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韓国映画「弁護人」

2020-06-07 | 韓国史劇・ドラマ・映画

■韓国映画「弁護人」 予告

2013年の韓国映画。
第35回青龍映画賞で最優秀作品賞・主演男優賞ほか、数々の映画賞を受賞。
1981年に軍事政権下の韓国で実際に起きた冤罪事件である釜林事件を題材にしている。
1980年代初頭の韓国で民主化勢力を弾圧しようとした捏造事件が発生し、
不当に逮捕された被告の弁護人がさまざまな困難に遭いながらも奮闘する姿を描く。
ソン・ガンホ演じる主人公ソン・ウソクは、故廬武鉉大統領をモデルにしている。
韓国国内での観客動員数は1,137万人を突破した。

共演は、本作がスクリーンデビューのイム・シワン、
ロイヤルファミリー』『ファン・ジニ』などの故キム・ヨンエら。
(Webより抜粋)

 

■韓国映画「弁護人」
名優ソン・ガンホさんとイム・シワンさんが共演した作品だったので
観たいと思っていました。
当時、ソン・ガンホさんがイム・シワンさんを絶賛していたそうですが、
この頃すでにアイドルグループの歌手でありながら俳優の素質を認められ、
歌手というより俳優の印象が強いイム・シワンさんです。

この映画は前回観た「1987年、ある闘いの真実」より前に起きた冤罪事件が
ほぼ実話で描かれているそうですが、これが権力によってもみ消された
「ありふれた事件」であることに醜い歴史を感じます。
以前観た映画でも「善悪の刃」ではカン・ハヌルさんが、
「1987年、ある闘いの真実」ではヨ・ジングくんが拷問シーンを演じていました。
すべて実話に基づいて制作していますが、本当に見るに堪えがたいシーンばかりでした。




■韓国俳優ソン・ガンホ ※Webより抜粋
韓国映画界には、かつての“韓流四天王”=ヨン様やチャン・ドンゴンなどの
イケメン系とは別に、エラが張った巨顔ですんぐりむっくりな体形の
”ジャガイモ系”人気スター達が居る。
チェイサー』のキム・ユンソクや『新感染 ファイナル・エクスプレス』のマ・ドンソク、
ファイ 悪魔に育てられた少年』のチョ・ジヌン、
アシュラ』に出演しているクァク・ドウォンといった面々がそれである。

 

ソン・ガンホは、そんな“ジャガイモ系”の先駆けかつ代表的な存在として、
『シュリ』(1999)、『JSA』(2000)、『殺人の追憶』(2003)、『グエムル 漢江の怪物』(2006)、
義兄弟』(2010)、『観相師』(2013)、『密偵』(2016)、『パラサイト 半地下の家族』(2019)といった、
韓国映画史に残る数多くのヒット作や名作に次々と出演。
“国民俳優”“韓国の至宝”の名を恣にし、日本でも高い人気を誇る。
名実ともに、韓国映画界きってのTOPスターである。
そんな“韓国の至宝”ガンホが演じた本作の主人公=ソン・ウソクのモデルは、
廬武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領だから政府に睨まれる遠因ともなった。

本作では、1978年から87年頃までの韓国・釜山を舞台に、
ソン・ウソク≒政治の世界に進む前の廬武鉉の姿が描かれる。
もちろん映画向けに創作された部分もあるが、大筋では事実をほぼ正確に描いているという。

 

■STORY

1946年、釜山の貧しい農家に生まれた廬武鉉。
頭脳は優秀ながらお金がなかったため大学に行けず、
アルバイトをしながら司法試験の勉強を始めた。
途中3年間の徴兵期間を経て、29歳(1975年)の時に司法試験に合格。
裁判官を経て弁護士となる。(本作ではこの辺りからが描かれる)
廬武鉉は、弁護士事務所の開業からしばらくは、税務を専門とし、
お金儲けに邁進した。

豊かになった主人公が、苦学時代に食い逃げした食堂にお金を返しに行く
エピソードが登場するが、これも実話が基になっているという。



1980年代初頭の韓国・釜山。
高学歴ではないが、目覚ましい活躍を見せている税務弁護士ソン・ウソク(ソン・ガンホ)は、
ある日、昔なじみのクッパ店の息子ジヌ(シワン)が裁判を控えていると聞き、
拘置所へ面会に行く。


釜山でマルクス主義などの本の読書会をしていた、学生や教師、
サラリーマンなど22人が、令状もなく突然逮捕された。
彼らは2カ月もの間不法監禁され、過酷な拷問を受けていた。


事件に巻き込まれたというジヌの信じ難い姿を見て、
ウソクは何人もの弁護士が断った「釜林(プリム)事件」の被害者の
弁護を請け負うことにする。

当時の全斗煥(チョン・ドファン)政権は、軍事クーデターと不正選挙で
権力の座に就いたこともあって、“民主化”を目指す者たちを敵視していた。
そのため、思想的な背景が深いとは言えない「読書会」のような集まりにも目を付けて、
「国家保安法」の名の下で、“アカ=共産主義者”“北朝鮮のスパイ”扱いをして摘発。
徹底的な弾圧を加えていた。



それまでは、“民主化運動”などにも関心がなかった廬武鉉だが、
弁護をする若者の身体に拷問の痕を見付け、強い衝撃を受ける。
それがきっかけとなって、金儲けの得意な弁護士から180度の変身を遂げる。

この事件の弁護を、まるで「家族のように」献身的な姿勢で行ったのをはじめ、
貧しい人々のために、“無料”で法律相談に乗ったり弁護を引き受けるなど、
いわゆる“人権派弁護士”となったのである。


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