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春を先取り 南房総 伊予ヶ岳登山

2013年03月10日 | 山&ハイキング
2月11日(月)

2月になると行きたくなる南房総。この冬は東京もなかなか寒さがこたえただけに、春を先取りできる南房総に去年に続いて家族で出かけた。今回のメインは伊予ヶ岳。去年登った富山、4年前に登った御殿山と合わせて、これで「南房総とみやま三山」と呼ばれている南房の3つの名山を制覇(大げさ!)することになる。天気予報では「北風が強く吹く」と言っていて、春の先取りどころか山の頂上は寒さが厳しいだろうと覚悟していたが、実際は風も穏やかでぽかぽか陽気の登山を楽しめた。

登山口は、途中までは去年登った富山へ行くのと同じ県道89号を辿り、富山の登山口より少し先の平群天(へぐりてん)神社にある。今回も、首都高の護国寺ランプからアクアライン経由で富津館山道を使って鋸南富山で降り、1時間半程度で着くことができた。

伊予ヶ岳登山
富山の登山口を過ぎた辺りから、前方に尖った岩の山頂をもつ特徴のある山が見えてきた。すぐにこれが伊予ヶ岳に違いないとわかる。「房総のマッターホルン」とも呼ばれることもあるそうだ。安易な命名と言うなかれ!「房総のマッターホルン」と聞いて見てみれば、屹立する尖峰が実際よりも険しく厳しく立ちはだかっているようにも見えてくる。でも2月のこの季節に、周囲は鮮やかな緑に囲まれているのがいかにも南国房総らしい。



間もなく登山口の平群天神社に到着。鳥居をくぐると奥にかなり広い登山者用無料駐車場がある。これは便利。手前にある富山民俗資料館の古い木造の建物もなかなか風情がある。



神社の鳥居を入ったところには、樹齢1000年を超すという夫婦の立派なクスノキが2本、枝を広げ、葉を繁らせていた。ここは菅原道真を祭った由緒ある神社とのこと。

尖峰を持つ伊予ヶ岳が社の背景に鎮座するように聳え、神々しいご神山という雰囲気が漂う。境内でほころび始めた梅の花がいい香り。ここから登山開始!

歩き始めて間もなくすると、道端や近くの民家の庭先などにスイセンが咲いていた。とてもいい香り。



登山道は丸太の段になっているところが多くてなだらかでとても歩きやすい。杉が赤茶色の花粉をたっぷりつけた枝を重そうにぶら下げているのが気になり思わずマスクをかけたが、花粉の飛散はまだ本格化していないようで、幸い鼻は反応しなかった。杉の植林帯を過ぎると、近くの御殿山や富山と同様に、青々とした照葉樹に囲まれた登山道となる。


この黒い実はなんだろうか? 緑の葉とのコントラストがいい。その背後の冬枯れの白い枝と青い空もお似合いだ。



歩きやすい斜面を30分ほど行くと、東屋のあるテラス状の「展望台」に出る。ここからは富山方面が一望できるが、休憩はせずにそのまま左へ折れる道へ進むと、そこには「ハイキングコースはここまで。この先は非常に危険。」と書いてある。ガイドやネットには「慎重に行けば問題ない」とあったし、もちろんそのまま進むと、すぐにロープの急斜面に出くわした。

実際、展望台から先は、頂上までこうしたロープや鎖のついた岩の斜面が次々と現れた。足場はしっかりしているし、慎重に行けばそう手こずるところはない。これまで、家族でこんな斜面よりタイヘンなところを登ったこともあるし…

ところが小6の息子が思いのほかペースダウン。かなり怖がっている。すぐにずり落ちるようなユルユルのズボンをはいてきたことも原因になってるかも。

それとも、今まで家族でこうした岩登りをやったときは、ぼくがかなり息子に手を貸していたのかも知れない。こんな手こずるのは予想外だったが、とりあえず何とか登ってきた。

岩の斜面を登ること30分あまりでたどり着いたのは伊予ヶ岳南峰(336.6m)。切り立った岩の山頂は狭いが、眺望は360度に広がっていた。左手前には去年登った富山がいい形でたたずみ、海の向こうには三浦半島も見えた。


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その反対側は御殿山方面。リズムのある起伏が眺めに心地よい変化を与えている。


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南峰から5、6分で三角点がある北峰へ行ける。北峰から見る南峰の岩峰の眺めはネットで何度も見た。北峰は北側の眺めが樹木で遮られていて、南峰の方がいいので、お昼は南峰で取ることにした。


