い、オーストリア南部のクラーゲンフルトに住んでいますが、ソーシャル・ワーカーとしてルクセンブルクで働いていると言う国際人でした。私は、かっての仕事でオーストリアには何度も出かけたと事があり、親近感を感じました。彼女は、歩くピッチが早かったので、10分か20分ほどおしゃべりした後、先に行ってもらいました。
さて、人はおろか、羊もウシも見かけない広大なメセタの高原を一人ぼっちで歩いてうちに、サン・ニコラースに到着しました。丁度15:00でした。村の入口にアルベルゲの案内板がありましたので、今夜はそこに泊ることにしました。
アルベルゲの案内板 Guideboard of albergue
アルベルゲの周辺を散策すると、2-3分もすると街外れに出てしまいました。ガイドブックを開くと、この村の人口は53人でした。でも、こんなちっぽけな集落にも教会がありました。スペインでは、“人の住むところには教会あり”と実感しました。
教会のそばには、1台のキャンピング・カーが停まっていました。車の外には一組の夫婦がおりました。声をかけると、フランスのブルゴーニュから来た巡礼者でした。ひとりは運転をし、もう一人が徒歩による移動で巡礼しているのだと言っていました。
アルゲルゲでの夕食は、奇妙な光景となりました。客は3組のグループに分かれました。英語のグループ、ドイツ語のグループ及びフランス語のグループです。私は、先ほど出会ったキャンピング・カーの夫婦とストラスブールから来たと言う老人と一緒にフランス語の仲間に加わり、食卓を囲みながら巡礼談義に花を咲かせました。
夕食をを共にするフランス語のグループ French-speaking group at Albergue
テラディージョス・デ・テンプラーリオスからサン・ニコラースに至る道中の光景
Views along the way from Terrdillos de los Templarios to San Nikolas
1. 2. 3.
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1.道沿いの水路に咲く野花 Wild flowers aound ditch along senda
2.小さな丘の側面に掘られたワイン貯蔵庫 Hill-side caves built as wine cellar
3.なぜか珍しくうねっている巡礼道 Winding road rarely seen in maseta
4,サン・ニコラースのアルベルゲ Albergue at San Nikolas
5.サン・ニコラースの教会 Church at San Nikolas
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