facciamo la musica! & Studium in Deutschland

足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

草加市民吹奏楽団第41回定期演奏会

2023年11月29日 | pocknのコンサート感想録2023
11月26日(日)
草加市民吹奏楽団第41回定期演奏会

大河の流れ ~NHKの名作を吹奏楽で綴る~

指揮:さかはし矢波/司会:兼城かよ
草加市文化会館

【曲目】
第一部
♪ 吉松隆/平清盛
♪ E.コール/鎌倉殿の13人
♪ 三枝成顕/花の乱
♪ 渡辺俊幸/利家とまつ
♪ 池辺晋一郎/黄金の日日
♪ 服部隆之/真田丸
♪ 池辺晋一郎/峠の群像
♪ 服部隆之/新選組!
♪ 坂本龍一/八重の桜
♪ 大友良英/いだてん

第二部
大河ドラマ曲企画ステージ(聴衆からの人気投票結果ほか)
♪ 林光/花神
♪ 山本直純/武田信玄
♪ 小六禮次郎/秀吉
♪ 吉俣良/江~姫たちの戦国
♪ 坂田晃一/おんな太閤記

伝説の「NHK大河ドラマ」メドレー
♪ 天地人~赤穂浪士~独眼竜正宗~篤姫

【アンコール】
♪ 稲本響/どうする家康

今年の2月に続いて草加市民吹奏楽団の定期演奏会を聴いた。今回はNHKの大河ドラマのテーマ音楽特集で、メドレーやアンコールも含めると20曲もの作品がホールに鳴り響いた。第1部では時代に沿って曲が並び、それぞれの時代について司会者によるミニレクチャーも入り歴史の勉強にもなった。

面白くなくて途中で観るのをやめた大河ドラマもあるが、年間を通して観ていたシリーズも多い。テーマ音楽への僕の注目度も高く、録画でも毎回しっかり音楽を聴いていたものも少なくない。覚えていないものも多かったが、「黄金の日日」や「新選組!」、「独眼竜正宗」など、大好きだったテーマ音楽を生の演奏で聴くことができて、トリハダが立つほどグッときたものもあった。

オリジナルは管弦楽曲だが、吹奏楽でもとても響きが豊かで原曲のイメージがほぼそのまま伝わって来たのは、優れたアレンジと演奏のおかげだろう。更にオリジナルの魅力を伝えるには、例えば「平清盛」や「新選組!」など歌が入る曲では、歌もしっかり聴こえて来るといい。「新選組!」では団員が歌っていたが、マイクを使うと更に臨場感が出るのでは?また、菅・打楽器のパートはできるだけオリジナルを生かすアレンジがいい。

年間を通して毎週流れるテーマ音楽は、作曲家も気合いが入るに違いない。世界でも活躍する著名作曲家たちが自分の腕の見せ所を沢山盛り込んだ力作揃いの音楽は、演奏するのも大変なはずだ。演奏時間が3分に満たない短い曲ばかりで、どれもが手強い作品というのは、大曲を1曲仕上げるのとは違った難しさもあるだろう。そんなツワモノ的な音楽をこれだけ集めて聴き手に感銘を与えるのは、腕のいいプレイヤーが揃ったこの吹奏楽団が、さかはし氏のような優れた指導者と長年取り組んで来た実績あってのことだろう。

選曲に当たっては、吹奏楽編曲版がある曲を自分たちで探し、譜面が見つかった39タイトルを全て試奏したうえで決めたそうだ。この徹底ぶりも素晴らしい。試奏は初見でやったそうだが、それでとりあえず形にできてしまうのはハイレベルの楽団だからこそで、それを考えると、それぞれの作品への突っ込みは、完成度という点で更に突き詰める余地がある曲もあったように思った。

大河ドラマの音楽という性質上、勇ましくパワフルな部分と、叙情的なシーンを併せ持ち、がっちりとした構成の曲が多くて似通うなか、「いだてん」は毛色が異なり、サンバのリズムで団員は掛け声と共にノリノリで楽しそうに演奏していて、聴いている方も「これぞブラバン!」という思いで楽しめた。

アンコールでは、現在放送中の「どうする家康」をやってくれた。途中、手拍子が入るところをお客が勘違いして一緒に手拍子に加わってしまい、せっかくの楽器としての手拍子の効果が薄くなってしまったのは残念だったが、これもブラバンのコンサートのノリなのかな。

草加市民吹奏楽団第40回定期演奏会 ~2023.2.23 草加市文化会館~

ウィーン&ベルリン音楽の旅(2023)
♪ブログ管理人の作曲のYouTubeチャンネル♪
最新アップロード:「かなりや」(詩:西條八十)

拡散希望記事!
コロナ禍とは何だったのか? ~徹底的な検証と総括を求める~
コロナ報道への意見に対する新聞社の残念な対応
やめよう!エスカレーターの片側空け

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« バッハ博物館(音楽の旅 2023... | トップ | ピエール=ロラン・エマール... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

pocknのコンサート感想録2023」カテゴリの最新記事