ミューレン MÜRREN
スイスのアルプス地方、ベルナーオーバーランドにあるミューレンは、アイガーやメンヒ、ユングフラウといったスイスアルプスの名峰を間近に望む標高1638mの断崖の上にある桃源郷のような村。この村に魅せられて1997年、1999年に続いて7年ぶりにここを訪れた。
ミューレンへは前泊地、イタリアのストレーザから列車を乗り継ぎ、更にバスとロープウェイを乗り継いで行く。列車がイタリアとスイスの国境の駅、ブリーク(Brig)にさしかかる頃から、車窓から見える山々は高さを増し、やがて雪に白く輝く山々が見えてくる。こうなると山好きのpocknは車窓に釘付けだ。
Brigから更にしばらく行き、インターラーケン方面へ乗り換えるシュピーツ(Spiez)は、白い峰々をバックに碧い湖が広がる風光明媚なところ。
【ミューレンに登るケーブルカーはもうありません…】
シュピーツ~インターラーケン~ラウターブルンネンと電車を乗り継いできた。正面の崖の上からシュタウプパッハの滝が水しぶきを落としている懐かしいラウターブルンネンの風景。この崖の上がミューレンだ。
過去2回は、ここからアプト式ケーブルカーで崖の上まで行き、さらにのどかな登山鉄道に15分ほど揺られて行ったのだが、現在ケーブルカーからロープウェイへの架け替え工事が行われているため(06年12月完成予定)、ミューレンへはバスとロープウェイを乗り継ぐもう1つの経路でしか行けない。すごい急勾配をゆっくりと登る古めかしいケーブルカーは結構お気に入りだったのだが、もうこれが無いというのはちょっと寂しい。
【左上】インターラーケンから乗ったラウターブルンネン行き
【右上】シュピーツからインターラーケンへ向かう車内からはシュピーツ湖がまぶしい
【左下】アルメントフーベルではアルプスの山々をバックにシーソーや滑り台を楽しめる
【右下】カウベルを「カランコロン」と鳴らしながらのんびりと草を食む牛は、アルプスには欠かせない風景の一部。
【やっぱり懐かしいミューレン】
ラウターブルンネンからバスと2本のロープウェイを乗り継いで7年振りにやってきたミューレン! 目の前にはアルプスの白い峰々が迫る絶景。ケーブルカーはなくなってしまったが、送迎用の電気自動車や運搬・作業用の車以外の車は走らない静かな村の家並みは今回も変わらない。そしていつも泊まっているお気に入りの宿、アルピナ・ホテル(Alpina Hotel)ではおかみさんがいっぱいの笑顔で出迎えてくれて、4人みんなと握手!下の子はここに来るのは初めてだ。これから3泊のミューレンでの休日、楽しむぞ!
【ミューレンではハイキング三昧!】
3泊したミューレンでは、着いた日とミューレンを発つ日も入れて毎日、合計4回もハイキングをした。ミューレンにはいろいろなハイキングコースがあるが、小さい子供連れということもあって、比較的楽なコースを歩いた。どのコースも常に絶好の眺めのなかの歩きやすい道で、アルプスの花々も楽しめる素敵なコースばかりだった。
8月も下旬近くのこの時季は花の最盛期ではないが、まだまだ至るところでかわいいアルプスの花々に出会える。日本でも晩夏に咲くヤナギラン(右下)のピンクも鮮やかだった。
《ハイキング1》 アルメントフーベル ミューレン
ミューレンに着いた初日は時間も遅かったので、ミューレンからケーブルカーで登れるアルメントフーベル(Allmendhubel)の丘からブルーメンタール(Blumental)経由でミューレンの村に下る短いコースを歩いた。コースタイムは40分と書いてあったが、うちらはのんびりと1時間ちょっとかけて歩いた。
標高1934mのアルメントフーベルからはベルナー3山(アイガー、メンヒ、ユングフラウ)を一望に見渡せるほか、とにかく雄大な眺めを満喫できる。カフェテリアもあるし、シーソーや滑り台などもあって子供も楽しめる。
