植物のふしぎ

植物をはじめ、生物のふしぎな生態をレポートします。
🌷ガーデニング・家庭菜園・草花と自然🌷

ミョウガを収穫

2024年08月23日 | 家庭菜園

ミョウガは日陰でも育つので柿の木の下で育てています。8月に入って花が咲き始め収穫の時期を迎えました。

これはミョウガの花。薄黄色で繊細です。見切れている左側の「棒」は、偽茎です。この上に30cmほどの葉をたくさんつけています。食べる部分は花序で、つぼみと苞からできています。その半分以上が地面に埋まっていることも多く、開花していない時はその存在に気づきにくいです。

今回は、花つきのミョウガを収穫しました。

ミョウガは花が一つも咲かないうちに収穫するのが良しとされています。ですが、上記の理由でそのタイミングを逃しやすいのは確か。開花すれば明るい黄色のため薄暗い中でもよく目立ちます。家庭菜園の場合は、最初の開花を目印にするのが良いでしょう。開花の時期は毎年ほぼ同じなので、それを見計らって遠目から見ておけばOK。このミョウガはいくつかの花が咲き終わっていますね。完全に私の怠慢、採り遅れです。

  • まずは、花の観察から。

A:花被 B:唇弁(雄しべが変形したもの) C:花被 D:柱頭 E:付属体(葯隔が伸びたもの) F :葯 G:花冠筒

花柱はEの付属体に包まれているのですが、黒矢印の先では花柱の一部が飛び出て湾曲しています。何か意味がありそうです。私が推理すると・・・蜜を求めて頭を突っ込んできた虫がこの湾曲を上に押すと柱頭先端が付属体から飛び出してきて虫のお尻に触れるというもの。でも虫のお尻に予め花粉が付いていないと受粉は成立しないなぁ。この件について今後よく観察したいと思います。いずれにしても5倍体で実ができにくいそうです。

それからBの唇弁と雄しべ・葯との関係を十分に観察しませんでしたので、この件も注意してみたいと思います。

  • 次に苞を1枚剥くと・・・

苞の内側に茶色く とろけたような線状の部分が出てきました。悲しい・・これは花が咲き終わって溶けてしまった花冠筒部です。それを包んでいるのが「がく」に当たります(茶色矢印)。苞の接続部分には泥が挟まっている(灰色矢印)ことが多く、食べる前にはよく洗わなくちゃ、ですね。地面スレスレにできるので仕方がありません。A~Eは前の写真の解説を参照。

  • そして花序を縦半分に切ってみると・・・

花は外側から内側へと咲き進みます。内部にはこれから咲こうとするつぼみがぎっしり詰まっていました。

  • どのくらい詰まっているか調べるために全部バラバラに分解してみると・・・

咲き終わった花が4つ、萎んだ花が1つ、開花中が1つ、つぼみが約10本(中心部分は小さく、また縦に切断後のものだったので不確実)でした。花序一つあたり16個も咲くのかもしれません。全部咲き切るまでを観察したことないので正確なところはわかりませんが、思ったよりもたくさん咲きそうですね。


ここからは、ミョウガにまつわるエピソードを。

  1. 私の実家は兼業農家で、幼い頃には一緒に市場に連れて行ってもらったことがありました。何十年も前の話です。そこで、「バカ」と書かれた品が並んでいたのですよ。それがミョウガでした。なぜ「バカ」なのかと親に聞くと、これを食べると忘れっぽくなるからと言っていました。その時はそんな食べ物を売ってもいいのかなと心配になったものです。実際のミョウガにはそんな作用はなく、全くの濡れ衣なので心配はいりません。そのいわれを簡単に言うと、元々はショウガがそう言われていたのをショウガとミョウガを取り違えたからとか、お釈迦さまの弟子で物覚えの悪い弟子・周利槃特の墓地からこれが生えてきたからとか、諸説あるようです。落語の茗荷宿で一般にもその話が広がったとのこと・・・。現在の市場ではどうなんでしょうか。昔は色々隠語を使って楽しんでいたのかもしれません。ちなみにお釈迦さまと周利槃特さんのエピソード、私は好きなのですがここでは省略。
  2. 学生時代、一人暮らしを始めた1年目、ミョウガを買って調理しようと切ってみたら中から あの溶けて変色した花冠が出てきたのですよ。ミミズか何かが入り込んで死んでいるのかと思ってびっくりして全部捨てました。花序の構造と変色が何なのかを知っていれば全く捨てることはなかったのですが、一般常識なかったので気持ち悪くて完全廃棄しましたとさ・・・。
  3. 現在でも咲き終わった花が閉じ込められたミョウガが流通しているかもしれませんので、経験者からアドバイスを。まず、そのブツが出てきても驚くことはありません。「花冠筒」の部分は非常に傷みやすいのですぐ溶けてしまうのですが、含有成分の影響か がくと苞は非常に傷みにくくなっています。花が終わっても苞とがくは枯れないので宿存性があるともいいます。なので、傷んだ部分だけを外してそれ以外をよく洗って使えばいいのですよ。
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花粉観察・ポーチュラカとスベリヒユとマツバボタン

