
…その日はダレも遊ぶ相手がいなかったので、しかたなく一人で遊んでいました。
ふと気がつくと、怪獣の鳴き声が聞こえます。ボクはTVで『ウルトラマン』か何かが始まったのだと思い、すぐ近くの友だちの家を表の庭から、のぞいてみました。
とたんに家が崩れだし、屋根に穴が空いてしまいました。ワケもわからず空を見上げると、モモンガのような姿をした<縞模様の怪獣>が、けたたましい声を発しながら旋回しています。
…怪獣というよりは人間に近い姿形です。
一目散にボクは走り出し、家に向かいました。家の前で祖母が「ああ…怪獣だ」と言いながらボクを待っていてくれました。
家族と近所の人は倉庫に避難しましたが、ボクが一番最後になって逃げ込み、入り口を入ってすぐ裏側に身を隠しました。
…怪獣はあっと言う間にやってきて、ボクがまっ先にみつかり、手を握られました。
怪獣の顔は出っ歯で、顔見知りの女性に似ていました。ボクは叫び声をあげようとしましたが声が震えて、かすれ、全身がシビレてきました。
「ボクは死ぬんだな」と思いました。
・・・この夢は昭和41年ごろに見た。
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【PFキッチン/私の夢日記】B6コピー機関紙より~
1989-1-16