子供達が遊んでいるあいだに、樅の林の背後に聳える白い峰々をスケッチした。
《ハイキング2》 アルメントフーベル グリュッチアルプ(Grütschalp)
2日目は再びケーブルカーでアルメントフーベルへ登り、そこから結構長いハイキングコースを鉄道の駅があるグリュッチアルプまで歩いた。途中でお弁当を食べたりしながらののんびりハイキング。
ユングフラウをバックに草原でシートを敷いてランチタイム!草地は牛のフンがあちこちに鎮座していていい場所を探すのは結構タイヘンなんです。
このコースは"Mountain-View Trail"と命名されていて、その名のとおり常にベルナー三山を望める展望の大変素晴らしい草原の道が続く。盛りは過ぎたが、まだまだ高山植物もあちこちに咲き、熟したコケモモやスグリの実をつまみ食いしながらの楽しいコースだ。
終盤のプレッチェンアルプ(Pletschenalp)からグリュッチアルプまではゴツゴツした岩もあったり、勾配もそこそこある山道の下り坂だが、小さい子連れでも特に問題はないし、山好きにとってはこうした道はまた楽しい。針葉樹の枝の間から迫るアイガーもかっこよかった。
コースタイムは1時間半となっているが、ここを1時間半で歩いてしまってはつまらない。うちらは弁当休憩なども入れて4時間かけ、ほぼ半日ハイキングとなった。それにこのコースタイム表示、日本なら「2時間~2時間半」と表記するところだと思う。
【左下】アイガーをバックにヤナギランが咲き誇る。【右下】グリュッチアルプからはこの2両編成の電車がアルプスの絶景を楽しませてくれながらミューレンまでゆっくりと走る。
ミューレン2日目の朝、ホテルの近くの路上でスケッチ。尖った頂がかっこいいグシュパルテンホルン(Gspaltenhorn)と村の風景はよくマッチしていた。
《ハイキング3》 ミューレン ソンネンベルク経由でアルメントフーベル ミューレン
3日目は午前中に降っていた雨が昼前に止み青空が広がって、白銀に輝くアイガーやメンヒがグワワンと見えてきたので、お昼を済ませてハイキングに。登り道を歩いているうちに、結局今までケーブルカーで登ったアルメントフーベルまでブルーメンタール経由で登ってしまった。
雨上がりの後に姿を現したアイガー(左)とメンヒ(右)
そこから右に目を移すと、ブライトホルン方面の峰々が続く
村から急な坂を上った村はずれあたりから《ハイキング1》で下ってきた道に出た。その道をSonnenbergにあるかわいらしい同名のレストラン兼ホテルあたりまで登り、その先からハイキングロード(Wandernweg)に入る。そこからそれほど苦労せずに間もなくアルメントフーベルに到着。上り坂は大変ではあるがほどよい運動になる。アルメントフーベルでしばらく過ごしたあと、帰りは反対側から下りようとしたのだが、また雲が広がりポツポツと来たので無難な来た道を下りることにした。
《ハイキング4》 アルメントフーベル 西ルート経由でミューレン
4日目はベルンへ移動する予定日。でも天気も良いし昼過ぎまでミューレンにいることにした。本当はロープウェイに乗ってシルトホルン(Schilthorn)へ行きたかったのだが、シルトホルン方面だけ雲がかかっているし、頂上のライブカメラの映像を見てもガスっていたのでやめて、COOPでサンドイッチを買って4度目のアルメントフーベルへ。前日下ろうと思っていたルートを辿りミューレンへ下った。
こちらはBlumental経由の舗装道の散歩ではなく草原や林を通る細い山道を歩くハイキング。常に正面にアイガーとメンヒが、その右にはユングフラウが見えて気分は爽快。途中、山を愛でつつサンドイッチを食べ、休憩を除けば小一時間ほどでミューレンの表玄関口である鉄道駅の上に出た。
サンドイッチを食べながらスケッチしたアイガーとメンヒ。画面の右には氷河がすぐそこまで迫っているのが見える。
