ここ数年運が良く、行きの便の欠航には遭遇していない。行きの便が欠航になると日程が短くなるから嫌なんですよね。帰りの欠航なら延泊になるので、どれだけでも問題ない。むしろ嬉しいくらい。
おそらく旅系、鉄含む乗り物系Youtuberの影響だと思うが、観光客がやたら多いですね。日本各地で日本人観光客よりインバウンドのほうが多いなか、稚内や青森、こういう場所だと日本人の方が多くなる。ざっと見たところ、インバウンド比率は40%ほど。真冬の稚内便にこんなに観光客がいるのは初めて見ました。
Youtuberの皆さん、PV稼げる企画を考えるのにいっぱいいっぱいですからね。そんな中で、「各停だけで稚内(枕崎)に行く」とか「稚内から枕崎までどれくらいで行けるか」とかお気軽な割に企画が壮大に見えるからか、彼らの人気コンテンツですよね。
それを見て観光客が増えているんだと思います。正直言って迷惑だ(笑)。
そんな中、羽田発のANA便は、条件付き運行だったもののスムーズに稚内空港に着陸。一昨日は欠航していました(汗)。一年ぶりだな、真冬の稚内。(稚内自体は一年ぶりではない、昨春にも来ている。)
僕の荷物は大体1番目か2番目に出てくるので、ささっと受け取って空港バスに。空港ビルを出たら左の方に止まっています。稚内空港のような小規模な空港は、航空便に合わせてバスを運行するので乗り遅れることはありません。今日もフライトが遅れたので待っていてくれて、45分ほど遅れての運行でした。
バスは激込み。稚内に通うようになって10年ほどになりますが、こんなに混んだことは初めてです。
屋上に見晴らしのいい露天風呂のあるドーミーインにずっと泊まっていたのですがここ最近は驚愕するほど値上げされているので、前回からは普通の宿泊料金のサフィールホテルに泊まっています(サフィールはフランス語でサファイアの意味です、たぶん。)。10年ほど前初めて稚内に来た時にもこのホテルに泊まりましたが、その時はANAクラウンプラザホテルでした。あまりに稚内に観光客が来なかったからか数年前にサフィールホテルに衣替え。新しいオーナーはニセコ辺りでホテル経営をされている会社らしいです。
現在では大浴場のあるドーミーインの方がここよりも少し人気がありますが、ここも非常に居心地がいい。写真の建物がホテルなのですが、すぐ隣の右のドームみたいな建物が稚内市立の体育館(水夢館)で、ここのジムが外来でも500円で使えますので、非常に便利です。プールもあります。ジムを利用するとシャワーも無料で利用できます。そのためにスーツケースにジム用の上履きを入れています。
ホテルの方は元々ANAホテルだったため、部屋はゆったり仕様。バスルームも広いので、自宅にいるときから今夜はゆっくりお風呂に入るつもりで、少しだけ残っていたイギリスのドラッグストアBootsオリジナルの「バスミルク」を持ってきました。
このホテルのいいところはさらにあります。もともと稚内市が誘致したホテルだけに、このホテルだけは空港からのバスがホテルの入り口真ん前に止まるので非常に便利です。
去年の一月もここに泊まったのですが、その時に事件が。
稚内を去る日にフロントロビーでバスを待っていたのですが、ちょっとめんどくさい考え事をしてしまい、バスを逃してしまったんです。慌てて外に出たのですが、バスは一切待ってくれず(当たり前ですよね)、それでタクシーで近道して途中でバスを捕まえました。その時にフロントスタッフの女の子が心配して電話をくれたんですね。その気遣いが嬉しくて、札幌に移動してからホテルあてにお礼のメールをしました。
僕はもちろん覚えていたのですがホテルの方々はもう忘れてるだろうなと思っていたら、今日チェックインしたときに「昨年も宿泊していただいてますよね」とフロントの女の子が言うので、「もしかして、去年あの時に電話くださった方ですか?」と聞いたら、「はい、バスに間に合われたようでよかったです。」とおっしゃったので、改めて去年のお礼がご本人に直接言えてほんとに良かったと思いました。
稚内ではドーミーインもお勧めですが、、サフィールホテルも非常にいいですよ。でも、あんまり殺到されたら宿泊費上がっちゃうな(笑)。
荷物を置いて一息、散歩がてらちょっと買い物でもしようと外へ。一面の雪景色が嬉しい。
以前から書いている通り夏は大嫌い。冬、それも真冬が大好きです。
ここを渡ると、
稚内駅です。そう遠くない昔にこの駅前一帯が大火で焼けてしまって、その後少しして新しい駅舎に建て替わったと聞きました。二階にはシネコンが入っていて平日でもレイトショーなんかをやっていたりします。
ただ訪問するときに観たいと思える映画をやっていることが無かったのでまだここで映画を観たことはありません。今回はアイヌプリという映画を観てみようかと思っています。
買物は駅の向かい側にある「相沢食料品店」で。漢字ばかりの店名ですが、地元色がありつつも、日本全国の美味しいものを集めた紀伊国屋のようなスーパーマーケットです。
ここのお惣菜・お弁当の美味さはちょっとしたものですよ。たまに稚内を後にするときに札幌までJRを利用することがあるのですが、その時は相沢食料品店で5時間余りの列車旅で食べるものを買って乗り込みます。どれも美味しそうだから買いすぎちゃいますね(笑)。
今日は行くのが遅くてめぼしい物がなかったので、チーズだけを買って向かい側の稚内駅の駅ビル内にある北海道が誇るコンビニ、セイコーマートに。
ここでコーヒーやワインなどを購入してホテルに戻りました。
その途中に有名な「北防波堤ドーム」の写真を撮りました。
この写真では全貌がわかりにくいですよね。ご興味があれば全貌を映した写真がネット上にあると思うので、見てみてください。新潟の萬代橋にも似た重厚で厳かな雰囲気の建造物です。作られたのは同時代なんじゃないですかね。
稚内駅からは徒歩で5分くらいのところにあります。もちろん名称の通り防波堤の役割もあるのですが、大昔は線路がここまで伸びていて鉄道の最北端だったところです。線路が途切れたあたりに船着き場があって、そこから樺太に渡る船が発着していました。鉄道で運んできた物資を船に積み込みやすくするためでしょう。逆もあったでしょうね、何を運んだかはわかりませんが。
その様子は吉永小百合さんが数年前に主演した「北の桜守」という映画で(おそらく)正確な描写があります。実際にこの北の防波堤ドームで撮影されたようです。
前にも書きましたが、文学にしても映画にしても終戦時の樺太~北海道北部の様子を描いた有名作品ってあまりないような気がします。あっても沖縄や知覧や広島・長崎みたいな象徴的な土地ほどはスポットライトを当てられていないというか。それだから「日本人はもっと知らなければいけない」と思って、僕は積極的にトピックにするようにしています。
と、ここまで書いて夕飯を食いに外に出ていました。
先ほど通った夜の稚内駅もなかなか良かったですよ。
降雪が多い日は、深夜に除雪車が駅前辺りをひたすら走っているのを、ホテルの部屋からぼんやり眺めるのが大好きです。フィンランドの田舎の除雪車はホワイトベースみたいなごついのでしたが(笑)、日本の除雪車もかなり味があります。
それでは、明日の予告。
んーまっ、んっ、んっ!