Lupinus-ルピナス-

絵本のルピナスさんのように自分なりの「世の中を美しくすること」を見つけたいと思っています。

日本人の死生観(墓からの考察1)

2009年12月07日 | 死生観について
もう12月に入り、知らぬ間に年末が近くなってきましたね。
こんなことを書いていても、実感がまるで湧いていないのですが・・・
今年を振り返ってみて、自分にとって影響が大きかった出来事は、やはり母が亡くなったこと。
母の死の過程を通して、自分も死について考え始めたこと。
考えてみると、自分の人生でとても重要な出来事というのは、娘が生まれたことでもあり、母が亡くなったことでもある。人の生死、そして自分の生死に関わることに、人間は一番影響を受けるのかもしれません。
たぶん、それは私だけではなくて、人間だったらいつかはそういう経験をするのではないのでしょうか。

死について、どのようなものなのか自分の中で整理して考えたいと思い、少しずつ本を読んでいます。
死について、といっても、色んな角度から語ることができますが、私が自分で興味があるものから、自分の中にきちんと文章化してインプットできるように、調べたことなどを書いていきたいと思います。
私の覚え書きですので、内容も固くて読みづらいかもしれません。(今までの記事もおもしろいかどうかは謎ですが・・・)

まず最初に、日本人の死生観などについて調べたことを書こうと思います。

私の母は何か特別な宗教を信仰はしていませんでしたが、先祖供養を本当に熱心にする人でした。
その影響もあり、私も実家に帰ったときは、必ず仏壇に手を合わせます。
自然に、目には見えない「先祖」という存在を身近に感じ、敬う気持ちが醸成されていました。

大学で、日本や日本人とはどういうものなのかを勉強したいと思い、日本文化について学べる学校を選んで進学しました。
ゼミは民俗学を選び、卒論で書いたテーマは「現代日本における墓の役割」です。
まあ、15、6年も前に書いたものですし、学部生の書いたつたない論文ではあるのですが、そのときから感じていた日本人の死や宗教への感覚など、色々わかったことがありました。その頃に書いたものをまとめ、今16年経って変わったことがあるのかも調べてみたいと思います。

ーーーーー
まず最初に、読売新聞が行っている国民意識定期調査(1989年10月11日付)があり、とても興味深いデータがあった。

「あなたは何か宗教を信じていますか」という問いに対して、
・信じている  28.0%
・信じていない 69.4%
・答えない    2.6%
という回答だった。

そして「宗教に関することであなたが現在していることはなんですか」という問いには、
割合の多い順から
・年に1、2回はお墓参りをする       73.6%
・正月に初詣に行く             64.4%
・しばしば家の仏壇や神棚などに手を合わせる 53.1%
 (その他略)

先ほどの宗教を信じている、信じていない人別で「お墓参り」をする割合は、
・信じている人  81%
・信じていない人 71%

このデータを見ると、宗教を信じる信じないに関わらず、お墓参りを重要視している人が多いことがわかる。
お墓参りの目的は、亡くなった祖先を供養することであり、それは仏壇に手を合わせる人の目的も同様であり、その割合も多いことから、日本人の先祖供養への思いは非常に強いと言える。
このように、墓は日本人にとって先祖供養を行うための重要な場所であると言える。

長くなるので、次回に。

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