2024年08月22日 | 植物の生態

先日上げたスベリヒユ科の比較記事、それの続きでーす。花粉を顕微鏡で観察しました。

今回の先頭バッターはマツバボタン。

ややオレンジがかった黄色で球形の花粉。マツバボタンは、花粉の量が多いのです。

拡大して切り出すと・・・

表面に細かい突起があるのがわかります。花粉中央はピントが来ていないのでボケて滑らかに見えてしまいますが。。

ちなみに、これは10x10倍のレンズで観察したものですが、対物レンズを40倍に変えて400倍にすると・・・

解像度が落ちますね。小中学校・教材レベルの顕微鏡なので仕方はないが。顕微鏡を買おうとする時についつい最高倍率を気にしてしまいますが、これを見てもわかるように倍率が高ければいいというものでもないんですよね。

マイクロメーターを用いて花粉の大きさを測定しました。

予め1目盛が13.5μmと測定してあります。なのでマツバボタンの花粉は直径85.0μmとわかりました。


次はスベリヒユ。この花は萎むのが早いです。朝9時過ぎには閉じていました。無理やり花びらをこじ開けて中の花粉を取り出しました。花が小さいので一苦労、花粉の量もそれなりでした。

マツバボタンよりやや小さめのようです。色は黄色で形は同じく球形。右上の花粉は少し萎んでいるかな。同じようにサイズを測定したところ66.2μmでした。


最後にポーチュラカです。マツバボタンと似た花をつけますが、花粉の量はかなり少なかったです。

球形の花粉の周りに小さく潰れた花粉がたくさんまとわりついていました。潰れたものは見るからに受粉には役立ちそうにない感じです。こういうのを「シイナ花粉」というらしいです。漢字で「秕」と書きます。意味は、「殻ばかりで中身のないもの、うまく実らなくて萎びた果実、中身のないもの、価値のないもの」だそうです。実際に受粉できるかについて裏をとっていませんが、タネの出来にくいポーチュラカなので この辺りに原因があるのかもしれません。花色の違う花でも調べましたが同じようにシイナ花粉が多かったです。直径は84μmでした。


今日の結果を先日の表に付け加えて終わりにします。

 

マツバボタン

ポーチュラカ

スベリヒユ

科・属

スベリヒユ科スベリヒユ属

スベリヒユ科スベリヒユ属

スベリヒユ科スベリヒユ属

花の直径

3cm前後 *

3cm前後 *

6mm~8mm

花弁の数

5枚

5枚

5枚

花の色

白、黄色〜赤

白、黄色〜赤、紫、絞り咲き等多種。

黄色

がくの数

2枚

2枚

2枚

雄しべ

多数(数えたくないくらい)

多数(数えたくないくらい)

10本前後

雌しべ

柱頭が5~9裂

柱頭が4〜6裂、主に5裂。

柱頭が3〜6裂

果実

蓋果(がいか)

種子はできにくい(蓋果)

蓋果

葉の形

線形

ヘラ状で基部がくさび形

ヘラ状で基部がくさび形

可食性

不可(苦い)

可(色素を含む)

花粉

球形(表面に細かな突起)直径85μm・橙色

球形(シイナ花粉が多い)84μm・橙色

球形(細かな突起)66μm・黄色

 

 

 

 

*大輪の品種もある

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ミニトマトを輪切りした時の発見

2024年08月21日 | 植物の生態

ミニトマトをたくさん輪切りにしていたらタネが入っているお部屋(子室)の数に違いがあることに気づきました。トマトもナス科のため構造は、以前示したナスの輪切りと似ています。部位の名前を下の写真に書き入れておきました。

