10月21日(土)男声合唱団CHOR WAFNA 第37回定期演奏会
江戸川区総合文化センター小ホール
【曲目】
1.多田武彦/男声合唱組曲「柳川風俗詩・第二」
2.デュブラ/ラトヴィア合唱曲「男声合唱曲集」より
褒め称えよ/この日キリストは生まれ給えり/御言葉は人となられた/今こそここを去らせくださる/汝を崇める
3. 男声合唱のための「合唱でスポ根!」
アタックNo.1のテーマ/あしたのジョー/行けタイガーマスク/ゆけゆけ飛雄馬
4.南弘明/フランスの詩による男声合唱曲集「月下の一群 第3集」
【アンコール】
1. 南弘明/輪踊り
2. シューベルト/聖なるかな
3. 古関裕而/栄冠は君に輝く
指揮:川合良一、車真佐夫(3,アンコール3)/Pf:武部純子
4年ぶりにコール・ヴァフナを聴いた。定期演奏会を2年間休止して昨年再開したヴァフナだが、新規団員も加わり変わることのない柔らかで繊細な歌声で、4ステージに渡って多彩な世界を楽しませてくれた。
定番のタダタケステージは、叙情豊かな白秋の世界。ヴァフナは気負うことのない自然体で詩情と郷愁を醸し出し、聴き手を優しく包み込んだ。白秋の言葉にも温かさが宿る。俊吾さんのソロ、「氷」の消えゆくリフレインが寂寥感を募らせた。
続いてデュブラの宗教曲集。ラトヴィア出身の現代の作曲家だが、古典的なハーモニーが続いて音楽としての新鮮味は感じないと思っていたら、最後の「アドラムス・テ」で「アレルヤ」が複雑なテクスチャーを織りなす中に流れるコラール風の響きの妙に惹きつけられ、続く民族的な舞曲のリズムと節回しの躍動に心が踊った。ヴァフナはこうしたアクティブでノリのいい音楽でも聴き手の心を掴んでくる。
そんなアクティブな持ち味は次のスポ根ステージで炸裂。掛け声とともに色とりどりのユニフォームを身に着けたメンバーが小走りで登場し、懐かしいスポ根のアニメソングを披露した。これぞヴァフナならではステージで、掛け声やソロ、演技も入ったノリノリの勇ましいパフォーマンスに、当時夢中で観ていたアニメの様々なシーンが目に浮かんだと共に、歌詞からは隔世の感も。「アタックNo.1」に出てくる名ゼリフ、1番ではヴァフナのメンバーが見事にそれらしく「女の子だもん」と決めたのは予想通りだったが、2番では譜めくり女子がおもむろにステージ中央に躍り出て寝そべってセリフを唱えたのは予想外で更にインパクト大だった。
最後の「月下の一群」では、ヴァフナは再び抒情派詩人となって、香り高いハーモニーを丁寧に紡いでいった。堀口大學の訳詩によるフランスの詩をどう表現するかで議論を重ねたという話が挨拶であったが、各声部が入り組むと言葉を聴き取るのが難しく、プログラムに詩が載っているとよかった。この作品はピアノの活躍の場が大きく、武部さんのピアノが随所で雄弁に歌い、生き生きと踊り、瑞々しく煌めいてステキだった。
これだけのステージをこなした後で、定番のハイリヒ以外に2曲もアンコールを用意したヴァフナの仕事にはいつもながら舌を巻く。「輪踊り」ではオペラの一場面のような振付も入って場を盛り上げ、朝ドラの「エール」を思い出す「栄冠は君に輝く」では、気高くのびやかなハーモニーが清々しく会場に響き渡った。
コール・ヴァフナ 第35回定期演奏会 (2019.10.5 武蔵野市民文化会館小ホール)
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【アンコール】
1. 南弘明/輪踊り
2. シューベルト/聖なるかな
3. 古関裕而/栄冠は君に輝く
指揮:川合良一、車真佐夫(3,アンコール3)/Pf:武部純子
4年ぶりにコール・ヴァフナを聴いた。定期演奏会を2年間休止して昨年再開したヴァフナだが、新規団員も加わり変わることのない柔らかで繊細な歌声で、4ステージに渡って多彩な世界を楽しませてくれた。
定番のタダタケステージは、叙情豊かな白秋の世界。ヴァフナは気負うことのない自然体で詩情と郷愁を醸し出し、聴き手を優しく包み込んだ。白秋の言葉にも温かさが宿る。俊吾さんのソロ、「氷」の消えゆくリフレインが寂寥感を募らせた。
続いてデュブラの宗教曲集。ラトヴィア出身の現代の作曲家だが、古典的なハーモニーが続いて音楽としての新鮮味は感じないと思っていたら、最後の「アドラムス・テ」で「アレルヤ」が複雑なテクスチャーを織りなす中に流れるコラール風の響きの妙に惹きつけられ、続く民族的な舞曲のリズムと節回しの躍動に心が踊った。ヴァフナはこうしたアクティブでノリのいい音楽でも聴き手の心を掴んでくる。
そんなアクティブな持ち味は次のスポ根ステージで炸裂。掛け声とともに色とりどりのユニフォームを身に着けたメンバーが小走りで登場し、懐かしいスポ根のアニメソングを披露した。これぞヴァフナならではステージで、掛け声やソロ、演技も入ったノリノリの勇ましいパフォーマンスに、当時夢中で観ていたアニメの様々なシーンが目に浮かんだと共に、歌詞からは隔世の感も。「アタックNo.1」に出てくる名ゼリフ、1番ではヴァフナのメンバーが見事にそれらしく「女の子だもん」と決めたのは予想通りだったが、2番では譜めくり女子がおもむろにステージ中央に躍り出て寝そべってセリフを唱えたのは予想外で更にインパクト大だった。
最後の「月下の一群」では、ヴァフナは再び抒情派詩人となって、香り高いハーモニーを丁寧に紡いでいった。堀口大學の訳詩によるフランスの詩をどう表現するかで議論を重ねたという話が挨拶であったが、各声部が入り組むと言葉を聴き取るのが難しく、プログラムに詩が載っているとよかった。この作品はピアノの活躍の場が大きく、武部さんのピアノが随所で雄弁に歌い、生き生きと踊り、瑞々しく煌めいてステキだった。
これだけのステージをこなした後で、定番のハイリヒ以外に2曲もアンコールを用意したヴァフナの仕事にはいつもながら舌を巻く。「輪踊り」ではオペラの一場面のような振付も入って場を盛り上げ、朝ドラの「エール」を思い出す「栄冠は君に輝く」では、気高くのびやかなハーモニーが清々しく会場に響き渡った。
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