世界遊戯博物館ブログ

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台湾の遊びを調べてきました

2010年05月05日 | 世界のゲーム

4月の末に一週間ほど台湾に行って、現地の遊びを色々と調べてきました。
台湾に行ったのは、実に15年振りで、今回が4度目の訪台となりました。
初めて台湾を訪れたのが20年前で、友人の留学生に招かれての訪台でした。
それがきっかけでアジアの魅力にとりつかれ、亜洲迷として色々とマニアックになっていった訳であります。
その原点である台湾に、実に15年振りに訪れたということで、感慨も一入でした。

現地では、縁台の暗棋やネット対戦で遊ばれている象棋麻将、そして台湾十六張麻将などを調べました。
特に台湾麻将は、現地の友人が詳しい人物をわざわざ呼んでくれ、実際に打つことが出来ました。それだけでなく、色々ともてなして頂き、本当に感謝感激でした。
そのほか、花札を沢山持っていき、遊び方を教えて普及してきました。

15年振りに訪れた台湾は、台北周辺の看板が小さくなったり、道が綺麗になっていたり、便利な高架鉄道が出来ていたりと変化はあったものの、媽祖や関聖帝、文昌帝といった神様が祀られた寺廟が点在し、線香と漢方薬の匂いが溢れる街中の印象は、驚くほど変わってはいませんでした。

ゲームとは関係ない話ですが、学生時代に訪台した時には、台語歌曲の先駆となった林強が注目を集めていました。
友人の運転する車中で聴いた林強の「向前走」に入っていた「黒輪伯仔」が気に入ってテープを買い、彼のファンになりました。
再びの訪台で「春風少年兄」を買い、台語歌曲の響きがさらに気に入りました。
そして、当時では革命的であった台語歌曲も、現在では多く発表され、この20年間で台湾も色々と変わっていったのだと思いました。
私が訪台した時には、候考賢監督の「非情城市」が公開され、ようやく2.28事件が語られるようになり、李登輝が総統になる頃で、ちょうど台湾の変革期だったと思います。
まだ九份も金瓜石も観光地化されていなく、金瓜石の日本が作った金鉱で、金を掘り続けているお年寄りを取材するという現地の学生に招かれ、同行したこともあります。
また、テレサ・テン(鄧麗君)が死んだというニュースを見たのも、3度目の訪台時のことであったと記憶しています。

台湾好きの私は、日本に帰っても絶えず台湾の情報を集めていましたが、あれから日本で取り上げられる台湾の情報も随分と変わっていったと感じました。
数年前の政権下の影響もあったのでしょうが、台湾に行ったことも無い人が、情報に流され、政治的な観点のみで台湾を賞賛する様は見ていて違和感を覚えました。
そのような層は、メリットが無くなったり政治的に敵対すれば、手のひらを返すことは明らかで、本当に台湾が好きではないので危険に思えます。
台湾の魅力は、豊かな自然と今なお息づいている豊富な伝統文化、そして義理堅くて親切な人々だと思います。

政治や思想的な意図ではなく、文化を通した交流こそが大切だと思いますので、今後も遊びという文化を通して、異文化の人たちと交流していきたいと思いました。

台湾には個人的に思い入れが強いので、この先何度も訪れて多くの人と交流し、台湾に対する理解を深めたいと思っています。

林強-黒輪伯仔(映像の冒頭で牌九を遊ぶ場面もあります)

http://www.youtube.com/watch?v=dwJkTfBQOC8



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