藝祭2019 2日目 9月7日(土)
藝祭2日目は朝一で整理券のコンサートは聴けたが、あとは3人で挑戦したのに全部落選。キャンセル待ちにも引っかからなかった。藝祭は確実に人が激増している。なのに演奏を聴けるキャパは変わらないのだから当選の確率は低くなる。抽選受付に長蛇の列が出来ていた段階で当たる気がしなかった。それでもステージでジャズやゲリラコンサートが聴けたし、展示も沢山見たし、犬浦食堂の角煮丼も食えたので良しとしよう…
げんさまの会
~第1ホール~
1. モーツァルト/オーボエ四重奏曲ヘ長調K.370
2. クルーグハルト/葦の歌 Op.28
【アンコール】
♪(バロック系)/オーボエ協奏曲~緩徐楽章
抽選の状況は厳しくなる一方だが、朝一の演奏だけは早く来て並べば整理券をもらうことができる。この貴重な機会をこのコンサートに使って正解だった。オーボエの酒井弦太郎さんを中心とした室内楽は、モーツァルトと名前を聴くのも初めてのクルーグハルト。モーツァルトは自然な息遣いで明るく楽しげなアンサンブルが生き生きと繰り広げられた。酒井さんをはじめメンバーがモーツァルトの音楽を大切にしているのが伝わってくる。音が自然に立ち上ぼり、歌い、いとおしむように収まる。第2楽章でのオーボエの安定した美しい弱音や、繊細な高音なども魅力的だった。
クルーグハルトも素晴らしかった。ヴィオラ、オーボエ、ピアノという珍しい編成の曲が始まると、たゆたう水の流れとか風に揺れる花々の情景が浮かんできた。穏やかに始まった音楽はときに激しさを見せつつ、美しい自然の姿を描写しているよう。酒井さんは丁寧に愛情を込めて音の綾を紡ぎ、小山日向美さんのヴィオラは焦点を定めて息の長い歌を聴かせ、渡辺彩乃さんは他のパートに敏感に呼応しつつ、詩情を湛えた繊細なピアノでアンサンブルを包んで行った。3人が互いの音を聴き合い感じ合いながら会話をしている様子が伝わり、至福の時間を味わった。世の中にはまだまだ素敵な知らない音楽が埋もれているんだなぁと思った。演奏した方がこれを読んでくださったらアンコールの曲名を教えてください。
アンセン・リョンリョン Jazz Quartet
~野外特設ステージ~
【曲目】♪枯葉、デイヴ・ブルーベック、ブルーロンドアラターク、バラード、チックコリアのサンバソング
美校側の野外ステージでジャズカルテットの公演を聴いた。野外ステージの公演を通りすがりの垣間見ではなく通しでじっくり聴くのは初めて。スタンディングではあるが一番前で堪能できた。藝大生がジャズの演奏にも長けていることはMANTO VIVOなどで実証済みだが、とにかく上手いしカッコいいしワクワクするジャズを聴けた。バラード調の曲では大人の香りがムンムンと漂ってきた。
楠瀬亮さんフィーチャーのサックスは激しい曲から穏やかな曲まで幅広い表現力で自由自在に語って歌い、叫ぶ。小泉勇人さんのキーボードは繊細なタッチが美しく、その場の空気に合った揺れが心をくすぐる。米光涼さんのベースはノリノリで楽しそう。大きな楽器を自由自在に操り、カルテットが生き生きと鼓動した。安藤巴さんのドラムスは多彩で華麗でカッコ良すぎ。次はどんな音でどんなリズムが出るか、いつもワクワクして聴き入った。
みんなが音楽を楽しみ、合わせることが好きでたまらないって表情。こうした素晴らしい音楽仲間に恵まれて思う存分ジャズができるのはステキだ。
Oriental-Occident
~キャッスル~
【曲目】♪もののけ姫、シルクロード、オレンジライト(演奏者作)、バンドネオンの曲ほか