アルメントフーベルからミューレンへ下るだけでも今回は3つのルートを楽しんだが、それぞれに魅力がある楽しいコースだった。シルトホルン方面は相変わらず雲の中。こっちにして良かった。
ベルンへ
pockn 2006夏のヨーロッパ旅行 メニューへ
スイスのアルプス地方、ベルナーオーバーランドにあるミューレンは、アイガーやメンヒ、ユングフラウといったスイスアルプスの名峰を間近に望む標高1638mの断崖の上にある桃源郷のような村。この村に魅せられて1997年、1999年に続いて7年ぶりにここを訪れた。
ミューレンへは前泊地、イタリアのストレーザから列車を乗り継ぎ、更にバスとロープウェイを乗り継いで行く。列車がイタリアとスイスの国境の駅、ブリーク(Brig)にさしかかる頃から、車窓から見える山々は高さを増し、やがて雪に白く輝く山々が見えてくる。こうなると山好きのpocknは車窓に釘付けだ。
Brigから更にしばらく行き、インターラーケン方面へ乗り換えるシュピーツ(Spiez)は、白い峰々をバックに碧い湖が広がる風光明媚なところ。
切符はシュピーツまでしか持っていなかったので、シュピーツの駅でミューレンまで買い足そうと思い、普通に大人2枚と子供1枚(下の子はまだタダ)と言ったら、 「お子様連れにはジュニアカード(独:JUNIOR-KARTE)がお得ですよ。」 と教えてくれた。これは6歳から16歳までの子供が親と一緒にスイスの鉄道やバス、ロープウェイなどに乗る場合、親のどちらかが同伴すれば子供の切符は全額無料になるというもの。期間は何と1年間で、料金はたったの20フラン(約1900円)! これは大助かりのカードだ。このカードを見せるだけで上の子はどこでもフリーパスとなった。 日本でもスイスパスなどいろいろお得なチケットの情報は得られるが、どれもスイスを重点的に旅行しないとなかなか元が取れないものばかり。こんなお得なカード、知らなかったぞ!駅員さんに教えてもらえて本当に良かった。これはまたこれからの旅の教訓にできる。 《旅の教訓4》 切符を買う度に割引切符の有無を確かめる |
【ミューレンに登るケーブルカーはもうありません…】
シュピーツ~インターラーケン~ラウターブルンネンと電車を乗り継いできた。正面の崖の上からシュタウプパッハの滝が水しぶきを落としている懐かしいラウターブルンネンの風景。この崖の上がミューレンだ。
過去2回は、ここからアプト式ケーブルカーで崖の上まで行き、さらにのどかな登山鉄道に15分ほど揺られて行ったのだが、現在ケーブルカーからロープウェイへの架け替え工事が行われているため(06年12月完成予定)、ミューレンへはバスとロープウェイを乗り継ぐもう1つの経路でしか行けない。すごい急勾配をゆっくりと登る古めかしいケーブルカーは結構お気に入りだったのだが、もうこれが無いというのはちょっと寂しい。
【左上】インターラーケンから乗ったラウターブルンネン行き
【右上】シュピーツからインターラーケンへ向かう車内からはシュピーツ湖がまぶしい
【左下】アルメントフーベルではアルプスの山々をバックにシーソーや滑り台を楽しめる
【右下】カウベルを「カランコロン」と鳴らしながらのんびりと草を食む牛は、アルプスには欠かせない風景の一部。
【やっぱり懐かしいミューレン】
ラウターブルンネンからバスと2本のロープウェイを乗り継いで7年振りにやってきたミューレン! 目の前にはアルプスの白い峰々が迫る絶景。ケーブルカーはなくなってしまったが、送迎用の電気自動車や運搬・作業用の車以外の車は走らない静かな村の家並みは今回も変わらない。そしていつも泊まっているお気に入りの宿、アルピナ・ホテル(Alpina Hotel)ではおかみさんがいっぱいの笑顔で出迎えてくれて、4人みんなと握手!下の子はここに来るのは初めてだ。これから3泊のミューレンでの休日、楽しむぞ!
