「Crystal Ball」のテーマはコレなんですが、ストーリーは最後のクライマックス突入で止まっています。
このテーマで話を描こうと思ったのは、私の夫が若年性アルツハイマーだったからです。記憶が全てなくなった夫は私のことも何もかも全て忘れ。言葉さえ忘れ、それでも感情という心は最後まで残っていました。最後に会った時、手に触れると力強く握り返して来ました。
たとえ、全ての記憶をなくしても気持ちは残るという願いというか祈りを込めて、この作品を描いています。
今日の絵はエピソード1。犯罪に巻き込まれPTSDになってしまった好きな女の子でもある従姉妹のアカリの記憶を消す翔のシーンです。翔は長い間アカリを好きでしたが従姉妹であるが故に言えませんでした。カケルは、記憶を操作する力を持っています。気持ちが通じ合ったと思った時に、記憶を消さなければならず、この前のシーンでは泣いていました。でも、覚悟を決めて微笑みを浮かべて彼女の記憶を消します。
PTSDから救い出すために。