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お昼は家でにぎってきたおにぎりを1人1個だけ。いつものようにこのあと地魚寿司を食べに行くのであまりお腹をいっぱいにしないように!とりあえず空腹を落ち着かせてからしばらく山頂で過ごした。風も穏やかでお日様の光が降り注いでポカポカ暖かい。



暖かくていい気持ちなので、pocknはお茶を飲みながら富山方面の眺めをスケッチした。


登りの途中で僕たちを抜かしていったワンワン。息子は犬が超苦手で自分から犬に近づくなんてまずないのだが、このワンワンはとても大人しくてりこうそうなことがわかったのか、なんと息子は近づいてナデナデしていた。息子よ、これをきっかけに犬なんて怖がらない勇敢な少年になってくれ。

息子がどアップで撮影した柴わんわん。

山頂で1時間半ほどのんびり過ごして下山。下りでも息子は岩場でてこずっていた。後ろ向きになって下りたほうがいい、といくら言ってもうまくできず、オケツを使ってずり下りるスタイルになってしまう。おかげでズボンは汚れまくり。。とりあえず無事に下り着いた。ヤレヤレ。さて、次の山はまた岩登りと行こうか!

《行程》
平群天神社駐車場10:15 →展望台10:50 →伊予ヶ岳11:20着(昼休憩 1:40)13:00発 →駐車場13:55


地魚寿司、千倉の花摘み、潮風王国
山登りのあとはお決まりの、白浜の近くにある巴寿司。電話をしたら、なんと地魚寿司があと2人前しかなくて夜の仕入れのために閉店するところという。地魚寿司でなくてよければ、ナメロウなど出せるものはある、というので取りあえず2人分の地魚寿司は確保しておいてもらって駆けつけた。

息子はマグロがあれば満足、娘も地魚寿司にはこだわらない、と言って、ナメロウの定食を選んだので、奥さんと僕は地魚寿司にありつけた。今日の目玉は左上のアカサバ。これは超美味。ほかに、アオリイカ、アジ、ブダイ、それとベースはアジだが、これをナメロウにしたやつがまた美味かった!娘が注文したナメロウ定食も「おいしい!」と満足そうだった。


温泉「海辺の湯」~またまた地魚回転寿司!
このあとのお決まりのコースは千倉での花摘みだが、その前に5時で閉まってしまう「潮風王国」で先に買い物を済ませてしまおうと思って、いつもの花摘みの小屋に立ち寄り、おばさんに「買い物したらすぐ来ます」と言ったら、東京に行く娘さんを駅まで送るため今日はそろそろ閉めなければならないという。じゃあやっぱり花摘みが先だ。勝手知ったるおじさんとおばさんのお花畑。きれいにたくさん咲いている花を摘む。ストック、キンセンカ、ヤグルマソウ… どれもとにかく活きがよくて丈夫そう。



この先の「潮風王国」での買い物を5時までに済ませなければならないので、少々早めにやめにした。それでも抱えきれないほどの花が1000円しないという安さ。今日はおじさんの姿が見えないと思ったら、風邪ひいてしまったとのこと。お大事にしてください… 帰り際に「ハバノリ持って行かない?」と訊かれ、おじさんとおばさんが自分で採ったハバノリをおみやげにたくさん持たせてくれた。これ、前に一度頂いたことがあるが、あぶって食べると香ばしくてすごくうまいのだ。ありがとう!おばさんに見送られ、「潮風王国」に向かった。


「潮風王国」で買い物を済ませて海辺に下りた。夕日が沈む海がとてもきれい。



風が出てきて寒かったけれど、貝殻を拾ったり石を拾って水切りをしたり、波を間近で見たりしてしばらく浜辺ですごした。

このあとは、いつもだと保田の「ばんや」で風呂に浸かってそこで晩飯なのだが、今回は金谷にある天然温泉に入って、フェリー港にある地魚回転寿司に行くことにした。

金谷の「海辺の湯」は、ネットで見て予想していたのよりも古い施設だったが、露天風呂からは夜の海が見下ろせ、潮騒を聞きながら温泉に浸かっていい気分だった。地魚回転寿司「船主 総本店」は、そこから車で数分のところにある。土日・祝日は夜9時までと、この辺りの店にしては遅くまで開いているのが嬉しい。8時過ぎに入ったら、寿司はもう回っていなかったが、お好みでなんでも握ってくれた。どれもネタが大きくて安くてうまくて満足!房総を満喫して帰路についた。

南房総 富山ハイキングコース~地魚寿司~千倉の花摘み(2012.2)~
御殿山登山 ~あったか南房総旅日記(2009.2)~

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