【ミューレンではハイキング三昧!】
3泊したミューレンでは、着いた日とミューレンを発つ日も入れて毎日、合計4回もハイキングをした。ミューレンにはいろいろなハイキングコースがあるが、小さい子供連れということもあって、比較的楽なコースを歩いた。どのコースも常に絶好の眺めのなかの歩きやすい道で、アルプスの花々も楽しめる素敵なコースばかりだった。
8月も下旬近くのこの時季は花の最盛期ではないが、まだまだ至るところでかわいいアルプスの花々に出会える。日本でも晩夏に咲くヤナギラン(右下)のピンクも鮮やかだった。
《ハイキング1》 アルメントフーベル ミューレン
ミューレンに着いた初日は時間も遅かったので、ミューレンからケーブルカーで登れるアルメントフーベル(Allmendhubel)の丘からブルーメンタール(Blumental)経由でミューレンの村に下る短いコースを歩いた。コースタイムは40分と書いてあったが、うちらはのんびりと1時間ちょっとかけて歩いた。
標高1934mのアルメントフーベルからはベルナー3山(アイガー、メンヒ、ユングフラウ)を一望に見渡せるほか、とにかく雄大な眺めを満喫できる。カフェテリアもあるし、シーソーや滑り台などもあって子供も楽しめる。
子供達が遊んでいるあいだに、樅の林の背後に聳える白い峰々をスケッチした。
アルメントフーベルからブルーメンタール方面へ下り、村へ向かう途中には納屋として使っているような古びた小屋が点在し、正面にユングフラウの岩盤が迫る光景は迫力と情緒が同時に感じられる。 |
《ハイキング2》 アルメントフーベル グリュッチアルプ(Grütschalp)
2日目は再びケーブルカーでアルメントフーベルへ登り、そこから結構長いハイキングコースを鉄道の駅があるグリュッチアルプまで歩いた。途中でお弁当を食べたりしながらののんびりハイキング。
ユングフラウをバックに草原でシートを敷いてランチタイム!草地は牛のフンがあちこちに鎮座していていい場所を探すのは結構タイヘンなんです。
このコースは"Mountain-View Trail"と命名されていて、その名のとおり常にベルナー三山を望める展望の大変素晴らしい草原の道が続く。盛りは過ぎたが、まだまだ高山植物もあちこちに咲き、熟したコケモモやスグリの実をつまみ食いしながらの楽しいコースだ。
終盤のプレッチェンアルプ(Pletschenalp)からグリュッチアルプまではゴツゴツした岩もあったり、勾配もそこそこある山道の下り坂だが、小さい子連れでも特に問題はないし、山好きにとってはこうした道はまた楽しい。針葉樹の枝の間から迫るアイガーもかっこよかった。
コースタイムは1時間半となっているが、ここを1時間半で歩いてしまってはつまらない。うちらは弁当休憩なども入れて4時間かけ、ほぼ半日ハイキングとなった。それにこのコースタイム表示、日本なら「2時間~2時間半」と表記するところだと思う。
【左下】アイガーをバックにヤナギランが咲き誇る。【右下】グリュッチアルプからはこの2両編成の電車がアルプスの絶景を楽しませてくれながらミューレンまでゆっくりと走る。
ミューレン2日目の朝、ホテルの近くの路上でスケッチ。尖った頂がかっこいいグシュパルテンホルン(Gspaltenhorn)と村の風景はよくマッチしていた。
《ハイキング3》 ミューレン ソンネンベルク経由でアルメントフーベル ミューレン
3日目は午前中に降っていた雨が昼前に止み青空が広がって、白銀に輝くアイガーやメンヒがグワワンと見えてきたので、お昼を済ませてハイキングに。登り道を歩いているうちに、結局今までケーブルカーで登ったアルメントフーベルまでブルーメンタール経由で登ってしまった。
雨上がりの後に姿を現したアイガー(左)とメンヒ(右)
そこから右に目を移すと、ブライトホルン方面の峰々が続く
村から急な坂を上った村はずれあたりから《ハイキング1》で下ってきた道に出た。その道をSonnenbergにあるかわいらしい同名のレストラン兼ホテルあたりまで登り、その先からハイキングロード(Wandernweg)に入る。そこからそれほど苦労せずに間もなくアルメントフーベルに到着。上り坂は大変ではあるがほどよい運動になる。アルメントフーベルでしばらく過ごしたあと、帰りは反対側から下りようとしたのだが、また雲が広がりポツポツと来たので無難な来た道を下りることにした。
《ハイキング4》 アルメントフーベル 西ルート経由でミューレン
4日目はベルンへ移動する予定日。でも天気も良いし昼過ぎまでミューレンにいることにした。本当はロープウェイに乗ってシルトホルン(Schilthorn)へ行きたかったのだが、シルトホルン方面だけ雲がかかっているし、頂上のライブカメラの映像を見てもガスっていたのでやめて、COOPでサンドイッチを買って4度目のアルメントフーベルへ。前日下ろうと思っていたルートを辿りミューレンへ下った。
