Lupinus-ルピナス-

絵本のルピナスさんのように自分なりの「世の中を美しくすること」を見つけたいと思っています。

上村松園展3+おみやげ

2010年10月03日 | 日々のこと
上村松園さんの絵の題材は古典を取り上げたものも多く、それも好きな理由の一つです。

会場にはいってほどなくして、「清女褰簾之図」という作品がありました。最初清女とは誰のことかと思いましたが、簾をあげようとしている十二単衣姿の女性だったので、清少納言かな?と思い、英語のキャプションを見たら、やはり「Sei Shonagon」と書いてありました。

http://shoen.exhn.jp/midokoro/midokoro1.html

これは枕草子にも載っているお話で、雪の降った日に清少納言が仕えていた藤原定子が「少納言よ、香炉峰の雪いかならむ」と清少納言に問いかけ、その問いかけにピンときた清少納言が下りていた御簾をあげ、外の雪景色が見えるようにしたという場面です。(白居易の詩の一節、遺愛寺の鐘は枕をそばだてて聴き 香炉峰の雪は簾をかかげてみる からそれにかけて定子が清少納言になぞかけをしたのですね)

私は、中宮定子がとても好きで、京都旅行のときには鳥辺野陵にお墓参りにも行きました。
なんで、好きになったのかというはっきりした理由は実は自分でもよく覚えてないのです(笑)
高校のときに源氏物語がとても好きで、作者の紫式部が仕えたのは藤原道長の娘・彰子で、定子と彰子はともに一条天皇の妃であったことなどからその存在を知ったのだと思います。
定子は道長の長兄であった父が亡くなってから後ろ盾を失い、彰子が入内してきたために凋落していきます。

枕草子での定子は、美しく、やさしく、機転が利く女性として描かれ、いつも楽しそうな雰囲気があります。
香炉峰の雪の場面も、もしかしたらすでに定子の周囲の状況は悪くなっていたときのことだったのかもしれません。
定子のそのような苦しいときでも明るく、ユーモアを忘れないところがとても魅力的にうつったのだろうと思います。

定子は3番目の御子である内親王を産んで、後産が悪くその翌日に亡くなります。
偶然にも内親王の誕生日と私の誕生日が一緒の日だったので、ますます親近感が湧いてしまったのです。

その私の好きな中宮定子が絵には描かれていないけど、清少納言の後ろあたりに座っているのかなと想像するだけで楽しい♪

家に帰って図録を良く見たら、清少納言が御簾をあげている絵がもう1枚あることに気づきました。
「雪月花」という絵の「雪」の場面です。
でも、この絵は会場で見なかったな~と思い調べてみたら、10月5日からの展示だったのでした。
あぁ、この絵も見たい・・・どうしよう、もう一回行こうかと現在悩み中。

上村松園展を見たことで、私の中の平安時代熱が再燃中です。さっそく図書館で源氏物語を借りてきてしまいました^^
宮尾登美子さんの「序の舞」も予約してきましたし。
この展覧会を見ることができて本当によかったです。

展覧会を見終わった後、お友達におつきあいしてもらって、行ってみたかった丸の内ブリックスクエアのcafe 1894にも行けたし、エシレバターのお店でおやつも買えたし、展覧会では松園さんが描いただるまのパッケージの一保堂のお抹茶も買えたし、大満足の一日でした☆

              

丸の内ブリックスクエアの中庭にバラの花のタワーがあって、とてもきれいでした。

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