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Smart UPS 500 (NEC designed by APC)のバッテリーをスーパーナット12SN9に交換

2023-01-05 17:00:00 | UPS
2022年9月頃よりSmart UPS 500(NEC designed by APC)からバッテリーアラート音がするようになった。

おおよそ9時間毎に約1分くらい鳴り続ける。前回のバッテリー交換から約2年(「Smart UPS 500 (NEC designed by APC) でDebian10 とDS216J(Synology) に電源供給」「Smart UPS 500 (NEC designed by APC)のバッテリーをスーパーナットRBC20J-Sに交換」)、今までに比べ、若干期間が短い。夏場の異常高温(「猛暑の中でAPC Smart UPSが」)による影響か?アラートが就寝時間帯にズレて来てうるさい・・・
バッテリーの「RUN TIME」が十分な長さを示しておりバッテリー劣化と異なる状態。「Smart UPS 500 (NEC designed by APC)のバッテリーをスーパーナットRBC20J-Sに交換」でバッテリー容量設定を変更している事が影響しているのか機器の不具合か?
バッテリー劣化と思われるが、20年以上使用している機器不具合の可能性も十分考えられる。バッテリー交換前にバッテリーか機器か特定する事にした。

(1)SU500の切離し計画
ひかり電話HGW(PR-600MI)、NVR510、NVR500、OpenWrt、L2スイッチ、Timecapsleが接続されている。OpenWrt以外shutdownやpoweroff機能が無い(電源off対応)。PR-600MIは、フレッツ・テレビ利用なのでテレビ視聴や録画予約時間を外して切り替える必要がある。また、ひかり電話利用なので話中でない時間に行う。

(2)SU500がバッテリー切離状態へ
11月6日にアラーム音が変化した。「ピッ・ピッ・ピッ」と1秒毎に鳴り続ける。バッテリー切離しが行われた。アラームを止めるにはUPS電源をオフにするしなかい。TV録画予約時間を確認し、SU500の電源をオフにした。接続された機器をSMT UPS 500へ接続変更した。

(3)バッテリー確認
バッテリーが切り離された状態だが「トリクル充電」は行われている。端子電圧は、27.4V。20秒毎にバッテリーチェックと思われる。バッテリチェック中に端子電圧がかなり低下する。短時間なので測定困難だが約20V位を示す。


バッテリーの接続を外し、バッテリー単体で27.05Vで正常そうだが、右側(直列のプラス側)バッテリー筐体が若干膨らみがある。


バッテリーを組戻してパネルスイッチからバッテリーテストを行うとバッテリー正常表示となる。バッテリー筐体の膨らみが気になるが機器の不具合も考えられる。靴乾燥機(145W)を接続してバッテリーテストを行うと瞬間にバッテリー切り離し状態となる。

靴乾燥機を外しバッテリーテストを行うとバッテリー切り離し状態のまま変化しない。
数日放置して再度バッテリーテストをすると正常状態に復帰している。

バッテリーを本体から取出し確認すると片側のバッテリーケースに亀裂が入っていた。亀裂の無い側も若干膨らみがある。亀裂のあるバッテリーは、20秒毎のバッテリーチェックで粗ゼロボルトまで落ちる。亀裂の無い側は、若干低下する程度。

バッテリー不良と判断する。

(4)交換バッテリー
Smart UPS 500 (NEC designed by APC)のバッテリーをスーパーナットRBC20J-Sに交換」では、SUPERNATTOのバッテリーキットRBC20J-Sを使用した。今回は、12SN9の2個セットを使用する事にした。

50mm幅の荷造りテープで2個のバッテリーを固定する。
底部に引き出し用のタブを付ける。
RBC20J-Sの直列接続用のジャンパーを付けて完成。


バッテリー接続後、UPSオンでバッテリーのテストが行われ稼動状態になる。


(5)不良バッテリー
不良バッテリーの片方は、どのような状態か確認してみた。
電子負荷を接続し、放電試験をしてみた。定電流負荷2.06A、放電終了電圧10.4Vで4線接続。放電時間は、2022/11/24 11:09から開始し、15:06に確認したら終了していた。放電終了後、5.920Ah、70.10whの計測値。計測値から放電時間は約2時間26分。このバッテリーは、まだ使える。

車用のバッテリーチャージャ(SB-750DX)で充電した。
対象容量が14AH-100AH。これが失敗だった。

12SN9の最大充電電流は、2.7A(WP1236W))なので、過電流、過充電で破壊したと思われる(14時間くらい充電)。
バッテリーは、熱で変形。破裂は無かった。発火しないで良かった(凄い臭気で大変だった)