昼過ぎに美校の展示を回っていてたまたま出会ったオーボエと笙のデュオ。そこでゲリラライブのことを知り、時間にキャッスルへ。浴衣姿の2人が様々なジャンルの曲を聴かせてくれた。笙は雅楽と武満のセレモニアルぐらいでしか聴いたことがなく、セレモニアルでたくさんある管を一本ずつ吹いて旋律線を描く奏法は聴いたが、今日は笙の更なる技を聴いた。それは和音でコード進行を聴かせたり、メロディーと伴奏系を同時に吹いたり。笙でこんな器用なことができるのは驚き。滑らかに演奏していたが本当は難しいのではないだろうか。笙は東田はる奈さん。アップテンポな曲でビートを効かせた軽やかな足取りの響きも新鮮だった。
志村樺奈さんはドゥドゥクというアルメニアの民族楽器も演奏。オーボエもいいけどこちらの素朴な温かい音色も魅力的。しみじみとした歌が藝祭を歩き回った疲れを癒してくれた。2つの楽器のデュオなんて他にないぐらい珍しいが、笙もリード楽器の一種であるためか、2つの楽器は自然に合わさり心地よかった。このユニットでの活動を応援したい。
藝祭2019タイトルページへ
♪ブログ管理人の作曲♪
金子みすゞ作詞「積もった雪」
MS:小泉詠子/Pf:田中梢
金子みすゞ作詞「私と小鳥と鈴と」
S:薗田真木子/Pf:梅田朋子
「子守歌」~チェロとピアノのための~
Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
合唱曲「野ばら」
中村雅夫指揮 ベーレンコール
金子みすゞ作詞「さびしいとき」
金子みすゞ作詞「鯨法会」
以上2曲 MS:小泉詠子/Pf:田中梢
「森の詩」~ヴォカリーズ、チェロ、ピアノのためのトリオ~
MS:小泉詠子/Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
拡散希望記事!やめよう!エスカレーターの片側空け
藝祭2日目は朝一で整理券のコンサートは聴けたが、あとは3人で挑戦したのに全部落選。キャンセル待ちにも引っかからなかった。藝祭は確実に人が激増している。なのに演奏を聴けるキャパは変わらないのだから当選の確率は低くなる。抽選受付に長蛇の列が出来ていた段階で当たる気がしなかった。それでもステージでジャズやゲリラコンサートが聴けたし、展示も沢山見たし、犬浦食堂の角煮丼も食えたので良しとしよう…
げんさまの会
~第1ホール~
1. モーツァルト/オーボエ四重奏曲ヘ長調K.370
2. クルーグハルト/葦の歌 Op.28
【アンコール】
♪(バロック系)/オーボエ協奏曲~緩徐楽章
抽選の状況は厳しくなる一方だが、朝一の演奏だけは早く来て並べば整理券をもらうことができる。この貴重な機会をこのコンサートに使って正解だった。オーボエの酒井弦太郎さんを中心とした室内楽は、モーツァルトと名前を聴くのも初めてのクルーグハルト。モーツァルトは自然な息遣いで明るく楽しげなアンサンブルが生き生きと繰り広げられた。酒井さんをはじめメンバーがモーツァルトの音楽を大切にしているのが伝わってくる。音が自然に立ち上ぼり、歌い、いとおしむように収まる。第2楽章でのオーボエの安定した美しい弱音や、繊細な高音なども魅力的だった。
クルーグハルトも素晴らしかった。ヴィオラ、オーボエ、ピアノという珍しい編成の曲が始まると、たゆたう水の流れとか風に揺れる花々の情景が浮かんできた。穏やかに始まった音楽はときに激しさを見せつつ、美しい自然の姿を描写しているよう。酒井さんは丁寧に愛情を込めて音の綾を紡ぎ、小山日向美さんのヴィオラは焦点を定めて息の長い歌を聴かせ、渡辺彩乃さんは他のパートに敏感に呼応しつつ、詩情を湛えた繊細なピアノでアンサンブルを包んで行った。3人が互いの音を聴き合い感じ合いながら会話をしている様子が伝わり、至福の時間を味わった。世の中にはまだまだ素敵な知らない音楽が埋もれているんだなぁと思った。演奏した方がこれを読んでくださったらアンコールの曲名を教えてください。