3日に渡り収穫したミニトマトを輪切りにして調べました。品種は「ぷるるんミニ」です。

すると子室の数は、上の写真のように2のものと3のものがありました。それ以外の数はこの3日間では見られませんでした。その比率を見てみると・・

3子室の個数 1日目:21個中4個、2日目:18個中4個、3日目:21個中6個。この3回を合算すると、60個中14個が3子室となり、平均23%、約2割が3子室という結果になりました。実の大きさとの関連はなく、3子室だから大きな実になるということもありませんでした。ナスの回でも述べましたが、花芽分化時の栄養状態に影響するようなので、もっと多肥だった場合にはその比率が上がっていたのかもしれません。

トマトもナスと同じように心皮が集合してできた果実です。ナス科では、集まる心皮の数に厳密性がないためにこのようなことが起こります。オクラの輪切りで見られるように必ず5角形5子室というのと対照的です。


ここからはミニトマトの品種についてのお話。トマトほど品種によって味の違いが出る野菜はないのでは?と思うくらいです。なので品種選びはかなり重要。

今年は「ぷるるんミニ」と「シュガープラム」を栽培してみました。ぷるるんは接木苗で購入し地植えしました。シュガープラムの方は30リッターのプランターに一株植えて育てました。去年までは18リッターに一株植えしていたのですが、やはり土の量を増やすと実り方が良かったです。定植する時、30リッターだと2〜3株植えられそうな気がするのですが、そこは我慢して一株だけにしておくのが吉です。皆様にも大きなプランターを使うのをお勧めしますよ。

そして肝心のお味について。ぷるるんは丸い実で皮が薄くて表面がピカピカ輝いているのですよ。見た目がとっても印象的。あ、これ写真載せなきゃ、な話題でしたね。今回撮っていないので興味のある方はググってください。もちろん果皮も口に残らず食味良好。ただ、実の表面にかすれというか汚れが目立つことがあります。ダニ被害には弱いかもしれません。それから鳥も好きなようでかなり喰われました。

シュガープラムは前から気になっていた品種です。というのも農業系ユーチューバーの塚原農園さんでトマトの味比較動画で高評価されていたもので。今年ホームセンターで見つけたので自根苗を購入。こっちは味に感動です。名前の通り甘いのは確かで味のバランスも良いと感じました。皮はぷるるんより厚いのかも ですが、歯切れが良くて全然気になりません。来年もこの品種、絶対作ろうと思いました。それからダニなど害虫にも強い印象だったし、鳥にもほとんど食われなかったのも好印象でした。

どちらの品種も雨ざらし栽培ですが身割れなく育てやすかったです。

これまで中玉トマトのフルーツルビーEXがお気に入りでした。風味がトマトらしくて私の好み。ただ、皮がしっかりしているので実割れがないのは助かるのですが、皮が口に残りやすいんですよね。そこが残念な点なのです。育て方などで回避できるのでしょうか。良い情報お持ちの方あれば教えてください。

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ポーチュラカとスベリヒユとマツバボタンを食べてみた話

2024年08月20日 | 家庭菜園

スベリヒユが食べられる、美味しいとまで言っていた人も・・・これは私も試してみなければ、と思った次第。まずはスベリヒユとその近縁園芸種を一つずつ紹介。

  • まずはスベリヒユ。晴れた日の朝に咲くものの、昼を待たずに閉じてしまいます。花色は黄色で悪くはないのですが、花の小ささがネックとなって園芸品種には適しません。

雑草として家庭菜園ですくすくと成長中。この夏の暑さで一層元気に伸びてくるので、これが野菜と位置付けられればいいんじゃないの〜??