(6)TIMELEFTのキャリブレーション
Smart UPS 500 (NEC designed by APC)のバッテリーをスーパーナットRBC20J-Sに交換」では、EXTBATTS(外付バッテリー定数)を「1」に設定し、LOADPCT=19.2%でTIMELEFTが138となるようBattery Constant(0=69)を設定した。設定後のキャリブレーションをしていなかったので確認してみた。
キャリブレーションは、LOADPCTが30%程度で50%を超えない負荷状態で実施するよう記載がある。
SU500は、500VA/320W出力なので30%負荷は96Wとなる。100W電球が良さそうだがLED電球が主流になったので入手できそうにない。手持ちの靴乾燥機が145Wなので計算上(145/320=)45.3%で50%を超えないはずだが、接続してみると57.7%になる(0=69, LOADPCT=57.7%, TIMELEFT=30)。
この状態でapctestの「Battery Runtime Calibration」(apctestからcalibration)を実行してみた。実行前にBattery Constant 0=69を0=FFに変更してから実施した。バッテリー残量25%で停止。TIMELEFT=31と表示されていた。停止後、確認すると「0=95, LOADPCT=57.7%, TIMELEFT=13」となる。フル充電後TIMELEFT=62。

100W負荷用の固定抵抗器100Ω/200Wを探す。入手しやすい47Ω/100W抵抗を直列接続(94オーム/200W)で対応する事にした。計算上は、33%負荷になる。靴乾燥機145Wから推察すると42%程になるが50%を超えない。

表記値47Ωx2=94Ωだが実測値は、47.3+47.3+0.7(ジャンパ線)=95.3オームになった。抵抗単体だと100℃を超えそうになったので放熱器(40x100x20)を付け扇風機で放熱。抵抗体72℃、放熱器60℃。

LOADPCT=45.2%となった。50%を超えていないのでこれで計測する。

実行前(負荷なし状態)
YSM
095
426
5EF
6F9
P000.0
j1015:
B27.33
C032.8
>001
固定抵抗負荷を接続、AC入力を遮断し、バッテリー駆動状態でシャットダウンさせる。1分毎にapcaccessからDATE, STATUS, LINEV, LOADPCT, BCHARGE, TIMELEFT, OUTPUTV, ITEMP, BATTV, CUMONBATTを記録した。Battery Constant 0=FFとせずにそのまま実行した。
実行時のモニター計測(11:00:00開始)
DATE : 2022-12-16 11:00:00 +0900 
 STATUS : ONBATT 
 LINEV : 102.7 Volts
 LOADPCT : 46.8 Percent
 BCHARGE : 100.0 Percent
 TIMELEFT : 78.0 Minutes
 OUTPUTV : 102.3 Volts
 ITEMP : 33.3 C
 BATTV : 26.1 Volts
 CUMONBATT: 0 Seconds
 END APC : 2022-12-16 11:00:01 +0900 

DATE : 2022-12-16 11:01:00 +0900 
 STATUS : ONBATT 
 LINEV : 0.0 Volts
 LOADPCT : 45.7 Percent
 BCHARGE : 96.0 Percent
 TIMELEFT : 76.0 Minutes
 OUTPUTV : 100.4 Volts
 ITEMP : 33.3 C
 BATTV : 24.8 Volts
 CUMONBATT: 61 Seconds
 END APC : 2022-12-16 11:01:02 +0900 

----==== 途中省略 ====----

DATE : 2022-12-16 12:07:25 +0900 
 STATUS : ONBATT 
 LINEV : 0.0 Volts
 LOADPCT : 45.2 Percent
 BCHARGE : 9.0 Percent
 TIMELEFT : 7.0 Minutes
 OUTPUTV : 100.4 Volts
 ITEMP : 36.4 C
 BATTV : 21.5 Volts
 CUMONBATT: 4045 Seconds
 END APC : 2022-12-16 12:07:26 +0900 

DATE : 2022-12-16 12:08:26 +0900 
 STATUS : SHUTTING DOWN
 LINEV : 0.0 Volts
 LOADPCT : 44.2 Percent
 BCHARGE : 5.0 Percent
 TIMELEFT : 4.0 Minutes
 OUTPUTV : 99.8 Volts
 ITEMP : 36.4 C
 BATTV : 21.1 Volts
 CUMONBATT: 4106 Seconds
 END APC : 2022-12-16 12:08:27 +0900 

DATE : 2022-12-16 12:09:25 +0900 
 STATUS : SHUTTING DOWN
 LINEV : 0.0 Volts
 LOADPCT : 44.2 Percent
 BCHARGE : 0.0 Percent
 TIMELEFT : 0.0 Minutes
 OUTPUTV : 99.8 Volts
 ITEMP : 36.4 C
 BATTV : 20.0 Volts
 CUMONBATT: 4166 Seconds
 END APC : 2022-12-16 12:09:27 +0900
4045秒から4106秒の間でshutdown状態になる。約68分。調整されたBattery Constantが0=85となる。TIMELEFT=69。
apctestのBattery Runtime Calibration実行後のBattery Constant
YSM
085
P044.2
j0069:
>001
B27.33
C035.1
f100.0
O102.0
-------
無負荷時
P000.0
j0906:


(7)雑感
夏場の高い室温が影響したのか約2年でバッテリー不良が発生した。
TIMELEFT値は、バッテリー駆動状態が発生しないと変化しないようだ。
Runtime Recalibraterationを年に1,2回実行した方が良いようだ。

 


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