アンセン・リョンリョン Jazz Quartet
~野外特設ステージ~
【曲目】♪枯葉、デイヴ・ブルーベック、ブルーロンドアラターク、バラード、チックコリアのサンバソング
美校側の野外ステージでジャズカルテットの公演を聴いた。野外ステージの公演を通りすがりの垣間見ではなく通しでじっくり聴くのは初めて。スタンディングではあるが一番前で堪能できた。藝大生がジャズの演奏にも長けていることはMANTO VIVOなどで実証済みだが、とにかく上手いしカッコいいしワクワクするジャズを聴けた。バラード調の曲では大人の香りがムンムンと漂ってきた。
楠瀬亮さんフィーチャーのサックスは激しい曲から穏やかな曲まで幅広い表現力で自由自在に語って歌い、叫ぶ。小泉勇人さんのキーボードは繊細なタッチが美しく、その場の空気に合った揺れが心をくすぐる。米光涼さんのベースはノリノリで楽しそう。大きな楽器を自由自在に操り、カルテットが生き生きと鼓動した。安藤巴さんのドラムスは多彩で華麗でカッコ良すぎ。次はどんな音でどんなリズムが出るか、いつもワクワクして聴き入った。
みんなが音楽を楽しみ、合わせることが好きでたまらないって表情。こうした素晴らしい音楽仲間に恵まれて思う存分ジャズができるのはステキだ。
Oriental-Occident
~キャッスル~
【曲目】♪もののけ姫、シルクロード、オレンジライト(演奏者作)、バンドネオンの曲ほか
昼過ぎに美校の展示を回っていてたまたま出会ったオーボエと笙のデュオ。そこでゲリラライブのことを知り、時間にキャッスルへ。浴衣姿の2人が様々なジャンルの曲を聴かせてくれた。笙は雅楽と武満のセレモニアルぐらいでしか聴いたことがなく、セレモニアルでたくさんある管を一本ずつ吹いて旋律線を描く奏法は聴いたが、今日は笙の更なる技を聴いた。それは和音でコード進行を聴かせたり、メロディーと伴奏系を同時に吹いたり。笙でこんな器用なことができるのは驚き。滑らかに演奏していたが本当は難しいのではないだろうか。笙は東田はる奈さん。アップテンポな曲でビートを効かせた軽やかな足取りの響きも新鮮だった。
志村樺奈さんはドゥドゥクというアルメニアの民族楽器も演奏。オーボエもいいけどこちらの素朴な温かい音色も魅力的。しみじみとした歌が藝祭を歩き回った疲れを癒してくれた。2つの楽器のデュオなんて他にないぐらい珍しいが、笙もリード楽器の一種であるためか、2つの楽器は自然に合わさり心地よかった。このユニットでの活動を応援したい。
藝祭2019タイトルページへ
♪ブログ管理人の作曲♪
金子みすゞ作詞「積もった雪」
MS:小泉詠子/Pf:田中梢
金子みすゞ作詞「私と小鳥と鈴と」
S:薗田真木子/Pf:梅田朋子
「子守歌」~チェロとピアノのための~
Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
合唱曲「野ばら」
中村雅夫指揮 ベーレンコール
金子みすゞ作詞「さびしいとき」
金子みすゞ作詞「鯨法会」
以上2曲 MS:小泉詠子/Pf:田中梢
「森の詩」~ヴォカリーズ、チェロ、ピアノのためのトリオ~
MS:小泉詠子/Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
拡散希望記事!やめよう!エスカレーターの片側空け