ケアンズ最後の夜は、「野生のロックワラビーに餌付け」するというツアーに参加しました。
ロックワラビーとは、カンガルーの小型版ワラビーよりも、さらに小さいワラビーです。
ツアーバスが迎えに来るというので、ホテルのロビーで待っていましたが
ものすごい雨になり、これは中止かなと思っていたところへ、バス到着。
「ここが雨でも現地は降ってないことも多いんです」
ということで、フロントで大きな傘を借りて、マイクロバスに乗り込みました。
ツアーと言っても、私たち親子の他は、女性二人、合計4人でした。
ガイド兼運転手の男性、吉本系の軽快なおしゃべり。
和やかな雰囲気のバスは、
夜の中、走る走る。
山道に入り、世界遺産のキュランダを通り越し、まだまだ走る。
途中、道のすぐ横に蟻塚がありまして、停車して見学。
漆黒の闇の中、それぞれ懐中電灯で照らしながら歩きます。
「ここは、カエルが絶対いる」
独特のカエルセンサーが働く私は、足元を注意深く照らして進みます。
いたいた。ガマガエルさんがいました。
日本のガマガエルとほぼ同じですが、幾分ほっそりしている印象。
さて、蟻塚。
シロアリの塚だそうです。
懐中電灯で照らすと、たくさんのアリさんたちが忙しく働いていました。
国道からすぐ見えるところにこんな大きな蟻塚があるなんて
驚きました。
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後ろの岩のようなものが蟻塚です
ロックワラビーがいるところまで、まだまだ走ります。
未舗装のがたがた道に入り、蛇も出るし、最小のワラビーの姿もちらっと見えました。
本当に小さく、ねずみを少し大きくした位。
そんなに小さくてもお腹に袋を持っているんですね。
かわいいです。もうわずかの数しか生息しておらず希少種だそうです。
さあ、さらに走り、やっとロックワラビーのいるキャンプ地に到着です。
雨が降っていたので、出てくるか心配でしたが、
キャンプの自炊場に数匹いました。
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餌を手から食べます。
かわいいです。
おとなしく、上品に食べます。
用心深い子は少し離れたところからじっと見ています。
近年、ロックワラビーも数が減りつつあるそうです。
漆黒の闇の中で、ひっそりと生息しているロックワラビー。
この命たちがいつまでも続いてほしい
と願わずにいられませんでした。
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翌朝、帰国の日。
最後なので、初めて外で朝食をとりました。
海岸通りに面したレストラン。外の席でいただきました。
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コーヒーは"フラットホワイト" ミルク入りのコーヒーです
そして、ケアンズの空港。
国際線の乗り場で、手続きを手伝ってくれた後、
しばしの別れです。
涙なんか見せない。前日からそう自分に言い聞かせていますが
やはり恥ずかしいけれど、涙は出てしまいます。
何で泣くの。
わからない。
元気でね。
いろいろ頑張って。
そう言い合って、
息子は国内線のターミナルへと向かいました。
私の休暇は終わりました。
さよなら、ケアンズ。
みんな大好き。
パプアニューギニアの上空を通り、成田に向かう飛行機の中で
シドニー、ケアンズに滞在中のいろいろなことが、
宝石のようにきらきらと去来しました。
こんな楽しかったことはもうないかな。
いや、またある。
必ずまたある。
もっと楽しいこと、きっとある。