6月19日(土)葵トリオ
~Pf:秋元孝介/Vn:小川響子/Vc:伊東裕~
~サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン 2021~
サントリーホール(小)ブルーローズ
【曲目】
1.ベートーヴェン/ピアノ三重奏曲第1番 変ホ長調 Op.1-1
2.サン゠サーンス/ピアノ三重奏曲第1番 ヘ長調 Op.18
3.ドヴォルザーク/ピアノ三重奏曲第3番 ヘ短調 Op.65
【アンコール】
ピアノ三重奏曲第2番 ト長調 Op. 1-2
今夜のサントリーホール・チェンバーミュージック・ガーデンは、ピアノトリオとしては珍しく常設で活動している葵トリオ。このトリオのことは知らなかったが、「葵トリオ」という洒落た名前と演奏曲目、それにチェンバーミュージック・ガーデンに出演するということで興味を引かれて出かけたところ、素晴らしい出会いとなった。
演奏会全体から受けた一番の印象は、抜群のフィット感。誰かがアンサンブルを引っ張るというのではなく、誰もがしっかりそれぞれの存在感を発揮しつつ、対等な立場でアンサンブルを創り上げていること。
ピアノ三重奏は、普段はソロ活動中心の名手が3人集まって、それぞれの個性を前面に出してバトルを繰り広げる演奏が多く、これもスリリングでいいが、葵トリオは互いのパートの役割を全て消化して、自分が今ここでどんなパフォーマンスを行うのが最適かを、自信を持って提示していることが、このピッタリのフィット感を作り出すのだろう。それぞれがいつでも3つのパートの一つとして生き生きと大胆に演奏することで、安定した、しかも守りではなく攻めの演奏が実現する。葵トリオは3人の作曲家の名作を、それぞれに合った食材を厳選して吟味し、協働してそれぞれの音楽にピッタリのレシピで最高の料理に仕上げ、出来立てホヤホヤを出してくれる。絶品のフルコースを味わった気分になった。
ベートーヴェンは、古典美の佇まいを大切に、弾ける音楽の喜びや遊び心を伸び伸びと楽しそうに表現、音楽からほほ笑みがこぼれるような演奏。サン=サーンスでは優美な色彩感覚を深くしなやかに聴かせた。第2楽章のしっとりした味わいも忘れがたい。最後のドヴォルザークでは攻めの姿勢を更に強めて、血気盛んな熱い演奏を展開。第3楽章では詩情や郷愁もたっぷり聴かせ、「ドゥムキー」以外には馴染みの薄かったドヴォルザークのピアノトリオの魅力をたっぷり堪能させてくれた。
アンコールでは再びベートーヴェン。ウキウキワクワクの演奏で、最初にやった第1番の続編を楽しんだ気分。葵トリオでベートーヴェンのピアノトリオを全曲聴きたくなった、と云うか、ベートーヴェンに限らず古今東西のピアノトリオの名作を、この3人の演奏でいろいろ聴いてみたくなった。
終演は9時半とたっぷり楽しんだ。長さを感じさせない充実した時間。ぎっしり埋まった客席からは熱い拍手が鳴りやまなかった。
武満&メシアン(チェンバーミュージック・ガーデン2021) 2021.6.11 ブルーローズ
ミロ・クァルテット(チェンバーミュージック・ガーデン2013)2013.6.11 ブルーローズ
Vn:小川響子/Vc:上村文乃/Pf:秋元孝介 2017.1.29 尾上邸音楽室
#文化芸術は生きるために必要だ
コンサートを中止にしないで!
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~Pf:秋元孝介/Vn:小川響子/Vc:伊東裕~
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3.ドヴォルザーク/ピアノ三重奏曲第3番 ヘ短調 Op.65
【アンコール】
ピアノ三重奏曲第2番 ト長調 Op. 1-2
今夜のサントリーホール・チェンバーミュージック・ガーデンは、ピアノトリオとしては珍しく常設で活動している葵トリオ。このトリオのことは知らなかったが、「葵トリオ」という洒落た名前と演奏曲目、それにチェンバーミュージック・ガーデンに出演するということで興味を引かれて出かけたところ、素晴らしい出会いとなった。
演奏会全体から受けた一番の印象は、抜群のフィット感。誰かがアンサンブルを引っ張るというのではなく、誰もがしっかりそれぞれの存在感を発揮しつつ、対等な立場でアンサンブルを創り上げていること。
ピアノ三重奏は、普段はソロ活動中心の名手が3人集まって、それぞれの個性を前面に出してバトルを繰り広げる演奏が多く、これもスリリングでいいが、葵トリオは互いのパートの役割を全て消化して、自分が今ここでどんなパフォーマンスを行うのが最適かを、自信を持って提示していることが、このピッタリのフィット感を作り出すのだろう。それぞれがいつでも3つのパートの一つとして生き生きと大胆に演奏することで、安定した、しかも守りではなく攻めの演奏が実現する。葵トリオは3人の作曲家の名作を、それぞれに合った食材を厳選して吟味し、協働してそれぞれの音楽にピッタリのレシピで最高の料理に仕上げ、出来立てホヤホヤを出してくれる。絶品のフルコースを味わった気分になった。
ベートーヴェンは、古典美の佇まいを大切に、弾ける音楽の喜びや遊び心を伸び伸びと楽しそうに表現、音楽からほほ笑みがこぼれるような演奏。サン=サーンスでは優美な色彩感覚を深くしなやかに聴かせた。第2楽章のしっとりした味わいも忘れがたい。最後のドヴォルザークでは攻めの姿勢を更に強めて、血気盛んな熱い演奏を展開。第3楽章では詩情や郷愁もたっぷり聴かせ、「ドゥムキー」以外には馴染みの薄かったドヴォルザークのピアノトリオの魅力をたっぷり堪能させてくれた。
アンコールでは再びベートーヴェン。ウキウキワクワクの演奏で、最初にやった第1番の続編を楽しんだ気分。葵トリオでベートーヴェンのピアノトリオを全曲聴きたくなった、と云うか、ベートーヴェンに限らず古今東西のピアノトリオの名作を、この3人の演奏でいろいろ聴いてみたくなった。
終演は9時半とたっぷり楽しんだ。長さを感じさせない充実した時間。ぎっしり埋まった客席からは熱い拍手が鳴りやまなかった。
武満&メシアン(チェンバーミュージック・ガーデン2021) 2021.6.11 ブルーローズ
ミロ・クァルテット(チェンバーミュージック・ガーデン2013)2013.6.11 ブルーローズ
Vn:小川響子/Vc:上村文乃/Pf:秋元孝介 2017.1.29 尾上邸音楽室
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