こちらはBlumental経由の舗装道の散歩ではなく草原や林を通る細い山道を歩くハイキング。常に正面にアイガーとメンヒが、その右にはユングフラウが見えて気分は爽快。途中、山を愛でつつサンドイッチを食べ、休憩を除けば小一時間ほどでミューレンの表玄関口である鉄道駅の上に出た。
サンドイッチを食べながらスケッチしたアイガーとメンヒ。画面の右には氷河がすぐそこまで迫っているのが見える。
アルメントフーベルからミューレンへ下るだけでも今回は3つのルートを楽しんだが、それぞれに魅力がある楽しいコースだった。シルトホルン方面は相変わらず雲の中。こっちにして良かった。
3度目のミューレンで3泊したホテルは、1回目からいつも泊まっている2つ星のアルピナホテル(Alpina Hotel)。何がいいかというと… 【絶好の眺望】 このホテルは崖に一番近いところに建っているので、部屋のバルコニーからは何も遮るものがなく、アイガー、メンヒが目の前に聳え、ユングフラウの岩壁が正面に立ちはだかる。更にはブライトホルンなどの山々が連なっている。 バルコニーの手すりから下を見下ろせば、はるか谷底に車や家が小さく見える。部屋にいながらにして、展望台にいるような眺めが見れるなんて!山好きのpocknにはこたえられない。明け方や夕暮れ時の眺めはまた格別!(今回はこの時間の眺望があまりよくなかったが…) 部屋のバルコニーでどのぐらい過ごしたことか… ガスがかかればかかったで、たなびく霞をぼーっと眺めていても時間を忘れてしまう。妻は「またそこにいるのぉ?」と半ば感心、半ばあきれ顔。 【おいしい食事】 アルピナホテルではいつもハーフペンション(独:Halbpension)にして朝夕はホテルで食べる。ここの夕食のコースは上品でバランスも良く、量もほどほどでとても美味しい。地元のスイスワインをはじめ、ボトルだけでなくグラスワインの種類も多いのが嬉しい。 そうそう、水はわざわざお金を出してミネラルウォーターなんて注文する必要は全くない。"Leitungswasser, bitte!" と水道水を頼めば、アルプスの冷たくておいしい水を水差しに入れて持ってきてくれる。 「今日のメニューは何かな?」と毎晩レストランに入るのが楽しみだ。大きな窓から見えるアルプスの山々の眺望も食事の気分を盛り上げてくれる。 【快適な部屋】 眺望が素晴らしいのはもちろんだが、山小屋風のかわいい室内には木目のタンスがよく似合う。大人用のダブルベットと子供用の2段ベッドが置かれ、子供達も大喜び(場所取りでは多少もめるが…)。大きなバスタブがあるのも嬉しい。 1階には広くて快適な娯楽ラウンジがあって、いろいろな本(子供用もある)や雑誌、家族で楽しめるようなゲームなども置いてあり、雨の日なんかはここでのんびりと過ごせる。 【素敵なオーナーさん】 もうひとつ、忘れてはいけないのはとても親切なオーナーさんの存在。前回(1999)滞在した時は、夕食後にご主人と奥さんがそれぞれアコーディオンとピアノで、ヨーデルソングなどの素晴らしいデュオコンサートを開いてくれた。ところが… 「今回もまたコンサートやってください。」と奥さんに言うと、 「主人は亡くなってもうできないんです。」というショッキングな返事。 山男風の髭をたくわえたとても温厚そうなご主人が亡くなってしまったなんて、とても悲しかった。 「息子がホテルを継いでくれたんです。」 この息子さんがまた好青年で頼もしい。お母さんを助け、奥さんといつまでもこのホテルを守り続けて欲しい。 ミューレンに来るケーブルカーが廃止になったり、ホテルのご主人がいなくなってしまったり… 小さな村も来る度に少しずつ変わってしまうのか。いつまでも今のままのミューレンであり続けて欲しいと願うばかりだ。そして、アルピナホテルがいつまでもこの場所で私達を迎えてくれますように。 |
ベルンへ
pockn 2006夏のヨーロッパ旅行 メニューへ
ラウターブルンネンから上がるケーブルカーはもうないのですか?残念ですけど、ロープウェイに変わるのならしゃあないですね。
崖の上のグリュッチアルプ-ミューレン間の電車があれば、いいかなと思います。ところでこの電車、どうやって崖の上まで持ち上げたのかと考えたら、夜寝られませんでした。
ひとつツッコミを。
》アプト式ケーブルカー
なんて乗り物は、おそらく世界中にないと思います。"アプト式"は、歯車を使って自力で登る車両、"ケーブルカー"は地上からケーブルで引き上げて貰う車両と、次元が違うのですけど。
アプト式ケーブルカー… そうなんですかぁ、知らなかった。そもそもケーブルカーってのは急勾配を上る登山電車ぐらいの認識しかなかったです。グリュッチアルプへ登るやつは歯車を使ってゆるりゆるりと登っていたような印象があるのですが、SILVER KRISさんが「ケーブルカー」と言うのならぼくの記憶違いですネ。