  • 次にマツバボタン。道路沿いの花壇では毎年マツバボタンがこぼれタネで生えてきます。群生して咲くのできれいです。

前にこの土地を利用していた方が育てていたのでしょう、全く植えた記憶がないのに黄色と赤の2色が毎年咲いてきます。最近、黄色の勢力が強くなってきた感じです。

  • 最後にポーチュラカ、別名ハナスベリヒユ。今年買ったのはカラーミックスのポット苗を一つ。

 

ポーチュラカには、黄色〜赤の他に紫色や絞り咲きなどもあってバリエーション豊か。買ったのは一重咲きですが、八重咲品種もあります。ポーチュラカは容易に挿し芽で増やせて成長も早いのでその年の花壇を彩るのにも役立ちます。なのでかなりの面積を埋めたい時でも少数買って挿し芽をすればOK。ポーチュラカの雌しべは他の二種に比べて大きく目立っています。

  • この三種を比較したのが次の写真です。

左がマツバボタン、中がポーチュラカ、右がスベリヒユです。花はマツバボタンとポーチュラカが似ていて、葉はポーチュラカとスベリヒユが似ている関係。スベリヒユは小型の株のものを載せましたが、三種の中で最も大きく育ちます。大きく育ったものはそれなりに葉や茎も大型になります。


肝心の食レポですが、映像情報なしの文章だけ。ごめんなさい。

三種を別々に2分間茹でてその後数回水を換えて十分にさらしました。野草にはシュウ酸を含んでいることもあるので水にさらしてアク抜きするのがポイント。茹でている時に気になったのが、マツバボタンだけアクが異常に多かったこと。他の2種類は茹で汁がほとんど濁りませんでした。

結論を先に言えば、マツバボタンは口にしてはいけないと思います。すぐ吐き出して全部捨てました。苦味がひどくて どうにも食べてはいけない感じです。センブリの例があるように苦いからと言って健康被害が出るかはわからないんですがね。今年長野県では、道に生えていたきのこを食べて命を落とした若者がいたのですよ。その件でもわかるように可食植物と似ているからと言って安易に口にしてはいけないですよね。苦味なくても何か毒素含んでいるかもしれないし。

教訓:野草が食べられるかは岡本信人さんに聞こう!・・きのこも野草も知っている人に教えてもらいましょうということ。

一方、スベリヒユとポーチュラカについては食べても良さそうですよ。ポーチュラカは花の色が茎葉にも発現しているみたいで赤い汁が染み出してきました。それでも両者は少しのぬめりとわずかな野草の香りくらいで刺激味は全くなし。食べやすかったです。二種に味の区別はつきませんでしたので、それらと めかぶ を混ぜて鰹節と醤油で味付けしていただきました。完食です。

それから注意点をもう一つ。購入した園芸植物は農薬が使用されているかもしれません。苗を購入後すぐに食べるのは避けましょう。自分で挿し芽したものであれば大丈夫です。


スベリヒユ食べられるのなら野菜に昇格してあげたらいいのではと思う。でも長い間 雑草としての認識だから野菜としてのありがたみが全く無いのよ。雑草っぽく生えているのがいけないんだよね、早速エンサイの畝の横にスベリヒユ用の栽培スペース作ってまとめて移植しました。するとなんとなく野菜を育てているって感じになりました。今後気が向いたら収穫したいと思います。


最後に採り上げた三種の比較表を示してまとめたいと思います。(全て一重咲きの品種として観察した範囲内の情報)

 

マツバボタン

ポーチュラカ

スベリヒユ

科・属

 スベリヒユ科スベリヒユ属

スベリヒユ科スベリヒユ属

スベリヒユ科スベリヒユ属

花の直径

3cm前後 *

3cm前後 *

6mm~8mm

花弁の数

5枚

5枚

5枚

花の色

白、黄色〜赤、絞り咲

白、黄色〜赤、紫、絞り咲

黄色

がくの数

2枚

2枚

2枚

雄しべ

多数

多数

10本前後

雌しべ

柱頭が5~9裂

柱頭が4〜6裂、主に5裂

柱頭が3〜6裂

果実

蓋果(がいか)

種子はできにくい(蓋果)

蓋果

葉の形

線形

ヘラ状で基部がくさび形

ヘラ状で基部がくさび形

可食性

不可(苦い)

可(色素を含む)

 

*大輪の品種もある

 

 

 

 

 

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すご〜い背の高いひまわり

2024年08月19日 | ガーデニング

昨冬、野生のシジュウカラのために小動物用のひまわりのタネを餌台に置いたのです。シジュウカラは上手に殻を割って中身だけ食べるのですが・・・餌台に集団で来るスズメは上手に食べられずにあたり一面にまき散らすという暴挙に出たものだから春になってそこらじゅうからひまわりが芽生えたという次第。まぁせっかくなので適当な所に移植して育てることにしたのですよ。

そして育ったのが・・じゃじゃ〜ん ↓↓

うぅぅ・・うるうる・・こんなに立派になって・・育てた甲斐があったというものです。

ひまわりの両サイドにある高さ2.5mのコニファーに比べてもかなり高いなぁ。なのでメジャーでひまわりの身長測定したのですよ。そしたら てっぺんまで3m75cmもありました。高っっっっか!!

これってもしかして日本一?と思ったら日本記録が7m30cmで世界記録は9m17cmだって。これの2倍以上も高いなんて信じられない。っと思って記録保持者が取材された様子を見てみたら・・ひまわりの周りに足場を組んで保護していたわ。ひまわりはやっぱり自立してないと。。。(と負け惜しみ)


地面近くの茎の直径は514mmもありました。たっくましぃー。木の幹といった感じだからノコギリでないと切れないぞ。

ひまわりの茎の断面はというと・・・

中央の白い部分が髄、茶色い部分が維管束、緑の部分が皮層、一番外側の濃い緑が表皮です。維管束は分厚い。ここを通って高いところまで水が運ばれているのです。


実をつける段階になって花が下を向く理由について。たくさん実ったタネが重いから仕方なく下を向いている・・と思われた方、それは正しくないと思いますよ。だって、たくましい茎の持ち主・ひまわりのことですよ。その気になればタネの重さくらいで下を向いて暗い人生を歩まなくったっていいはずです。ひまわりは意図的に下を向いているのですよ。「首」の曲がり方がU字カーブになって歪みが出ていないのを見てもわかります。上から降りかかる災難からタネを守っているというのが妥当な理由でしょう。雨や鳥などでしょうかね。でもね、近くに住んでいる野生の小鳥・カワラヒワはひまわりのタネが大好物で、どっちを向いていようがお構いなしでバクバク喰ってますけど。


そして・・今年の冬も野鳥に餌やりしようと思うのでタネ取りしまーす。まずは頭花を切り取って・・乾燥ついでにしばらく飾っておくつもり。

身長相応に花も巨大!!比較のため長さ約33cmの移植ごてを一緒に写しておきました。メジャーでタネのついている所の直径を測ると28cm(移植ごて右のひまわり)と27cm(移植ごて左)でした。右手前にある小さなのでも直径11cmくらいあります。

一つを拡大してみると・・・

この写真のは、まだ筒状花の残骸がタネの頭にくっついている状態。ところどころそれが外れて真っ黒なタネが見えています。そして2時方向のタネがなくなっているのは、カワラヒワに食われた跡です。


タネの並びに現れる螺旋状のラインについては、その本数がフィボナッチ数列になっているということです。フィボナッチ数列とは、Fn+2=Fn+1+Fn (F1=1 F2=1)

で表される数列。具体的には1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、・・・・

この写真のひまわりは歪みがあって数えにくかったのですが、本質的に時計回りの曲線が89本、反時計回りの曲線が55本と数えられました。これよりも小さい直径11cmの頭花では、55本と34本でした。花の大きさが違ってもフィボナッチ数列に収まるということ。さらに周りの花びら・舌状花の数もフィボナッチ数列に含まれるそうです。写真の「花」ではもう数えようがありませんけれども。。。

なぜ植物にフィボナッチなのでしょうか。その原因は成長点で花の原基が作られる分化初期にあるのだとか。原基が作られる位置は、それ以前に確定している原基から最も離れた部分に作られるという性質によるもの。成長点の成長スピードが十分に早いと2個以上前に作られた原基の影響は受けないので成長点を挟んで180度、互い違いに作られていきます。一方、成長スピードが原基が作られるスピードに対して十分に遅いと、2個以上前に作られた原基の影響も受け始めて最終的に黄金角を持って螺旋になっていくという話らしいです。フィボナッチ数列の一般項に黄金数が含まれるので植物とフィボナッチ数列が繋がるらしいです。数学が得意な方なら理解できるんでしょうか。

フランスの数理物理学者のDouadyとCouderが実験でも証明したといいます(フィボナッチ数の小宇宙・中村滋(日本評論社))。磁場を持たせたシリコンオイルの中に磁化させた流体を一定間隔で滴下させると植物と同じような螺旋が生じたという。まぁ実際問題、この黄金角の特徴があるから葉序であれば上部の葉と重ならないように葉を展開させて光合成の点でもメリットがあるのですよね。

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